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プロローグ
ホタテ昆布様の設定を使わせていただき書いたものです。
完結するかもわかりませんがよろしくお願いいたします。
20XX年
人類は緩やかな衰退を始めていた。
それは、一説によると資源の枯渇が原因らしい。
だがそんなことはどうでもよかった。
バラバラだった言語は統一され、世界語という新たな言語が生み出された。
人々は世界各地に散らばり、各々の集落を作り暮らし始めた。
ゆっくりではあるが、確実に人類は衰退している。
皮肉なことに人類が繁栄していた頃にあった貧困、紛争、テロ、宗教問題といったものはなくなっていた。
12月31日、人類の繁栄していた頃を知らない第三世代にできたある集落の外れで。
一人の男の子が産まれた。
もともと栄養状態の良い訳ではなかった彼の母は、彼に名を与え死んでしまった。
与えられた名はゾーイ。
それはかつて使われた言葉で命という意味の単語から取ったものだ。