039_デリカシーは大事
本日2話投稿予定です。
久しぶりに『アナスト』の話が出ます。
039_デリカシーは大事
「列人!!!何でそんな事知ってるのよ。」
百香は顔を真っ赤にしながら列人に問い詰める。
百香のアッパーカットから復帰した列人がそれに答える。
「いや、お前最近ハンター稼業で無駄な肉(胸)が少し落ちただろう。
それでサイズも1つ落ちたから、今付けてる奴は少し緩いはずなんだ。
だいたい知られたくないなら、洗濯くらい自分でしたらどうだ。」
「え!モモカさん。まさか下着アルくんに洗ってもらってるんですか!!
アルくん、まさかいやらしい事に使ってないですよね!」
「いや、普通に家族全員分まとめて洗ってるだけだ。
だいたいただの洗濯でどうしていやらしい事が出来るんだ。」
列人は確かにマメなのだが、デリカシーというものが著しく欠落していた。
百香は自分の恥ずかしい話を暴露された事に更に顔を真っ赤にし、もう一度列人にアッパーカットを試みるのだが、今度は列人もしっかり回避した。
この会話を聞いていた店員の一部は少し居た堪れない雰囲気になっている。
そんな状況を打破したのはフィオの眼鏡を調整していた店長だ。
「お待ちどう様、今回は店にあった中にフィオさんに合うものがあったのでそれにしたよ。
商品の確認とよかったらお会計を頼めるかな。」
店長が選んだ眼鏡は黒縁の丸めがねで、可愛らしいフィオの雰囲気にぴったりのものだった。
フィオ自身も気に入ったようだ。
列人はサッと会計を済ませて店を後にする。
「アルくん!やっぱり悪いよ~私も払いますから!」
「いや、どうせ金なんて使い道ないし、有効利用できてちょうどいい。」
「ねぇ、列人いつもこんな調子で買い物してるの?」
「いや、いつもってわけじゃないが、百香が来てから素材の収集が捗るようになったから。
使い道のない金が増える一方なんだ。」
「・・・私は自分のものは自分で買うからね。」
「そういえばエレメンタルズって報酬山分けでしたね。」
ちなみに今回売りに出した分は、コル村の販路では捌き切れなかったものなので、解体手数料とフィオへの交渉手数料以外は全てエレメンタルズに入る形になっている。
ちなみに金額は
グレートボアの毛皮(高級衣料品の素材) 10万×10
キラーホークの羽毛(高級衣料品及び布団の素材) 1万×30
ヘルスネークの皮(高級革製品の素材) 30万×15
ワイバーンの鱗(上級武具の素材) 100万×5
ワイバーンの翼(上級武具の素材) 200万×5
合計2080万クレト
ここから手数料が10%引かれて
1872万クレトが今回のエレメンタルズの取り分である。
尚、これとは別に魔石と他の部位の代金(コル村で売れた分)も支払われている。
「稼ぎ始めて、しばらくたった頃からは金には困った事がないからな。
それよりなにをやるにしても人手が足りんし、今いる人材の福利厚生の方が重要だ。
取り敢えず今の無医村状態をどうにかしたいな。」
「そうよね。私の薬草知識だけじゃ限界があるし。
・・・・医者ねぇ。」
「でもウチくらいの村に居座ってくれる奇特なお医者さんっているんでしょうか?」
「・・・・いないだろうな。」
「ああああああああぁぁぁ!」
列人達が医者の話をしていると百香が急に大声で叫びだした。
「おい!どうした百香、いきなり。」
「列人、私今すごく大切なこと思い出したんだけど、『アナスト』関連で。」
「おい、どういう事だ?フラグは折れてるんじゃなかったのか?」
「『アナスト』ってこの世界を題材にした物語ですよね?
それがどうかしたんですか?」
『アナスト』とは列人達が前世でやっていたゲームで、この世界はそのゲームによく似た異世界だと列人達は推測している。
そしてこのゲームで起こるイベントはこの世界でも起こる可能性がある。
ちなみにフィオには物語という形で説明している。ゲームと言ってもわかるはずがないから。
「そうよ、医者が必要なのよ!」
「おい落ち着け、百香。なんで『アナスト』の話で医者が出てくるんだ。」
「ごめんなさい。ちょっと落ち着くわね。」
百香は一旦深呼吸して今し方思い出した事を語りだす。
「もうすぐこの辺りで疫病が流行るわ。病名はコルト病よ。」
『アナスト』のイベントについては後々開示していく予定です。
大まかの物は決めています。細かいのは後から挟むかもしれませんが。
ようやく物語を動かせる様になってきました。
なかなかテンポよくするのが難しいです。




