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推しの幸せをお願いしたら異世界に飛ばされた件について(連載)  作者: あかね
主人公編(仮)

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朝からなに言ってんですか

 おはようございます。

 本日、異世界生活33日目。とても濃い昨日のせいでよく寝れませんでした。


 昨日はあの気まずいままお茶を飲んで、それぞれ部屋に戻りました。きちんと鍵はかけておいたので色んな意味で安心できます。


 ようやく寝たのに夢の中にまで出てきて、飛び起きた次第です。悲鳴とかあげてないといいのですが……。

 外はまだ薄暗いのですが、もう起きようと思います。何かして気を紛らわしたいのです。


 大混乱でぐちゃぐちゃで、主張が矛盾している感じなのですよ。


 まず、好きが確定しましたね。これだけで、動揺が隠せないのに、クルス様には、解呪のためといえ、キスをしても良いと思うほどには好かれているという事実に思い至りました。

 そして、そのあとのことは色々な影響関係無しに、求められているのではないかという疑惑が渦巻き収拾がつきません。


 むりです。無理。


 そ、そりゃあ、好きですよ。なんなら好かれたいとも思っちゃうくらいには、ダメな感じです。でも、ですね、なにも持たない、何も出来ないあたしが相手ではいけない気がするのです。

 迷惑をかけるだけの存在でありたくないとか贅沢かもしれませんけど。


 それに色々知っていることもなにも言ってないままになってますし。ゲイルさんは黙っていればと言うし、リリーさんはさっさと話ししなさいということになって。

 今更言えない気もするのですが、いつかばれる話で。


 後回しにしたツケが今、ここに……。


 遠くで推しの幸せを願うはずが、どうしてあたしはここにいるのでしょうか。


 自力で頑張りなよと言われましたけど、もしかしてフラグ折れなかったんでしょうか。そうだとしたら、あたしの目は確かだなと虚ろな笑いが漏れてきますけど。

 ほっとくとダメな感じはするのですけど、近くにいても何か出来るとは思えなくて、うろうろしても迷惑をかけているだけで。


「ほんと、一般人に何をしろと……」


 チートとか色々あるのでしょうけど、それを活用してなにかできるでしょうか。まあ、前向きに色々頑張るとか言えばいいのでしょうけど。

 まず、使い方もわからないので今後に期待というところでしょうか。


 魔導師として修行して、役に立つようになれればいいんですけど。

 それまで現状維持ってのがそもそも無理な気がしてます。


 あたしができることって何もかも、白状するくらいしかないのですよね。


 ああ、嫌われたり、気持ち悪いとか思われたりするのは嫌なのですが……。可能性がある限り、精神的に摩耗する気がします。


「ダメだったら諦める」


 そこはもう、腹をくくるしかありません。

 ……ダメでも良くても、なにかもう、無理とか言い出しそうな気がするんですけど。


 身支度を調えてキッチンに入った頃には外は明るくなってきました。

 いつも起きるのはこのくらいの時間なんですよね。お湯を沸かして、お茶をいれてぼんやりしてから朝食の準備をしてちょうどいい感じです。

 時間があるなら、ひたすらにパンケーキを焼いてもいいかもしれません。

 どのくらい食べるかなんてよくわからないのですよ。ユウリは男子高校生だった弟くらいでいいんでしょうか?

 わりと若いはずなんですけど。さすがに十代って感じではありませんが。


 余ったらお昼にでも食べればいいかと準備をはじめます。


 ユウリは思ったより早めに、クルス様はいつも通りに起きてきました。

 クルス様にいつものようにおはようございますと言ったんですけど、驚いたように目をぱちぱちされてしまいました。


「なー、毎日コレ? 本気で?」


 ……朝からなに言いやがりますか、主人公ユウリ。それに返答はなくクルス様の曖昧な笑みが、とっても気になるんですけどっ!


 おかしいです。あたしは普通に朝の挨拶をしただけのはずです。まあ、それより少し前にクルス様かなと勘違いしてユウリに笑顔を向けてしまったんですけど。すぐになんだと真顔になりましたね。

 落差っ! 落差あるっ! なんて苦情言われましたけど、仕方ないじゃないですか。愛がちがいます、愛が。


「僕なら三日保たない。すぐ、結婚してとか言っちゃう。なにこれ妬ましい」


「……なにがだ」


「朝起きたら女の子が、朝ごはん作ってくれておはようとか言ってくれてるじゃん。

 しかも、自分のことすごい好きってっ感じのっ!」


 ……なにか、こう、指摘されると心底恥ずかしいです。

 朝からなに言ってやがるんですか主人公ユウリ

 気まずくてクルス様の視線から避けるようにキッチンの奥に隠れましたよ。


「馬鹿だろう」


 心底馬鹿にしたようにクルス様が言ってましたけどね。微妙に傷ついた気がします……。


「え、結婚したくならない? そこまでいかなくても側にいて欲しいとかさ」


「……その口を閉じろ」


「ま、いいけど。いいなー、ローゼと早く同居したい」


 以下、ローゼがいかに可愛いかについてユウリの独白が続きました。……思った以上に重かったです。


「馬鹿だろう」


 クルス様が心底呆れたようにそう言ってますが、あたしもそう思います。本人に言え。


「だってさ、無自覚にイチャイチャするし、独り身切ない。俺もローゼにあいたい」


「帰れ」


「嫌」


 ……本当に朝から何を聞かされているんでしょうか。

 そして、嫌って。そんなに何から逃げてきたんでしょうか。まあ、そんな話を聞いているうちに落ち着いてきた気がします。


 何事もない顔で、朝食の準備を再開します。もうほとんど出来ているので、テーブルに持っていくくらいなんですけどね。

 いつもと同じようにクルス様も手伝ってくれるんですが、ユウリがなにかにやにやしているのが、とっても気になるんですけどっ!


「本当に馴染んでるんだね。良いことだ。是非ともそのまま捕まえていて欲しいよ」


 ……本当に朝から(以下略)。


「余計なお世話だ」


 ええ、全く同感です。

 色々、微妙なんです。つつかないでください。

週一か、二くらいに落ち着きそうです。

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