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世界変動 ~Y.Tsekaihendou~  作者: 深内 学
第一部 第二章 ー全ての始まりー 修学旅行編
45/45

41憶測

久しぶりの投稿です。

市賀島を一通り歩いた後、俺たちはホテルへと戻ることになった。


今日は疲れた。麻2を集中の限界ギリギリまで使ったし。

集中しすぎて死にそうになったし。


黒い雲も過ぎ去り何とかあっちは大丈夫だったみたいだ。

命に別状がなければいいけれど。というか怪我事態をしていなければいいな。


こっちは体の疲労がえぐい。

すぐに布団で寝転びたいところだ。


駅まで歩き博多駅へと戻っていく。

電車の中で俺は眠ってしまっていた。


博多駅到着後、ホテルへと戻り荷物もろもろを客室に置きホテル内にある夕食会場へと足を運ぶ。


夕食はバイキングであり好きな食べ物を自分でとる、という仕組みである。

35話でも言ったように、この時間帯は俺らだけなので最賀たちのいる席へと向かうことにした。


全員が座るまで食事の号令は無く、席に座っている人は静かに待つのがうちの高校のルールである。

全員が座ったのを先生が確認した後、生徒代表が号令をかける。


「いただきます」


「「「「「いただきます」」」」」


その後、今さっきの静かさはなく友達と話しながらを食事を楽しんでいる。

俺も例外ではない。


「そういえば夜空とくごーが怪我したらしい」


最賀が言うには、先生が市賀島で電話しているのをこっそり聞いていたらしい。


「大丈夫だったのか?」


「大きな怪我はしていないらしいよ」


「それでも心配だな」


最賀の話によると、一旦今日様子を見て何事もなければ明日病院を出ることが出来るらしい。


先生の反応から、おそらく明日帰ってくると思う、と言っていた。

少し間、静かになる。


「僕さ、ちょっと思ったことがあるんだけど、言っていい?」


宇里が少し恥ずかしそうに言う。


「ありえないとは思うんだけど...久郷君が行く前から黒い雲が出ていたけど、久郷君が行ったあと10分後くらいに黒い雲は無くなった。その間に久郷君と麻利ちゃんは怪我したわけだよね?」


「おそらく」


「つまりこうとは考えれないかな?二人を襲った人っていうのは久郷君じゃなくて麻利ちゃんを最初から狙ってたんじゃあ....」


「...んなわけないだろ!考えすぎだ!」


そう言って最賀は立ち上がって宇里に言った。


「...あくまで憶測だから...」


最賀は我に返ったかのように、


「あっごめん。言い過ぎたな」


少し気まずい雰囲気が流れた。このタイミングで先生が号令をかける。

とりあえず俺たちは号令をかけた先生の方に目線を向けた。


「ごちそうさまでした」


その言葉を聞いて俺たちも"ごちそうさまでした"と言った。


「すまん宇里、否定したような言い方になった」


「いいよ、僕も飛躍しすぎた考えだったかもしれない」


気まずい雰囲気はあったが、俺たちは食事を終えて部屋へと戻っていった。

俺が部屋に帰った後、すぐに加藤も戻ってきた。


「おかえり」


加藤はすぐに準備をして風呂に入りに行った。

俺は、加藤が風呂から上がるまでニュースを見ることにした。


東平雄公園の広場にある木々が倒れており、二人が怪我をしたというニュースだった。


最賀の言っていた夜空とくごーの怪我であろう。

木が倒れているというところから何者かと戦ったのだろう。


神の配下と言われるものの仕業な気もする。

いつか夜空かくごーに聞いてみようかな。


ニュースを見続けていると加藤が髪を乾かして出てきた。


「俺も風呂行くわ」


そう言って、入れ替わりで俺は風呂に入る。

風呂から上がった俺は部屋着に着替えて、客室のベッドにダイブする。


ギシギシとベッドは音を立てながら俺をのみこむ。

加藤は俺がつけっぱなしにしていたニュースを見ていた。


「そういえば東平雄公園で木々が倒されていて二人が怪我していたらしいね」


俺が加藤に向かって言った。


「夜空さんと有村君でしょ?君たちの会話をちょっと聞いちゃってね」


「え?それってどこまで?」


「大体全部かな」


「どこで聞いてたの?」


「ちょっと遠くからかな」


加藤は自分のスキルについて話をしてくれた。

俺が聞いたスキルであり、本当にこのスキルだけかはわからない。


1つ目は「回転調整」、これは。何か知らんけど俺がドッチボールをすることになった時に見せたスキルである。ボールに回転をかける、というか物体に対する回転の調整を行うというものでそれは無生物に限定されるらしい。


2つ目は「聴覚上昇」、名前からしてわかると思うが小さな音でも少し大きく聞こえる。

だから俺たちの会話が聞こえない距離でも聞こえたのだ。


3つ目は「身体能力・上」、身体能力を上昇させる。どのくらいかは分からないが、通常よりも強くなるのは明らかである。


4つ目は「天ノ天風(セヴァーオブアルビティ)」、加藤もよくわかっていないスキルらしくスキル詳細によると、あらゆるところに存在する‶魔力”と呼ばれるものを使い斬撃を放つことが出来るらしい。その斬撃は任意の場所に放つことが出来るとのこと。


魔力ってよくある異世界系にあるやつだ。

俺らの住んでいる地球に魔力があるとは到底想像出来ない。


「何か四つ目だけよくわかんないな」


「そうだよな魔力ってなんだよって感じだよな」


「もしかしたら別の世界のスキルなのかもな」


「魔力がある世界ってことか...ありえそうだな」


あの流れ星の出どころは魔力が存在する世界から来た、のかもしれない。

謎がまた増えてしまった。


「話を界野たちの会話に戻すけど宇里..君だったかな?その子が夜空さんが狙われていたのではないかっていうことを言っていたね」


「確かに言ってたけどそれが何?」


「俺は筋が通っていると思ったんだよね」


「何が言いたいんだ?」


「つまり俺は夜空さんが狙われているのは偶然ではなく必然で、何者かの思惑に巻き込まれている、と思っている」


「考えすぎじゃないか?」


「そうかもしれないが、まだわからない。夜空さん、有村君に何が起きたのかで俺の考えが正しいかがわかる」


「二人が退院した後に聞くのか?」


「そうだな、退院したら近々聞いてみるつもりだ」


(おそらくあの二人に何があったのかを聞いてみてもノイズのようがはしる気がする。加藤も先田の神の配下に関係のある言葉(あの方)を聞き取れていなかったわけだし。もしかしたらあの二人も聞き取れていない可能性もある)


そのことを言おうとは思ったが、俺も夜空とくごーの話を聞きたいので言わないことにした。


何故かはわからないが、俺には神の配下やあの方に関係のある言葉を聞き取れる。俺だけなのか。もしくはほかにも聞き取れるような人がいるのか。


もしいるならば"あの方"と言われるやつは、そういう人たちを認識しているのだろうか?

認識しているならば"あの方"が必ず行動を起こすだろう。そうであるならば、認識している人たちはあの方にとって神の配下の情報を知れる邪魔な人であるため全員を排除するはず。もし少人数であれば大勢でなくとも時間をかけても人目に触れないように気をつければあの方に関する情報を地球から完全になくすことができる。しかし、大人数であるならば前述の考えでは効率が悪い。前述よりも時間がかかる可能性もある。


だがこれは憶測の域を出ない。少人数か大人数かは俺は分からないし確固たる証拠もない。認識をしてるのかしてないのかも俺は分からない。


認識の有無の視点から夜空とくごーが負傷したという事実に視点を変えてみよう。


夜空とくごーが神の配下との戦いに巻き込まれ怪我をしたとする。そうなると夜空には特別な何かがあるということになる。まず負傷者が二人だけって言うのがおかしい。そしてあんなに木が倒されているのは公園の一部分のみなのもおかしい。つまり夜空だけを狙っていた、となる。


先田っていう人も神の配下に狙われていたため夜空と同じく特別な何かがあるのだろう。そういえばアジストは生徒会長と戦っていたな。生徒会長にも何かがあるのだろう。その何かは分からないけどな。


今神の配下がやっていることは、情報を知ったやつは殺す気で来る、情報とは違う何かを持った人間を殺すという二つだ。


"あの方"が命令したと思うけど結局何をしたいのだろうか。邪魔なやつを殺すっていうのが一番理にかなっている。ならその先はなんだ?邪魔者を消したあと何をしようとしているのだろうか。


さらにもう一つ疑問がある。"あの方"と呼ばれるやつはどうして来ない?もう地球にいる可能性もあるが、それだと夜空のときも、生徒会長のときも、先田のときも、くごーの時も、そして俺の時も何故加勢しに来ていない?アジストよりも強いとは思うがもし低く見積もって同等かそれ以下だとしても簡単にことが進むはずだ。その時点で俺やほかの人は死んでいるだろう。


それだけ慎重なのか?だがこれは慎重の類いではない。俺が"あの方"ならば正体を知られても邪魔者を消せるなら消しきりたい。神の配下一人で倒せると思っていたのだろうか。しかし、アジストが倒された時点でその線はないはず。最低二人で来るはずだ。二人の可能性もあるが、神の配下の一人といっているので大勢いると考えた方がいいだろう。


もしかすると、あの方は何らかの理由で此方に来れないのだろうか?この仮説で慎重とは違うものの説明がつく。行こうとしてもいけない状態であるならば加勢してこなかったことにも説明がつく。おそらく神の配下にもそれが適用されている、と思う。


結局俺の憶測にすぎないし、宇里と同じ推測になったな。その真実を知るためにあの方っていうやつに会いに行かないとな。どこにいるかわからないけどね。


「明日は修学旅行最終日だし、はやめに寝るか」


「そうだな、歯磨きして寝ようか。普通最終日前だから夜更かしするのかと思ってたわ」


「別にしてもいいけど、やる?」


「二人でなんかすることあるか?」


「...」


「なさそうだな」


「すまん、思いつかんかった」


俺と加藤は結局何もすることなく床に就いた。


_______________________________________________________

<<???>>

 

「......ここは...」


教会のようなところにあるコッホ雪片のような魔法陣の中心でグリカゴンは目を覚ました。


「起きたか」


「???様!?」


「やられてしまったか」


「...ええ、流石???様が警戒する人たちでした。ですが次は仕留めることができます」


「今それはどうでもいい。どのようにして負けたかを聞きたい」


「有村久郷というものの天性の戦闘センスと夜空麻利の微少ながらの意識の分断によって倒されました」


「ほかには?」


「え?」


「ほかにはないのか?例えばいきなり何かが出てきたりいなかったやつが来たりとか」


「確かに有村久郷が乱入してきました」


「それだけではないだろう?」


「....鎖..」


???は読んでいたかのように笑みを浮かべた。


「鎖がいきなり消えたりいきなり出てきたりしていました。そういえば最後倒されたときその未知な鎖を避ける行動をしてしまい有村久郷に隙を突かれました」


「やはり有村久郷と夜空麻利以外の第三者が勝敗をわけたようだな。私の考えでは何が起きたとしても二人に遅れをとることはなく負けたとしても最低でも死に近い重症を負わせることができると思っていた。しかし二人は軽傷で済んだと聞いた」


「ゼラスですか?」


「ああ、あいつには情報収集のために高校に潜入させている。スキルはある条件でないと発動しない。そして戦闘もからっきしだが紛れて情報を集めることは得意だからな」


「その第三者とは誰なのでしょうか?」


「おそらくアジストを倒した人間であろう」


「アジストが倒されたとするなら大勢に囲まれて倒されたのでしょう?」


「二人だが、致命傷を与え死を与えたのはその中の一人だ」


「その一人にあのアジストがやられたのですか?」


「ああ、そいつの名は...上竹界野だ。あの方からももしかしたら何か特別な力を隠しているかもしれないから気をつけろ程度だったが一番気にかけているように見えた。やはり、あの方の憶測は当たったようだ」


???はグリカゴンから離れ教会のようなところから離れた。

大地が揺れ、風が強くなる。???の怒りが大地を、自然を揺るがしている。


「得た情報と食い違いがあった。どうやってごまかしたかは知らないが、真っ先に排除すべき人間となった。四ヶ月のうちに送れる配下はあと一人のみ。やはり配下の中で一番分断ができるのはハシムだな。ハシムを送るとしよう。しかし我々に影響を及ぼしうる人間よりもさらに脅威。あまり気にかけていない人間が脅威になるのはこれほどまで腹立たしいこととは。もしくは、私の考え通りに事が進まないことが腹立たしいのか。どちらでもいいか。上竹界野...得たいの知れない人間....さらにアジストの情報と得た情報の食い違い。かつグリカゴンの情報が本当ならばアジストに見せていなかったスキルが存在している。まだ見せていないスキル、もしくは今は使えないスキルがあるならば、それが成長する前に殺す」


???は別の場所に移動しに行った。そこは何かを連絡するような施設だった。


「もし、あり得ないとは思うが我々が負けた場合のことを考えて先手を打っておこう」


???はどこかに連絡を送った。その内容は

「我々が四ヶ月後から三日経ったとき連絡がなければ地球を攻めろ。人間すべてを殺してもかまわない」と。



お読みいただきありがとうございます。

なんとか書き切ることができました。

次話で修学旅行編は本当に終了です。


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