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不安障害抱えて高校受験③通信制高校くらべ~後半

『選択肢が少ないことを嘆く』気持ち、『選択肢があるだけでもありがたい』という気持ち。うちと似たような境遇の方々も、この2つの気持ちをどちらも感じたことがあるのではなかろうか。



『選択肢があるだけでも良かったね』と、よく人から声を掛けられる。昔は選択肢がなく引きこもるしかなかったのに、今はありがたいねと励ましの気持ちで優しさから紡がれた言葉だけど、「『普通』の子ではないのだから『普通』の子と同じ数の選択肢がないのは仕方ないことだよ」と言われている気がしなくもない。



そしてきっと私も、うちに『普通の枠に入れない子』がいなかったら、悩んでいる誰かに無意識に「選択肢があるだけでも良かったね」を言ってしまっていたと思う。



人の手を煩わせる『普通の枠に入れない子』はその分だけ不自由が多くても仕方ないと思わせる感覚が無意識に残っている。常に意識して「大げさだ」と言われるほどに『普通の枠に入れない子』の人権を考えるようにして情報をアップデートしなければ、この無意識に流されてしまいそうで怖い。



SDGs「持続可能な開発目標」の中にある『質の高い教育をみんなに』という目標では『すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する』としていて、具体的には、



・2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。


・2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。


・2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。


・2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。


・2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。


・2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。




・2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。



とある。ちーのようなタイプには



『2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。』


に当てはまるだろうけど、今すぐ環境を整えられるものでもないのはもちろん分かっている。



それでもこれから人の意識を変えていくためには誰かが心を揺り動かすアクションをしなければ伝わらないと思うので、あえて「選択肢があることに感謝しつつ、さらなる選択肢の増加を期待している」と言っておきたい。



前置きが長くなったが、前回調べた通信制高校について、A高校・B高校だいたい同じような内容で、決定打になるものがなく悩みながら時は流れ、気がつけば10月が終わっていた。



そろそろ決めないとヤバいなと焦り始めた頃、担任の先生から


「新たに通信制高校のパンフレットが学校に届いたんですけど、冊子数が少ないので希望者にしか差し上げられないんですが…」


「希望します!!いただきたいです!!」



と食い気味に即答して新たにC高校のパンフレットをゲット。すぐに個別相談の予約をした。



そして11月中旬、このときはまだ私が隣の市まで車で行くのが怖かったので(田舎の山道は鼻歌歌いながら得意顔で運転しているけれど三車線とか本当ムリ)、怖がるちーをなだめながら電車に乗って個別相談に伺った。



ビルの中に新しく整えられた学校は白を基調に温かい色合いですっきりとまとめられていて、年季の入った中学校の校舎の無機質な冷たさを苦手としていたちーは、傍目には分かりにくいが嬉しそうにしていた。



中に案内されてクリスマスの飾りつけをされた教室に入って話を伺う。



場面かん黙症、不安障害(黒に近いグレー?)であること。不登校の時期があること。同伴登校を今も続けていること。普通高校を希望していたほどに、高校生活に憧れがあることなど、希望も不安材料も伝えられる限り伝えた。



話をじっくり聞いてくださったセンター長先生は、ちーが安心できるようにおおらかな笑顔で「そのような個性を持ったお子様達が安心して学習できる場所を作りたくてこのセンターを立ち上げました。」とおっしゃってくださった。



・週1日元気かどうか顔だけ見せてくれたら、週1日~5日、どれだけ登校しても学費は変わらない。



・朝9時半~14時まで、いつ登校していつ下校してもよい。



・受験は事前に通知されるテーマに添った作文400字原稿用紙1枚と個人面接のみ。場面かん黙症については考慮するので心配いらない。



・学費は入学前に納めるのは上半期分で約26万円、下半期は世帯収入に応じて590万円未満は無料、それ以上は段階を踏んで20万円~…。



・制服は買っても買わなくてもよし。私服登校でほぼ決まりなし。



という説明を聞いて、今まで検討した学校の中で一番自由度が高いと思った。



週1日~3日では物足りなくなるかもしれない。週5日だと体調を崩して連続して休むと学費がもったいない。帰りが16時になると妹の帰宅に間に合わない。



A.B高校で(やっていけるのかな…?)と不安に思っていたことがC高校ではクリアできそうだった。



不安が強い子には、『どんな貴方でも受け入れるよ』という体制を取ってくれる学校は本当にありがたい。



最後にセンター長先生からクリスマスプレゼントをもらい(笑)、人生初の『先生とグータッチ』をして帰宅したちーが



「C高校にしたい。」



即決だった。














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