第一章 第二話 王子登場と剣
21/3/13文章追加により細かな修正
私は転生した。転生したのよとりあえず、私の前世の名前は、峰岸雪歩で愛称はユキカゼ。私は何回も転生を繰り返しているから、今さら転生したからって言っても特に変なことはないだが、今回は個人的に珍しいパターンの転生で憑依転生と言うのか?今回のは、とりあえずこんな転生は今まで経験した事が無くて、多少混乱していたりするのだが、転生は転生で多少変わっていても根底は変わらないのだから。
とりあえず前世の力が現状どれぐらい行使出来るのかを確認するために、私は庭にやって来た。
念のため、回りに人が居ないことを確認してから行う事にしないと何があるかは分からないからだ。
とりあえず回りに人の気配が無いことが確認されたので、私は、前世の力を使うことにした。
「とりあえず最初に試すべき物は、武器召喚辺りかな? 武器召喚が出来ないと、死に際に対抗することが出来ないからね」
私は、とりあえず武器召喚を発動した。
地面から魔法陣が形成され、その中から剣が現れた。
その剣は、とても豪華な装飾が施されていて、まるで勇者が持つような聖剣のような印象があった。
「しまった、張り切り過ぎて、真竜聖剣エクスカリバー・ドラージュを取り出してしまったわ、とりあえず出せる事は解ったけど?・・ん?・・・人の気配?」
私は、気配のする方を見てみると、そこにはものすごく美しい男の子が立っていた。
美しい金色の髪、どんな女性でもイチコロにしてしまうような美しい瞳をもつ男の子。私は、その者を知っている。
攻略者の一人、この国の第一王子である、ユリウス・カエサル・ソードルンであった。
ユリウス王子は、私をじっと見つめている、その視線はわずかに私の持っている真竜聖剣に行っているのが解った。
「あら? 私になんのご用意でしょうか?ユリウス王子様?」ユリウス王子なんでここに?
「おっと、すまない君の美しさに目が行ってしまってね。」なんのつもりかしら?
「あらあら、ご冗談を私の持っている剣が気になっているのでは?」
「気づいているのか?」やっぱり?
「はい」
「そうか、なら直球に質問する、その剣はいったいなんだ?」聞いてくるのね?
「こちらは、装飾が綺麗なただの剣ですよ。」
「ただの剣ではないぞ。」ふーん
「あらあら、ご冗談をこれはただの剣でございますよ、ユリウス王子様。」
ユリウス王子様は、ただじっと私の持っている剣を見つめている
「そうか、ならいい 失礼した。」そのまま帰ってほしいわね。
「そういえば、ユリウス王子様。」
「なんだ?」
「ユリウス王子様は、何しに私の屋敷に?」
「私の屋敷? そうかお前が、アリシアか」知らなかったのね。
「はい」
「そうかそうか、なら一言言っておこう、お前を嫁に貰う事にするとな」
「ユリウス王子様、寝ぼけているんですか?」ふざけるなら夢の中だけにしてほしいわ。
「寝ぼけてなんていない、王子の嫁だぞ、喜ばんのか?」
「私の器では、恐れ多いので」喜ぶ訳ないでしょ?
「ふん! まあ良い、直に婚姻候補に指定されるだろう。」
「そうなのですね」めんどい。
「あーあー、その前に アリシア!」
「なんでしょうか?」
「その剣を俺に献上しろ!」何いっているのかしら、この人は?
「それは、難しい相談ですね。」
「なぜだ?」
真竜聖剣エクスカリバー・ドラージュは、私が作った物でいくつかの世界に存在した、聖剣を十本と真竜を錬金術で融合して、作った一品になる。
こんな物が、私以外の手に渡ったら、とんでもない事になるのは目に見えている。
なぜなら、真竜聖剣は大地を両断できる力を持っているからだ、生前に一度だけやった事があって、大陸ごと魔王城をぶった切った事あるからだ。なのでなんとかして、他の人に渡らない用にしないと
「ユリウス王子様は、この剣が気にったのでしょうか?」
「あーあ、王が持つべき剣だと俺は思う、だから・・」あり得ないわ。
「そうだとしても、これは渡せません」
「俺の言葉は、王命になるぞ」ここで、使うかそれ?
「それでもこれは渡せません」
「なぜ?」
「この剣は、意思を持っており認めた者しか扱えないからです。」
この剣は実際に魂を持っている、真竜の魂がそれと万が一盗難された場合の保護システムとして、私が指定した者しか、扱う事が出来ないようになっている。
「認めた者しか扱えないか、なら俺が認められれば良いんだな!」
「出来るものならね?」
「ふん! 渡せやってみるぞ」出来るわけないと思うけど?
私は、ユリウス王子様に剣を渡してみたが、やはり認められないので、剣を持ち上げる事すら出来なかった。
「なんだこの重さは。」やっぱりね。
「この重さは、認められた者しか使えないので、それ以外者が持とうにも重くて使うことが出来ないようになっております。」
「そうか、なら絶対に認めさせてやる」
「どのように?」
「まずは、この重さでも持てる用になる。」ちょっと何いっているのかしら?
「左様ですか。」
「違うのか?」
「私には、この剣の認める基準が分かりかねますので」
「お前は、認められているのでは無いのか?」
「ええ、認められていますが、その条件はおのおの違うので。」
「うむ、そうかならお前が認められた方法を教えろ」うわーめんどくさい
「それは、出来ません」
「なぜだ?!」
「この剣は、ルールを破る事をとても嫌っておりますゆえ」
「つまり、認められる方法は、他言無用とかか?」そうゆう事にしておこっと。「そうですね。」
「そうか、なら出直すしかないな」
こうして、私はユリウス王子様を退ける事が出来た。
ちなみに剣の事は内密にしてもらった。まあ次期王として、剣ごときに弄ばれるのは、メンツが立たないのでらしいので。
今回の事件は後々 この物語を大きく揺らす事になるなんて今は、気づく事は無かった。
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