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4月の窓辺で  作者: こうた
同棲そして結婚
11/16

同棲 「暮らしのなかに、名前を呼ぶ」

雨の音で、光太郎は目を覚ました。

朝の光はまだ薄く、窓に当たる雨粒がリズムもなく弾けていた。隣には、すでに布団を抜け出した形跡。カーテンの隙間から差し込む青白い明かりの中に、静かな部屋が広がっていた。

キッチンからは、小さくマグカップの音が聞こえる。光太郎はそっと起き上がり、寝癖のまま、ゆっくりと台所へ歩いた。

「おはよう、光太郎」

「……早いな。まだ6時過ぎだよ」

「うん。でも今日は早番。出るの、7時半」

こうたは、手元のトーストを指差した。

「これ、焼いてあるから。あっため直して食べて。コーヒーも淹れた」

「ありがとう」

交わす言葉は多くないけれど、それが不満なわけではなかった。むしろこの静けさが、ふたりの“日常”になっていた。

ただ――最近、こうたが少しだけ遠く感じることがある。会話が減ったわけじゃない。喧嘩をしたわけでもない。でも、いつからか「光太郎」と名前を呼ばれることが減った。

「ねえ」

光太郎は少し躊躇いながら、口を開いた。

「最近さ……呼んでくれなくなったなって、ちょっと思って」

「え?」

「名前。俺の名前」

こうたは手を止めたまま、少し驚いたように顔を上げる。

「……気づいてなかった、ごめん」

「別に謝ってほしいわけじゃないよ。ただ、なんていうか……言葉って、思ってるより大事なんだなって。毎日一緒にいると、気づかなくなるけど」

沈黙が落ちる。雨の音だけが、ふたりの間に降っていた。

「……そうだな」

こうたはカップを片付けながら、ぽつりと言った。

「“一緒にいること”だけで安心しちゃって、言わなくても伝わるって、勝手に思ってた。でも、言葉にしないと見えないことって、あるんだよな。ちゃんと、呼ぶよ。言うよ、これからも」

光太郎はその言葉を聞いて、少し照れたように笑った。

「俺も、気をつける。君の声が、ちゃんと届くように、俺も返事するから」

小さな約束のようだった。でも、それはふたりにとって、大きな意味を持っていた。

その日、こうたが玄関から出る前に、ふいに振り返って言った。

「じゃあね、光太郎。いってきます」

光太郎は、思わず笑みがこぼれるのを止められなかった。

「いってらっしゃい」

玄関が閉まったあとも、その声が耳に残っていた。名前を呼ぶ。たったそれだけのことで、心があたたかくなる。

光太郎は、まだ少し冷めていないコーヒーを一口飲んだ。曇り空の向こう、春が近づいている気配が、わずかに感じられた。

そして、ふたりの暮らしもまた、またひとつ深まっていくのだった。

基本的に生成aiを使用してます。

イラスト、政治関連、田所沢、下北沢、アイスティー関連の話は人間が細かく指示を出しています。

政治関連の話は人間が書いた部分もあります。

他作品からの引用や模倣がないことを確認して、完全オリジナルで作成を指示しましたが、万が一著作権上の問題が疑われる場合はご一報ください。現状小説家になろうの利用規約に生成aiに関する規制はありませんが規約変更などによりこの作品が規約に違反していることが疑われる場合もご一報をお願いします。

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