2人の軌跡ep.4 「午後の交差点で」
春が過ぎ、夏の手前。坂上光太郎は、高校の帰り道、駅へ向かう交差点の前で立ち止まっていた。
制服のポケットに手を入れたままわ、信号の向こう側を見つめていると、いつものように、こうたの姿が現れた。
制服は違う。ふたりは別々の高校へ進学した。
けれど、曜日を決めて一緒に帰ることにしていた。何でもない約束だけど、今の光太郎には、それが何より大切だった。
「待った?」
「全然。」
何気ない言葉のやりとり。信号が青になり、ふたりは同時に歩き出した。
並んで歩く道は、新しくて、でもどこか懐かしい。
「この前、図書室で話した作家の新刊、読んだ?」
「読んだ。やっぱりラストは、ちょっと予想外だった。」
「だよね。あの一行、ずるいよな。」
すぐに本の話になるのは、変わらない癖。でも、それが嬉しかった。変わらないものがあるって、こんなに心強いんだと思った。
「ねえ、光太郎」
ふいに、こうたが足を止めた。交差点の少し手前、人通りの少ない路地だった。
「もしさ、いつか、お互いに忙しくなっても――たとえば部活とか、テストとか、いろいろあっても」
光太郎は頷いた。こうたの声が少しだけ震えていた。
「……それでも、俺のこと、忘れないでいてくれる?」
風が吹いた。こうたの制服の裾が、かすかに揺れた。
光太郎は答えるのに、言葉を選ばなかった。
「忘れるわけない。」
そう言って、そっと肩を並べる。それは約束でも、告白でもなく、ただまっすぐな気持ちの形だった。
「むしろ……思い出さなくても、いつも心にいる感じ。」
こうたは、ふっと笑った。
「それ、ちょっと恥ずかしいけど、すごく嬉しい。」
駅までの道は、まだしばらく続いている。次の交差点まで、ずっと話していた。本の話、授業の話、将来のこと、まだ言葉にしづらい気持ちのことも。
光太郎は思った。たとえ環境が変わっても、言葉が尽きなければ、関係は続いていけるのだと。
今日の夕陽は、少しオレンジが濃かった。
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