037_仕事はできる幼馴染
本日は2話投稿予定
1話あたりが若干短いです。
まずはフィオが働く様子です
037_仕事はできる幼馴染
無事にフィオが復活し、百香の説教も一段落したのでバンの街に入場する事となった。
入場の際は身分証明書の提出と入場料が求められる。
列人と百香はハンターカード、フィオはギルド職員カードを提出する。
それから入場料の支払い額だが街の人間は無料なのに対して、街の外の人間が入るときには100クレト取られる。
まあ、1クレト=1円くらいの価値だから、良心的と言えなくもない。
ちなみにグレートサイクロン号は大きすぎて入場拒否されるので、途中で百香の作ったソリに荷物を載せ替える。
グレートサイクロン号は目立たないところに置き去りである。
盗まれないかって、誰があんな物動かせるというのか。
仮に動かせたとしても目立つ上に使い道もほとんどないのでコストパフォーマンスは最悪と行ってもいい。
また素材を引っペがして売るにしても、頑丈すぎるので専用の工具が必要になる始末。
そんなもの気軽に持ち歩けるわけがない。
グレートサイクロン号は高級品の割に盗む価値がない代物なのである。
入場して真っ先に向かったのはこの街のハンターギルド。
早いところ素材を売り払って身軽になりたいからである。
ハンターギルドでの値段交渉はフィオの仕事だ。
バンの街のハンターギルドに到着するとフィオを先頭にその後ろを列人がついていく。
百香は荷物番として外に待機。
「いらっしゃいませ。ハンターギルドへようこそ。
本日はどのようなご要件ですか?」
20代前半の男性ギルド職員が対応する。
非常に丁寧で物腰も柔らかい。
「こんにちは、私はコル村のハンターギルド職員のフィオと申します。
本日はコル村で獲れたモンスター素材の買取をお願いに参りました。
何分量が多いですので、荷物は外にあります。
倉庫など広いスペースでの確認を希望いたします。」
「かしこまりました。では案内をさせていただきます。」
男性職員と外に出て百香と合流、そこで職員と百香が軽く挨拶をし、倉庫へと移動した。
ごく普通の行動の様に見えたが、列人と百香は男性職員の視線の動きに気づいた。
そう、百香の胸部(巨乳)をチラチラと見ているのである。
この職員は巨乳好き、つまり列人と百香の敵である。
このように知らぬ間に彼らの敵になるものは後を経たない。
コル村にもヨーゼフを筆頭に数名がこれに該当している。
そんな事を知らないフィオは難しい顔をするふたりを見て、
「大丈夫ですよ。適正価格の範囲内で高く売りますから。」
と真面目なコメントをしていた。
列人達はフィオが真面目に仕事をしているのに、自分達は馬鹿な事を考えていたという事実に打ちのめされていた。
倉庫にたどり着き、素材の鑑定が始まる。
鑑定担当の職員が次々に素材を確認し、値段を決めていく。
それから待つことしばらく、鑑定結果の明細をフィオが受け取る。
するとフィオが少し渋い顔をしながら、
「すみません。この部分が少しおかしいのですが。」
「どの部分でしょうか?」
「手数料の部分です。」
「そこは前回と同じにしていますが。」
「いえ、前回は運び込みをこの街のギルドの方にお願いしたので、その価格で適正だったのですが、今回は自分たちでの持ち込みです。
手数料は前回より3%低くするのが妥当かと思います。」
「あ、本当ですね。失礼しました。
すぐに修正してきます。」
「・・・・」
「・・・・」
「どうしたんですか?2人とも。」
フィオの仕事ぶりを見て、その優秀さに列人達は呆気に取られていた。
普段が普段だけに。
そんな2人を不思議そうな様子で呼びかけるフィオ。
「すまん、フィオ。普段の言動からつい忘れがちだが、仕事は優秀だったな。」
「ええ、私はフィオちゃんの仕事している所あまり知らなかったからすごい驚いちゃった。」
「2人ともひどいです。」
正直な2人の感想に抗議し、拗ねるフィオであったが、お詫びに甘いものをご馳走すると約束するとすぐに機嫌を直すのであった。




