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第48話 不機嫌にも慣れてきた

昨日、というか日曜は寝て曜日でした。ので、特に話題もなく平凡な日を過ごすことができました。ありがたいことに萌からのちょっと来いメールも電話もなかったし。昨日って最高。


昨日が最高だったからか、朝から萌の不機嫌な顔を見ても特になんとも思いません。今日もいつものように秋月邸で萌を待ち、いつものようにおはようすら言ってくれない彼女と登校しています。

楽しく歩こうよって言って無視され続けて早何年、もう気分的にどうでもよくなったこの頃。



萌に無視されながらもがんばって独り言を呟いていると、いつの間にやら校門に到着してしまった。歩くのがいつもよりも速い、トイレでも我慢してるのか?

俺と全く話してくれない、というか目すら合わせてくれない萌は置いておいて、背後から強烈にイヤな風が吹き荒れた。


「おっはぁ太郎!おは太郎!」


朝からうるっせぇ!そして振り向きたくねぇ!朝っぱらからこのハイテンション、そしてアホな声、一郎に間違いない。


おはようを連呼する一郎を無視したまま、俺と萌は無言のままでスタスタと歩き続け…たかったけどムリでした。


「お前、挨拶してんだから振り向けよ!ってか立ち止まれ!」


「はいはい、おはよう一郎君」


「秋月も飽きないね、毎日朝から太郎の顔見て、ってかおはよう!」


お前に言われたくねぇんだよ!ってか挨拶返したのにスルーすんな!それに萌に話しかけたらいけないよ。この子は朝が弱いんだから挨拶なんてしても睨まれて終了するって…ってか俺が眠い、昨日寝過ぎたせいか?


「…おはよう野代」


「え、えぇぇぇ?!」


「うるせぇよ一郎!」


マジで勘弁してくれ!眠気も吹っ飛ぶわ!ってかみんな怪訝な目で見てるし、恥ずかしい。俺は無関係だよ。

いつもいつも元気だけが取り柄だなこの男は。コイツが元気なくす時って女の子に振られたときぐらいだけだよ、ある意味尊敬!


あわわと俺に倒れ込んできた一郎にデコピンを喰らわすもダメージはなさそうだ。ってか寄っかかり過ぎ!重いわ!


「秋月がぁ、俺に、俺に朝の挨拶をしたよ!」


挨拶くらいそりゃすんだろ……えぇぇマジかぁ!眠くて聞いてなかったよ。マジで挨拶したか?お前の空耳じゃないの?


「なぁ太郎、秋月となんかあったのか?」


必死に記憶を蘇らせていると、一郎が俺に寄っかかりながら小声で話しかけてきた。近い、近いよ。


「何もねぇよ」


くっつくな!春風が寒いけど暑苦しいから!それにいいじゃないの、挨拶してくれたんだから。こういう時は何も言わずに素直に喜んでおきゃいいんだよ。


…しかしあの萌が挨拶を返すとは。美咲ちゃんとハンバーガー食いに行った時に何かあったのか?でも朝迎えに行ったときは特に変わったとこはなかったけど。無愛想もいつも通りだし、俺には相変わらずおはよう言ってくれなかったし。


「おかしいって!いつもなら俺の顔を睨んで終わるのに。もしや守護霊交替?」


「お前が交替してもらえ」


「意味わかんねぇ!」


マジで朝からイヤな奴に会った。なんでいつも必ずと言っていいほどコイツと校門で会うんだ?もしや待ち伏せしてんのか?…こっち見んな!


「もしかして秋月って、俺に気があんのかな?」


どっからそんなアホな考えが浮かんだ?真面目に答えんのメンドくせっ。なんか期待を含んだ目で見てるし、仕方ないから応えてやろう。


「あるんじゃない?」


「マジかぁ?!…テレるぜ」


冗談だ、気付けよ。ちょっ、おいどこ行く?止まれぇ!


俺達を無視して歩き続けている萌が玄関に入ったところで、一郎のアホが息を切らせて彼女の前に立ちはだかった。殴られても知らないよ。


「秋月!太郎なんて放っておいて2人で教室に行こうぜぇ!」


「ヤダ」


「え」


ほら言わんこっちゃねぇ。って悲しい顔する意味がわかんねぇよ、どう考えても断られる確率100パーだったろ。


「太郎!お前ウソついたな!」


俺のせいかよ!ってかわかるだろ。ちょっ手を離せ!男に手を握られても嬉しくねぇんだよ!できるならお前じゃなくて美咲ちゃん希望!


「あっ勇樹ぃ!おはよう!」


放せバカ一郎!と手を叩き落としていると、かわいい顔した同級生が見えた。うん、朝から見てもクドくない。いつ見てもお前はかわいいねぇ。


「あっおはよう!」


タタタと走り寄る勇樹を見て、チラリと萌に視線を移した。やっぱり笑顔で挨拶してるね。でもなんで俺にはその笑顔を見せない?一度くらい見せてくれてもいいんじゃ・・・・。


「なに見てんの?」


「べ、別にぃ?あなたを見てるわけじゃないから安心してぇ」


「朝から気味悪い」


「…」


この、人が優しく言ってあげてんのに。それに気味悪いって表現なんかヤダ!できるならば気持ち悪いにして!って言いたいけど萌は勇樹を見てる(というか勇樹しか見ようとしない)から何を言ってもムダ。


勇樹だけだよ、朝から優しくしてくれるのは。もうこうなったら地の果てまでもついて行くよ!


「勇樹!一緒に教室へ行こう!そして友情を深めよう!」


「え?うんいいよ」


その笑顔最高。キミなら香よか間違いなく年上キラーになれるよ。ってか俺が女だったら間違いなくノックアウト。


「どうしたの?」


「あ、いや、勇樹はいつ見ても勇樹だなって」


「?」


「バカじゃないの」


萌さん、あなたに言ってないから心配しないで!ってかバカとか言うな!朝から元気なくすわ。





「おはよう俺の萌ちゃん!」


教室に入ってからも災難は続きます。


晃のヤツ、わざわざ教室で待ち伏せすんなよ。どうせなら秋月邸に来て萌と登校してやってくれ。そしたら俺は朝から萌の不機嫌面を見なくて済む…そしたらうちの父ちゃんリスとトラになるか?


「おは太郎!今日も無事に萌ちゃんを学校まで送り届けてくれて感謝する!」


「そうですか。それは有り難きお言葉…」

「萌ちゃん!一昨日は一緒にハンバーガーを食べてあげられなくてごめん!今日も部活があるから一緒に食べに行けないけど、安心してほしい。昼休みは一緒に食べられるから!」


「…」


俺の返事を無視した晃が萌に無視された。


ってことは結局、一昨日コイツは萌を探すことが出来なかったわけか。萌よ、ラッキーだったな。


面倒くさいのか、萌は晃を素通りして自分の席に着いた。でも彼はそんなことにはめげない。

本当にキミは萌ラブなんだね、でも報われないのに頑張るね。なんて考えて俺も自分の窓際一番後ろの席にに座ると、晃が俺の方へ顔を向けた。何を言う気?


「俺は休みが大嫌いだ!え?なぜって萌ちゃんに会えないから」


聞いてねぇよ!自己完結すんな!マジで俺の周りって勇樹とあかね以外にロクな奴がいねぇ。友達は選びましょうね。


晃が萌に無視されているのをボケッと見ていると、校内放送が流れてきた。

ダメだ、ピンポンパンポンを聞いたら伊藤先生のキラースマイルを思い出してしまう!


『あ〜あれ、もうしゃべっていいのか?』


「ターナーだ!朝からターナーの声が聞けるなんてラッキー!」


一郎の隣りに座っていた八重子が歓喜の声を上げる。でも彼女に続いて喜ぶ女子はいない。意外とうちのクラスって冷めてるよね。晃といいターナーといい、他のクラスじゃ人気があるのに。


『え〜2年A組の野代、それと岩村。え〜早く用具室の掃除をして下さい。え〜早くしないと次の授業がドッチボールではなく、みんな大好きマラソンに変更します。え〜繰り返す、え〜2年A組の野代と岩村。え〜さっさと用具室の掃除をしろ』


最後は命令形で終わるのかよ!しかも「え〜」が多い!聞いてる方の身にもなれ!


心の中でツッコミを入れた俺は前に座る一郎の後頭部を見た。そしてゆっくりと立ち上がった彼はこっちに振り返る…悲しい瞳を見せるな!言っておくが手伝わねぇよ。


「太郎!」


「ダメ、パス」


「まだ何も言ってねぇだろ!」


「手伝えって言うんだろ。お前の考えてることなんてお見通しなんだよ」


「すげぇよ!俺の頭の中がわかるのか?じゃあ手伝ってくれ!」


「ヤダよ!寒い」


「親友が頭下げてんだから手伝えよな!」


「下げてねぇだろ!どう見ても見下ろしてんじゃねぇか!」


俺を頼るな!用具室なんか行ったらまたクシャミの連発だよ。目だって赤くなって痒くなるし。デリケートなんだよ僕は。


「いいよ!もうお前になんか頼まねぇ!…勇樹ぃ!」


「勇樹は関係ないっつーに!」


勇樹の元へ走ろうとした一郎に足を掛けて転倒させた。早く教室から逃げて勇樹!

優しい勇樹だ、絶対に頼まれたらノーとは言わないだろ。俺が何としてでも一郎という小ボスを止めるからね!


「勇樹に頼むんじゃねぇよ!ってか岩ぁんもいるんだから2人で頑張ればいいじゃねぇか」


「がんすけのヤツ、このことを察知してか今日休んだんだよ!」


お願いお願いと俺の腕にしがみついてくる一郎へ何度もデコピンを喰らわすも効果はない。いや、むしろ掴む手に力が加わってくる!痛い、痛いよ一郎!


「マジ?ってかなんでお前がそんなこと知ってんだよ」


「朝メール来たから」


お前ら仲良しじゃねぇか!じゃあなんであの時あんな醜い争いしたんだよ。


「俺1人じゃ寂しいんだよ!」


「だからくっつくなってんだよ!気持ち悪い!」


なんでそんな必死なんだよお前は。たかが用具室の掃除でしょ?パパッと終わらせたらいいじゃんか。


ぐぉりゃあ!と俺の腕から離れない一郎にヘッドバッドを喰らわせていると、隣りに座っていた八重子がサッと立ち上がり、俺達に体を向けてきた。その笑顔が何か怖い。


「野代、私も手伝ってあげようか?」


「へ?」


や、八重子。キミの魂胆ミエミエだよ。一郎を手伝えばターナーと話す機会ができると考えてるね。


「いいのか山下!ありがとう!」


「でも別に野代のことは何とも思ってないから、勘違いしないでね」


あっ一郎が少し悲しげな表情を見せた。まさか八重子は自分に気があるとか思ったのか?深く考えすぎ。


「わか、わかってるよ!お前はターナー命なんだろ!」


「よし!じゃあ行くよ!」


「今かよ!」


「早くやらないと本当にマラソンやる事になるかもしれないじゃない」


「マジかよぉ」


哀愁漂う背中を見せた一郎が他の男子に目を移すと、


「キレイに掃除しろよ!」


「早く行けよ!マラソンやることになったら承知しねぇぞ!」


と、非難を浴びた。なんだかとっても可哀想。岩ぁんは明日学校に来たら叱ってやらなきゃいけないね。一郎だけが悪者になったんだぞ!って。


「っんだよ!てめぇらなんて手首が外れちまえ!」


ボケ共めぇぇ!と八重子を置いて教室を走り去った一郎に、頑張れの声援もないうちのクラス。俺は心の中で応援してるからね。


ボーッと一郎の去った方向を見ていると、萌の隣りで突っ立っていた晃が突然おぉぉ!と大声を張り上げた。でもみんなはそれを当たり前のようにスルー、萌もスルー。


「萌ちゃんに、ドッチボールなんてさせられるかぁ!」


「は?」


俺だけが晃の話を聞いてあげるしかない。でももう少しでホームルーム始まるけどいいのか?


何やらワナワナ震える晃を見ていると、萌と目が合った…そっぽ向かれた。じゃあこっち見なければいいでしょうよ!


「一郎を阻止しなければ!」


「な、なんで?」


「お前は萌ちゃんがボールに当たっても平気でいられるのか?俺は違うクラスだから彼女を守ってやる事が出来ない!ならば次の授業をマラソンにさせるしかない!」


なんでだよ!ボールに当たったくらいで萌が泣き出すとか思ってんならとんだ勘違いだよ!それに男子の誰一人として萌を狙う奴なんていないって。

間違って当てちゃったら後でどんな目に遭うか、怖くて想像したくない。


「みんな晃を止めろ!」


「「おぉ!」」


マラソンがそんなイヤなのか、おもしろ半分で言った俺の言葉に賛成した男子全員が教室を出ようとした晃に掴み掛かる。しかしさすが色男プラスのバスケ部、一筋縄じゃいかないね。


「俺は萌ちゃんを助ける!」


「行かせるかぁ!」


「一条も見てねぇで手伝えよボケ!」


女子のフリしてあかねの席に座っていた俺に怒りが集中。でも痛いのはイヤなのよ。見てよこの私の細い腕、晃くんを押さえようとしたらポキッと折れちゃうわ……骨太だけど。


「男子ってすぐ乱暴な言葉を使うんだからサイテーよ!」


「お前に言われたくねぇ!」


「いでっ!」


誰かの上履きが飛んできた!しかも計算されたようにクツの爪先がおでこにヒット。そんなに腹の立つ一言を言ったのか俺は?ってか俺も腹立ってきた!


「誰だよクツ投げたの!痛いじゃんか!」


「お前が動かないからだろ!」


みんな目の色変え過ぎだから!マラソンがそれほどイヤなのか?ドッチボールだって同じようなモンだろ。どうせ俺は萌に盾にさせられて保健室行き決定してんだ。今さら焦ってどうなるってんだよ。


「あっ工藤!ソイツを掴まえてくれぇ!」


ちょうど教室に入って来たベッピン姉ちゃんを持つ香に晃が突進して行く、と同時に男子の1人が彼にそう叫んだ。


「そこをどけぇ!」


「うわっ!」


「えぶっ!」


さ、さすが手芸部!…関係ないけど。

香のナイスなラリアットが晃の首を捕らえた。ってかガッツリ入ったな、大丈夫か?


「お、おい宮田。大丈夫か?」


見た目によらず優しい香が倒れた晃を抱き起こそうとしゃがみ込んだ。俺も助けるついでに晃の顔をつねってみる…あーら、こりゃ意識飛んでんな。


仕方ないから保健室に、と香と2人がかりでデカイ晃を立たせた時、あかねが入って来た。そして驚いた顔。俺は無実ですよ。


「な、あんた朝から何してんの?」


「俺じゃねぇよ!……一郎だよ?」


悪い一郎。俺の為に罪をかぶってくれたまえ。まさか香が悪いなんて言えないでしょ、突然掴まえろ!って言われてパッと手が出ただけだし。


「じゃあなんで工藤が手伝ってんの?」


「え?だ、だってまさかいくら学級委員長だからって、こんなにデカイ男を担げって勇樹に言えるわけないでしょうよ!ねぇみんな!」


「「…」」


今は俺に合わせてくれるトコだろ!そうだそうだとか言えよ!俺だけがウソ言ってるみたいじゃんか!


「そっか」


納得しちゃったよ!倒れてるのが晃だからか?


少し怪訝な顔で俺と香を見ているあかね。するとなんだか申し訳なさそうな顔で学級委員長がトタタと走り寄って来た。


「ぼ、僕も手伝うよ」


「い、いいよ勇樹!お前が気にすることじゃない!」


ごめんよ勇樹!俺がお前の名前を出したばかりに変な気を使わせてしまって。大丈夫だ、俺と香が…って!


「ちょ、香!何でちゃっかり自分の席に着いてんだよ!手伝ってくれるんじゃねぇの?」


「俺、手芸部だから」


理由になってねぇ!手芸部だからって手伝ってくれないのかよ!俺1人じゃこのデカイ晃を保健室まで連れて行けるわけがないでしょ!ってか誰も(勇樹以外)手を貸してくれる素振りすらねぇ。


「あ、あかねさん。お願いします」


「まったく…」


女性に助けを求めるのに抵抗はありましたが、男子の誰も手伝ってくれそうにありません。だから仕方のないことだと思っておきます。あっ勇樹は手伝ってくれようとしました。でも手伝ってもらったら彼の腕が折れる。




「おもっ」


2階から保健室までの道のりは遠く、そして辛い。しかも自分よりもデカイ人間を抱えて階段を下りるから倍疲れる。

萌を抱えて行った時は楽勝だったんだけどなぁ。やっぱ晃と萌じゃ体重が違い過ぎるよね…萌の体重何キロか知らないけど。でも晃よか軽いのは確かだよね。


わっせわっせと階段を下りていると、晃を挟んで歩いていたあかねが俺の顔をジッと見てきた。照れるよ…俺は一郎か!


「宮田に何したのさ?」


「俺は、何も、して、ませぇん」


なんであかねより俺の方が息切れ激しいんだよ。マジで運動不足だな、明日から早朝マラソンでも始めるかな、って思っただけ。


「みんな、マラソンが、イヤなんだってぇ」


「あぁ校内放送?…それで何でコイツが倒れなきゃいけないの?違うクラスなのに」


「ホントに、ねぇ」



ゼェゼェ言いつつ保健室に到着し、俺は器用に足でドアを開けた。ミエリンはいるかしら?出来れば俺に元気を分けて欲しい。


「あれ、いないよミエリン」


保健室に人の気配はない。

ミエリンったら、患者を連れて来たってのに留守にすんなよなあ。まぁ晃だから別にいいか、ベッドに寝かせよ。


「っしょぉ!」


重い!お前ダイエットしろよ!

俺とあかねは「せーの!」と息を合わせて晃をベッドに投げ入れた。おわ、ベッドから足が出ちゃってるよ。どんだけコイツは足が長い?悔しい!


「まぁ後はミエリンに任せておけば大丈夫でしょ」


イテテと腕をさすった俺は、布団を晃に掛けてあげるあかねに目を奪われてしまった。

う〜ん、こういうのを見ると姉ちゃんって感じがする。きっと家でも姉ちゃんをやってんだろうな。っと、こっち見た!


「なに?」


「あいや、ほむ、ホームルーム始まっちゃうから戻りましょうよ」


「あっホントだ。じゃあ走って行くよ!」


「あい、あいよぉ!」


やべぇやべぇ。思わず見とれてしまうトコだったよ。そして「見過ぎ!」って怒られるトコだった。




「ミスター一条!ミス津田!廊下は走らない!ストォップ!」


「ソーリー、ミス西岡!」


おおお!と廊下を走っていると、ミス西岡が追いかけて来た。ってか先生も走ってるから!


「急げ太郎!」


「速いよあかね!」


キミは陸上部でも見事に活躍できるよ!


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