◆花嫁の叫び!◆(3)
取り敢えず、その夜、彼へ電話をして、ホテルへの提出用の招待客リストは作成してもらうことになった。
これは一安心。
ただ……私の方のご招待客を、如何に多く集めるかが問題!
集めるって……おもてなしなのに……こればかりは、私でも納得できない作業。
とはいっても、席のこともあるし、あまりの落差もつけることも出来ずに、普段はほとんど付き合いのない、遠~~~い親戚までリストに入れた。
幸い、父方が地主の家系であったので親戚だけは多く、そこは助かった。
私も、習い事だけは沢山していたので、その先生や生徒さんまでリストに入れさせてもらった。
やっぱり、友人だけは、現在進行形で付き合いのある友人しか呼べないし。
それでも、まだ少ない……結局、母の趣味サークルのお友達までご招待ということに。
なんだか、フクザツ。
知らない人がいっぱいいる自分の披露宴。
フクザツ……。
そんなこんなで、私の方は、予定通りの人数のご招待客になった訳なのでした。
次の打ち合わせが、お食事。
コースが5種類。
“特別ナントカ”コースを合わせると計6種類。
これは、さすが、双方の親に相談した。
彼のご両親も私の両親も、“食”に異様に拘るタイプなので試食ということに。
グルメな両親たち。
一発で一致!
これはラッキー!
思った通り、特別ナントカというコースで一致。
他のコースは目もくれず、その特別コースに即決。
“特別”と付くだけあって、他のコースよりも、素材も含め、品数もはるかに良かったらしい。
双方の両親が言うのだから、間違いはないでしょう。
そして、披露宴当日はたぶん、食べることが出来そうもないので、ここぞとばかりに食しましたの、ワタクシ。
いくらなんでも、高砂のお席で、スピーチして下さっている来賓の前でムシャムシャとはいかないし。
私も友達側ならともかく……。
ここも相変わらずスンナリと運んだけれど、披露宴での食事がお一人様¥37,000-(飲み物:ワイン・シャンパン等10種・税込み)
概算。
¥37,000×350名=¥12,950,000也
な、なんだ~!!!
ケ、ケタが違う!
計算違いじゃないの?
高級車2台は買えちゃうじゃない!
「親、ちゃんと計算したのかな……」
ひとりでブツブツ言っている私の隣で、彼はOKサインを出していた。
なにが、OKなんだか!
食事だけですよ~!
OH My God!!!