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メモリーストレージ ー記憶喪失ー  作者: 林檎の神
始まりの前奏
6/6

アマネという少女 1

誤字脱字がありましたらお知らせください。

そして、いつもよりも短いです。

暇な方は読んでください

私は日本と呼ばれる国で生まれた。

普通の家庭だったとは思う。


私は小学生の頃にいじめを受け引きこもりとなった。

その頃からだろうか。


私の家庭は少しずつおかしくなった。


母は優しく励ましてくれた。

父もはじめは励ましてくれたが一年たつ頃には話してもくれなくなり、自分のことを見ると舌打ちをするようになった。

それを見た母は父といつも口喧嘩となっていた。


引きこもってから四年たった。


母はいつでも私の味方だった。

「大丈夫、自分のペースでいいんだよ」

「別にでなくてもいいんだからね」

と言って励ましてくれた。


そのお陰か徐々に私は家の外に出ることができた。

でも、学校に行く気にはならなかったけど……


5年たち私は図書館に通うようになった。

家はとても退屈だった。

みんながやっているであろう勉強にはすぐに追い付いてその先までやるようになった。


私なりにそれは幸せな生活だった。

そんな生活がいつまでも続くことはなかった。


「これはどういうこと?」


それは、冬の深夜だった。


「だからぁいってんだろ?誤解だって。俺が浮気するわけないじゃないか。」


「じゃあ、なんで最近帰ってくるのが遅いの?」


私の部屋はリビングの隣で両親の言いあいで、目が覚めた。

これまでにも言い合いはあったが、今日は様子が違った。


「別にどうでもいいだろ?」


「良くない。」


「なんでそんなに口うるさくするんだっ!!」


「あなたが言わせるからでしょ!!」


「昔はこんなのなかったのに……《あれ》のせいだろ!!あれの?」


私はドキッとした。

父は数年前から私のことを《あれ》や《お前》としか呼ばなくなった。

きっと今言っているのも私のことだろう。


「自分の娘のことはちゃんと名前で呼んであげてよっ!!あれじゃないでしょ!?」


「もういい……こんな家もうたくさんだ……」


その人ことを最後に父は家を出ていって帰ってこなかった。


それから母が壊れるのにはそう遅くはなかった。


「あぁぁぁぁぁぁああああぁっきゃぁぁあ!!」


父が出ていって一年がたつ頃には狂人となっていた。

「なんで、私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり私ばっかり。」


「お母さん、ご飯出来たよ……?」

母が、狂って家事が出来なくなったので、私がするようになっていた。


ギョロっとした目で私のことを見る。

腕には傷があり体型も小枝のように細くなっていた。


「……お前がいたから……」


母が私のことを悪くいったことは今までに一回もなかった。


「え……?」


「お前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がお前がっ!!」


母はぬぅっとたって椅子をつかんだ。


「お前がいたから」


ゴンッ……


目を開けると私は私を見ていた。

頭から血がドクドクと流れ出て水溜まりができる。


あぁ死んだのか……

体が上の方に引っ張られる。

力は湧かない……


母がポツリと

「…………」

言った。


頭がもう理解を諦めていた。


すーっと、体は透け瞬く間に空へとたどり着いた。

あぁ、世界ってこんなに綺麗だったのか。

空からの景色は綺麗であった。


そして、辺りは暗くなっていき私は一つの穴の前に来ていた。

いや、運ばれてきた。


回りには数百人の人がいた。


みんな死んだ人だというのは分かった。


穴にどんどん吸い込まれていく。


穴の前に糸が垂れていた。

綺麗な糸だ。


昔読んだ本に罪人が糸を掴んで天国にいこうとするものがあった。


みんな自分が助かろうと必死だったが、ここにいる人々は掴もうとしない。


勿論私も掴もうなんて思わない。


何にも考えずに穴に吸い込まれたい。

あと少しで意図を通りすぎるというところで頭にさっきのははの言葉が流れた。


「……愛してる」


頭が覚醒した。

そして、私は必死に糸へと手を伸ばした。

「ああああああああぁ!!」


愛してる。

殺した相手にいうものではないが私は嬉かった。

そして、まだ生きたいという気持ちが沸いた。

糸がどこに繋がっているかなんて分からないけど

必死に伸ばして触れた。


触れると頭が白くなった。


………………

…………

……


目が覚めるとそこは、白い部屋だった。


知っているこれはテンプレってやつだ。

図書館で読んだライトノベルには、こういうのが多かった。




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