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取り巻きメモリーズ(仮)  作者: しろすけ
4/6

学校生活

久しぶりの更新です。

時間があるときの暇つぶしにでもなれば幸いです。

全て少し編集をしているためそちらに目を通してからお読みください。

 あの入学式から三か月がたった。成果としては他のクラスに浅葱直美を見つけたことと、正直入学してから誰ともまともに話していないことだ。休み時間はひたすら本を読み、放課後はさっさと帰宅する。誰とも関わらないという当初の目的は今のところ問題は起きていない。ハイスペック計画の効果により何回か行われた小テストでは毎回優秀な点を修め、技能教科においても優秀な成績を修めている。そのためクラスから浮いているのだ、私と橘壱は。

 橘壱は、成績は私と並んで全ての教科において優秀な成績をたたき出している。そして何故か橘壱も誰とも関わっていない。その雰囲気は私と同じように近寄ってくるなと言外に告げているのだ。おかげでこのクラスの空気は張りつめていることが多い。橘壱の家は国内トップの財閥なのだ。この学校で誰よりも敵に回してはいけない人物といえる。その危険人物が本を読んだり教科書を開いたりしているのに同じ教室で騒ぐことはできない。常に休み時間には私と橘壱の周りは空間が空いている。私はこれを心の中でクレーターと呼んでいる。正直このクラスになった人たちに関しては気の毒である。小学校一年においてここまで休み時間の間まで空気の重いクラスは見たことが無い。担任の先生も困り果てているのが伝わってくる。正直申し訳ないと思っている。しかし、私はこのスタイルは変えるつもりは無い。多分橘壱も同じだ。

 入学式当初は何人か果敢に橘壱に話しかけていた。特に女子が多かった。精神的に成熟の速い女子は顔を赤くして話しかけていたが・・

「うるさい。」

橘壱はこの一言しか話さなかった。小学一年生がこれでいいのかと自分は棚に上げて考える。それに比べて、私に入学当初話しかけてきた人へのの対応は大人な対応だ。

「すみませんが、今は誰とも話す気分ではないので。」

全てこれで通しました、はい。そうすればすぐに誰も話しかけてこなくなりましたね。今のところいじめの予兆もないので誰が何と言おうとも順風満帆だろう、うん。

 一年前のハイスペック計画によって私の放課後の予定はいっぱいである。家庭教師に、華道茶道、日本舞踊に水泳とテニス、ピアノと琴を習っている。習い事が偏っているのは私の家が華族から続く由緒ある家柄だからだろう。勿論家は昔ながらの日本家屋の豪邸だ。記憶が戻ってから顔に出ないように驚いたのは懐かしい思い出だ。そして鏡を見てまた驚いた。黒髪が綺麗な日本人形が映ったときは本当に人間か自分で疑って漫画みたいに頬をつねっていた。ハイスペック計画に思わず自分磨きを追加した私は本能に従順だった。

 その結果、肩甲骨まであるストレートで鴉の濡れ羽色のような黒髪に同じくらい黒い猫目、習い事で余計に綺麗になった姿勢が合わされば近寄りがたい雰囲気が出しやすいのも頷ける。一方橘壱は、少し茶色がかった明るい黒の髪に光の加減で灰色にも見える釣り目の三白眼。当然姿勢もよくその眼光により他人を寄せ付けない雰囲気を出している。

 そんな二人がそろったこのクラスの空気は一年続くだろう。

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