カラスはピザまんがお好き。
カラスが好きだ。
いや、ほんとに。
あの、路上をひょこひょこお散歩してる姿なんて、目が合った瞬間に挨拶してしまうくらい好きだ。
ゴミ捨ての時などたむろしてるカラスに「ちょっとごめんね~」とどけてもらう余裕があるくらい好きだ。
そんなカラス好きが高じて餌付けをしたことがある。
ある日、セブンで買ったピザまんを歩き続け食べようと購入し、屋外でひとり、ピザまんの包みをほどいたその時、お散歩中のカラスと目が合った。
ふと、このピザまん、食べるかしらと思い、ひとかけ投げてみた。
食べるカラス。
見つめあう私たち。
もうひとかけ食べるかしら?
さらに食べるカラス。
そのうちやってくるもう一羽。
さらに投げる私。
食べるカラスたち。
気付いたら5羽くらいが私のまわりをうろつき、飛び回るようになる。
そう、頭の上を3羽程バサバサ飛んでいたが、不思議と危険な感じがしない。
そしてなくなるピザまん。
話しかける私。
「もう、ないよ」
カラスは大人しく理解し、その後はついてこなかった。
それまで、たまに頭をヒュっとされたりすることがあったのだが、その日を境に私はカラスに襲われなくなったのでした。
そう、それはおそらく市内全域に、「あいつは敵じゃない」と周知されたのであろう。
そんなカラスが、私は好きだ。