9解錠Ⅰ
作戦作成は面白い
俺の作戦はこうだ。まず、オドバロに接近。少しオドバロの攻撃を避けつつ、次の行動へ移す。
はじめての試みなので、成功するかは分からないが、俺の飲んでいた水を氷に変えた。
そして右手で攻撃し、俺に目線を向けさせる。
「まず一発」
「あまい」
俺の右手の拳はオドバロの体に当たっていたが、スキルによって無力化されていた。
「!?」
俺は次の攻撃に移すために少し間合いを取る。
そして次の展開を思考する。
「考えているほど余裕かい」
「しまっ....」
体勢を崩される。俺は「重力切り替え」でペットボトル一本を俺の方向に持ってくる。そして「状態変化調整」を使っていたペットボトルだ。
そして氷をつららのようにしペットボトルを貫かせて、オドバロの方向に放つ。オドバロは手を出す。
「ここ」
俺はオドバロの手に触れる瞬間、空気へと変化させ、手を通り抜けさせ、また氷に戻す。この攻撃は回避不能。
「いい策だ」
しかし、体に当たる直前に、「紙」のスキルを使われる。
「まだ終わらせねえよ」
「状態変化調整」でまた空気に変えてオドバロの後ろ側に氷を作る。人間では不可能な角度から攻撃をする。
が、流石オドバロだ。俺の攻撃を避けながらつららの攻撃を一点に集中させピンポイントで紙にしてかわしてくる。俺は一定の距離を置いた位置に動く。
しかしあることに気付く。
「もしかして分身がいないと体の部位を紙に戻せないとか?」
「いや。一人でもできるが、その後が面倒くさいからな」
「その後?」
「普通の体に戻ったら、体が分解される。まあ1時間で治るがな。その時は一切スキルを使えない。無敵状態だが、スキルを使えなくて逃がす可能性もある」
「無敵か」
「それは今は必要ない。考えんな」
「うっす」
オドバロに避けられた氷のつららを手元に戻し、もう一度攻撃を展開する。
「それをどうやって使う?」
「そうだな...例えばこうやって!!」
氷のつららを投げて、距離を詰める。地面だと分が悪いので「重力切り替え」で空中に飛ぶ。超高速でオドバロの元へと向かう。
氷のつららのスピードの方が速い。これは作戦通り。オドバロはきれいに氷のつららを最小の移動で避けた。オドバロの距離まで5m弱。
もう一度とんだつららを「重力切り替え」で元に戻す。
しかしオドバロには後ろに目があるのかわからないが気づかれる。
しかも後ろから来る氷のつららを足で壊す。
「スピードが一定だったから壊しやすかったぞ。お前の手はこれで格闘だけになったぞ」
「そうでもない」
「何?」
俺は右手の中指と親指をこすり合わせて音を鳴らす。
「時空平線」
空間に無条件で創り出し引き込むスキル。全ての作戦はこのスキルを当てるためにした。勝った。だが頭に少しよぎった。ボリアマに止められたことを。
「このスキルは未完成だな」
やはりそうだった。ボリアマの友であるオドバロが止められないはずがない。何故なら友であると認めたのだから。
「考えが甘かった」
反動により力が抜けて動けなくなる。やはり力不足。そもそも俺の今のスキルの強さでは勝つことは不可能なのだと思い知らされた。
数分後
目が覚めた。少し目がぼやけたがすぐ慣れてきた。
「ここは?」
「目が覚めました?」
前にいたのはレナだった。ボリアマとオドバロの姿はどこにもなかった。というかここは俺の部屋だ。
「オドバロとボリアマは?」
「時間が遅いのでもう終わりです」
「何時?」
「夜の9時です」
「健康的だな」
俺は少し眠っていたようだ。体の負荷もないし、スキルを使っただるさもない。どうやら回復させてくれたようだ。ありがたい。
「強くならないとな」
「同感です」
この体験により俺たちの実力は弱いことが分かった。次は勝つために強くなる。
「具体的に何をすればいいかな?」
「私は「自由」のスキルの解明。界は持っているスキルの全てを使いこなせと」
「ふーん.....(界って呼ばなかった?)」
「何ですか」
「いやなんでも(気のせいか)」
そういえばスキルの一覧を最近見ていない。少し見てみることにした。目を長くつぶり目を開いた。
上竹界野 17歳
「麻1,2,3,4,5,6,7,8,9,東,南,西,北,白,発,中」「未知空間」「虚空」「時空平線」「重力切り替え」「状態変化調整」「虚魔空間力」「82D382A282F182B9"82F1」
お知らせ
麻1解錠 スキル「消滅」獲得。
麻2解錠方法 一つのスキルの進化、麻1解錠
麻1「消滅」
どんなものでも消滅させることが可能。また違う空間に移送することができる。
出し入れ可能な方法 麻5の入手
「うわっ」
「!?どうしました?」
「何か麻のスキルで麻2の解錠方法と麻1の能力が付け足されてた」
「新スキルですか」
「うん」
いつの間にか意味不明だった麻のスキルが一つ解錠されていた。先生が言ったように強くなっているかが分からない。
だがスキル一覧を見たら、自分に何があってどんな能力なのかが分かった。どんな方法で解錠されたのかは知らないがいい情報を手に入れた。強くなったかはスキル一覧を見れば分かる。
「麻のスキルですか」
「そうみたい。新しいスキルだ」
「新しいスキル...そんなことがあるんですね」
「まあ意味不明だったスキルのやつに能力が付いただけだけどね」
「そうなんですか?」
「ねえレナ」
「何でしょう?」
「ちょっと疲れちゃった。麻のスキルの話はあとでいい?」
「どうぞ」
「眠くなってきちゃってさ」
俺は目をつぶる。レナは立ち上がりレナの部屋へと戻った。そして夢を見た。
-夢-
世界が4つの地域に分かれる世界"天球"
1つ、人間のようなものが住む トラス
2つ、天使、精霊などが住む アーチ
3つ、神だけが立ち入りすることが許される アポステル
4つ、魔族が住み魔王がいる デスピレラ
トラスとデスピレラとの関係は悪く、戦いがやまない。一方アーチとアポステルは豊かなな地域。勇者はトラス側におりデスピレラの魔王アルディバルの唯一の天敵。
「終わりだ。魔王」
「勇者よ。またな」
「「またな」は、ない。さらば魔王」
勇者と呼ばれるモノは奥義「渾身一閃」を使い魔王と呼ばれるモノを跡形もなく消滅させた。
これにより魔王は倒されerror,error,error,error
-ある場所-
「このことに気づいてしまった俺達は殺される。逃げよう」
「なんで気づいてしまったの」
「それはわからない。いつの間にかあそこにいた。けど考えている暇はない。今は逃げる以外方法がない」
「そうね」
「この子達と一緒にあそこに行けば大丈夫なはずだ。あいつらもここまでは追ってこないはずだ」
「あれ?あの子はどこにいったの?」
「...あそこにいる!」
「助けに行かないと!」
「時間がない....」
「いたぞ!!!」
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「朝か。....やべっ遅れる」
5月10日
あの夢の結末は小さな子が二人を追っていた人達に連れ去られるという結末だった。
あの夢は何だったのか俺には分からない。あの夢から10日が経つ。
そういえばレナを見ない。レナの姿は5月1日の夜から見ていない。
何かあったのだろうか。修行のおかげもあって身体能力が上がっていた。多分1割くらい。スキルの使い方も上手くなっている気がする。
学校に行くときにも練習はしている。どんどん精度が上がっている。成長するってこんなに楽しいものなのだと気づいた。
「おはよう」
俺は教室に入って一番端。席替えをしたらこうなった。アニメとかでよくあるやつ。主に主人公。俺が教材を机に入れていると、最賀たちが来た。
「よっ界野」
「おは」
「よお」
「おはよう」
「ああおはよう」
この時間が一番楽しい。だが俺は知らなかった。あの夢がどれだけの価値があったのかを。
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「レナ。界野が心配しているんじゃないのか」
「私も強くならないといけないんです」
「そうか頑張れ。ところで界野に何か進展はあった?」
「麻のスキルが一つ解錠されたみたいです」
「....そうか、持っていたか」
「どうかしたんですか?」
「教えてあげよう麻のスキルがどれだけのものか」
「教えてください。ボリアマ」
お読みいただきありがとうございます。




