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19,【幕間の幕間】株式会社のもめ事など

私もNISAするまではあまりこのあたりの仕組み分かってませんでした。

でも、面白いですね。

【10万円の財布が1万円で売られている世界】


幕間です。


もし、定価10万円の財布が、なぜか1万円で売られているのを見つけたら――あなたはどうしますか?


しかもその値札は、

・店の奥でコソコソ貼り替えられた闇値札ではなく

・誰でも見える場所に毎日掲示され実際取引も頻繁にされてる

・「取引所」がお墨付きを出している(=上場している)

そんな“公認の値札”だとしたら。


株式市場って、乱暴に言えばこういった掘り出し物があるところです。


「価値(中身)」と「価格(値札)」が、同じ棚に並んでいるのに一致しないことが結構ある。

本来ならば価値があるものが、低い価値で取引されてることも多い。


また、価格のねじれは、やりとりしている人の認識以外でも起こってしまう。


例えば、親会社が子会社を作るとき、親会社として株を一定数もってるとします。

子会社が想像以上に成長した場合、親会社の価値は

・その会社の価値

・子会社の親会社としての価値

両方の解釈で値札がつく。


その「値札のねじれ」を、「東宝カレンダーの次の話」につなげるため、わかりやすい実例を3つだけ紹介します。


※※※※※※※※※※


① 日本放送 → フジテレビ(“親子が入れ替わる”事件)

2000年代の有名な騒動で、「ニッポン放送」と「フジテレビ」の関係は、小さい会社が親というねじれたものでした。


日本の株式会社は、株主が一番偉いというルールは当然みんな分かっている。

だけど、「現場」や「封建的コミュニティー」が本音では大切だというルールもみんな分かってる。


時々この「暗黙の秩序」に挑戦してくる人達がいる。そうすると値札のねじれがおきてくる。

(ここに出てくる村上ファンドの話は次章中盤でくわしく!)


ひとたび値札のねじれ(株の取り合い)が起きると、「暗黙の秩序」が、めんどくさい形で表面化する。

これ、次の章でも関係します。


※※※※※※※※※※


② 京成電鉄 → オリエンタルランド=東京ディズニーリゾート(“本業の顔”と“大家の顔”)


オリエンタルランドは設立当初から、京成電鉄と三井不動産が大株主として関わってきた――

という事実(大元)があります。そしてそのテーマパークはめちゃくちゃ当たって巨大化した。


これ、言い換えると、

「鉄道会社」なのに、超強力な“テーマパークの権利”も握っている親会社でもある、という状態です。


市場がその会社を見るとき、


・鉄道の会社のひとつとして見るのか

・オリエンタルランドの株主として見るのか


で、値札のつき方が変わります。


たまたま、ディズニーランドが大きなテーマパークになったからかもしれません。

でもそんな偶然、ほっときませんよね。


株主からすれば、投資した会社が大きくなったら、高いうちに権利を売って、分け前欲しいわけです。

ディズニーランドの株をちゃっちゃと売ってみんなに還元すれば大儲けなんですから。


ディズニーランドの株主したらたまったものではありません。だって将来株式売られるの確実なんだから。


まあ、優待でチケットとかもらえますけどね。


※※※※※※※※※※


③ 豊田自動織機 → 子のトヨタが自分を守るため買い上げてしまう。


自動車会社ってもともとの会社が織物の機械だったり、軍事飛行機会社だったり、バイクだったりします。トヨタはもともと織物の機械を作る会社を分業させた子会社だったわけです。


トヨタの大元、豊田自動織機については、去年の年末、子会社のトヨタが公開株の多くを買い占めました。


つまり、「この値札で買います」という宣言し(TOB )、他の株主から株を買い上げた。そうして上場をやめてしまった。


上場している限り、値札は毎日公開される。

でも、その値札が下がってしまったら――そういったことが未来の面倒事になってしまうかもというわけです。


面倒事は隠してしまえばいい。

お金の力でそのとき権利ごと買い上げて市場から去れば(=非上場化する)面倒事はおこならい。


豊田自動織機の非公開化も、日本企業の暗黙のルールを守っていくための防衛手段だったわけです。


(時価総額50兆円以上の日本最大企業の親会社の大株主になる権利がたった、2兆円未満で買える状況が去年まで続いていました!

まあ実現するのは難しかったですけどね。)

---


この幕間で言いたいことはシンプルです。


・株式市場は、価値と価格のズレが「公認で」出る場所 ということ

・日本企業は、ズレが大きくなると、暗黙の秩序と法律的なルールがぶつかってしまう場合もあること

・そして場合によっては、値札の公開自体をやめる(非上場化)という結論にも行くこともあること


――あなたが、10万円の財布が1万円で売られているのを見つけたらどうしますか?

偽札じゃないですよ。

結構ありますよ。こういう例。

次の章の説明のためにいろいろ情報量多くてすいません。


これ共有しないと仁義無きゲスな闘いを説明できないので構成上お許しください。


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