◆これぞ、御曹司 ◆(4)
最終的に決定した白のウェディングドレスは、清楚で上品で且つ可愛い。
丈は、too muchヒールでカバー。
ちびっこの私が、なんだかスタイル良く見える!
〝ウェディングドレス”の魔力、オソルベシ。
「お友だちに自慢できるな~これ♪」
ドレーンは長すぎない方がいいけれど、それなりの教会なら長いのも、よしとしましょう!
半端でない長さのヴァージンロードがある教会に厳かに流れるパイプオルガンの音に合わせて、サラサラっとドレーンが引かれる音……そんなイメージ。
デコルテは見せすぎない方が私好み。
というか、彼の希望でもあるわけで、どうやら、人に私の肌を見られたくないというのが本心らしい。
けっこう可愛い彼なのです。
ウェディングドレスといったら、ずっと描いて憧れていたのは、フワフワ~っとしてフリフリ~っとして、お花がいっぱい!
という感じでしたけれど、選んだドレスは、意外にもシンプル。
デザインを含め、生地とかレースとかチュールとか……かなりの高級なものではあったけれど、パッと見は、うん、かなりシンプルに写るドレス。
シンプルなドレスって意外にいい……と、学んだ私でした。
と同時に、「要は中身」ということも。
〝中身”とは、〝着る人”も意味しているけれど、素材とか……ね。
素材が良いと、デザインシンプルでも、やっぱりどこか格調高く感じるものです。
もっとも、これ、人の人生とか、その人自身とか、いろんな場所でも例外ではないと、ドレス選びの時に悟った私。
御曹司との結婚で、金銭感覚はマヒしそうになった私ではありますが、ひとつ、人生について学んだのは、これまた意外。
お嫁様になるのか……なんてことも実感。
あ!!!
教会式の場合、エスコートする父親や新郎がいらしたら、『ドレスの裾を踏まないで!』と念を押しておくのを忘れずに!
あのヴァージンロードで踏まれた暁には……しっかりビデオに写りますからね!
ヨロヨロ~っとした〝ふたりの姿”が。
ヴァージンロードが長いとか短いとか関係なく、とにかく念を押しておくことを忘れずに!
念を押しても、けっこう踏まれるんだけれど。
お嫁さんが、よろけない足腰を鍛えておけばいいのか……な!?
そのためだけに……はちょっと無理だわ~。
ここまでで、約1ヶ月。
ドレスの選び方のコツを掴んだ私は、次なる目標へ向かってGO!なのです。
さて!
次はお色直しのドレスだわ!
それにしても、何回、お色直しするんだろう…?!
今はドレスのことだけしか、頭の中にないのです!
ふぅ…。
◆これぞ、御曹司 ◆了 次なるお話へ続きます。