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守護獣とともに  作者: ふるしき
1/3

01

どのくらい経っただろうか。

浮上した意識はトラックに撥ねられた事を思い出し、

暁まひるという人格を形成する。


(なんだこれ・・・)


意識はあるが、目覚めない。

目を開けたつもりなんだが、相変わらずの暗闇で混乱する。

自分の状況を確認しようとするが状況は変わらない。


混乱した意識をクリアにし、どういった状況なのか考える。


(死んだと思うけど・・・幽霊って事?)

(なんか未練とかあったっけ俺)


余裕が出てきた証拠である。

ついでに


(死んだなら異世界転生でコンティニュー!)


とか俗っぽい事を考えた俺は悪くないはず。

どこからともなく返事が返ってきた。


《OK》


(えっ?)


混乱する俺をよそに明るくなる視界。


そこは静かな湖畔の森であった。


--------------------------------------------


いせかいてんせいした。


(やばい)


なにがやばいって現状がやばい。

いや、確かに異世界転生したい!とか考えたけど?

身体が縮んでいる。

森の中に()()()()()()である。


詰んでる!

何も始まってもないのに!


諦めるのは早い!

ここからファインだ。

事態が明るくなるはず。


だがそんな俺の希望を砕くかのように

静かな湖畔の森の影から、得体の知れない音がする!


「ガギョーッ!ガギョーッ!!」

「ガギョッガギョッ!!ガギョーッ!!!!」


(カッコウじゃないのかよ!)


心の中で突っ込みつつ音の方向を注視していると

森の影から姿を現したのは、男の人だった。


(人!)


第一村人遭遇!

と思ったのもつかの間、男性は何かから逃げている。

男性に続き筋肉ムキムキの鳥っぽい魔物が男性を追いかけて森から姿を現す。


(魔物もご一緒だ)


そして第一村人は俺に気づいた。


「・・・ッ!? 子供!?」


何故こんなところに子供が!?

というような顔をするが、すぐさま体を反転させる。


「・・・クソッ!」


第一村人は悪態をつき、鳥のような魔物に相対した。


(俺を守ろうとしてる?)


魔物から逃げている最中に子供がいたとき

血も涙もないヤツならば身代わりに押し付けそうなものだが・・・

第一村人は・・・お人よし!

と思った。


テンパりすぎて思考が明後日の方向に飛んでる中

第一村人はポーチのようなものから笛を取り出す。


ピィー!


第一村人が一息で笛を鳴らし高い音が鳴る。

続けて男性が構えを取り


魔力付与(エンチャント)!」


唱えると、男性の様子が変わっていく。


(・・・光ってる!)


魔法!

やっぱりここは異世界!?カッケェ!

いけぇええ!

あんなムキムキ鳥貴族なんてボコしてしまえ!!


と、魔法を見た俺はテンション上がっていたが

男性はその魔物から逃げていたということを忘れていた。

魔法を見た衝撃で忘れていた。

俺が鳥頭というわけではない。

決して。


ドコォ!


男性は鳥の魔物に蹴られて宙を舞っていた


「ぐふぅ・・・」


(だ、第一村人ーーー!!!)


グシャ

地面に落ちた!変な音したけど!

大丈夫か第一村人!!


ドコォ!!


(だ、第一村人ーーー!!!)


また蹴り上げられた!!

大丈夫なのか!!?

そして男性が三度目蹴り上げられそうになったとき、


ヒュン


どこからか風を切るような音が鳴り


「ガギョーッ!」


魔物から悲鳴のような声が上がった。


(何か飛んできた!どっから!?)


続けて、ヒュヒュッっと風切り音が鳴り

鳥の魔物の首が地面に落ちた。


(魔物の首が!! 何なの!? 怖いんだけど!!)


沈黙する鳥の魔物と、同じく沈黙する第一村人

混乱する幼児(俺)。

何だこの状況。

そしてどこからか女の人がやってきた。


「おい」


(第二村人は女性! バインバインや。)


「なんでこっちに誘わなかった。」

「っあー・・・すまんすまん」


あ、第一村人が起きた。

無事だったのか。

すごいなこいつ。


「なんでこっちに誘導しなかったの・・・ってその子は?」

「誘導中にこの子がな・・・そこにいた。」


この二人は狩の途中だったのか。

さっきの笛はこの女の人を呼ぶ為・・・か?


「なるほどね・・・狩場に誘導できなかった理由は

 なんとなく分かった。・・・それで?」

「それでって・・・さすがに放置はできないだろ。」


(第一村人ってば俺を拾おうとしてる?)


本当にお人よしだな・・・

そう思いながら二人の会話に耳を傾ける。


「どこの子供かわからないんだよ?」

「この森にこんな子供が一人ってのはそういうことだろ」

「忌み子・・・か。」

「だろうなー・・・。」


忌み子というたんごに「おや?」となりながらも二人の会話を聞いていく。


「そうか・・・っと。」


そして俺は女性に抱きかかえられる。


(おぅ・・・やっぱり第二村人はわがままボディの美人さん)


「よしよし、かわいそうに・・・何でお前捨てられたんだ?」

「子供に変なこと聞くなよ。知るわけないだろうに」


(俺も知りたいですねぇ!)


というか俺は果たして捨て子なのか?

と思いながら手をわきわきする。


「ははっホラみろ知らんってさ。」

「うるさいぞ。 クックはお前が持てよ」

「はいはい。」


そして第一村人は首を切られた鳥の魔物を担ぐ。

あれ結構な重量ありそうなのにすごいな第一村人。

と、俺はふとクックっていうのかあの鳥・・・と思い


(クックって・・・やっぱりカッコウじゃねぇか!!)


と思うのだった。


守護獣って言う単語が影も形もない2話。

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