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えがきたくもない物語  作者: 万彩雨虹
第零章
7/26

真の目的、こんな異世界から元の世界に帰ることを。

「敵の油断を誘っているのだろう?

 確かに、短絡的な感情の持ち主ならば簡単にかかるだろうな」

「いや……別に」

 無いですよ? 全く。

「ふん、貴様のそのたたずまい、

 一見隙だらけのようではあるが我にはわかる」

 再びおじさん、したり顔。

 何がわかったの?

「臆している者は、内なる弱気を自ずと醸し出してしまうもの。

 だが、貴様はそれを微塵も見せぬ。

 更に、その堂々たる振る舞い。

 しかし相反するがごとく、闘気を完全に消している。

 そのような芸当、並の者には体現すること叶わぬ」

 すっごい低い声で、すっごい言い回ししてるけど、

 そんなんじゃないですから。

 なんか、おじさんがすっごい馬鹿に見えてきた。

「そもそも、相応の覚悟無き者でなければ、

 わざわざ我の牙城に来る必要もあるまい?」

「はあ……そうすか」

 俺、一応の相槌。

「ボーメランデアも豪傑ではあるが、沸点の低い者でもあった。

 あやつにならば有効かもしれないが、我は騙せぬぞ」

 おじさん、したり顔&低い声でクククと笑う。

 今、サラッと仲間をディスったな。

「上手いこと騙せましたね~タケマルさん」

 近くでヴルデュイユの小声が聞こえてきた。

「まあ、一応。あとは上手くいくかどうか」

 俺も小さい声で帰す。

「フミオノーレさんに気付かれない限りで、しっかりとご協力します。

 頑張りましょう~」

 唯一、俺の真の目的に協力してくれてるヴルデュイユだが、

 今一つ頼りない。

 だが、仕方がない。

 本当の意味での仲間は、この邪神見習いだけなのだ。

 何としても達成しなくては。

 真の目的、こんな異世界から元の世界に帰ることを。


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