A2. 松島基地
東京に向かっていたはずの僕達は今、自衛隊松島基地に向かっている。宮城県の。
「遠回りしすぎじゃない?」
「トーカ、自衛隊基地の救難信号は無視できないだろ。しかもこの近くには女川原発がある。」
「原発が機械生命に乗っ取られたとかじゃなければいいけど、まあ原発は放っておけないね。」
人類が機械生命に勝つには核兵器の完全掌握が必要だ。日本は核兵器を保有していないが、原子力発電所を機械生命に乗っ取られると、核兵器を作り出されるリスクがある。
日本の防衛においては、原発の完全掌握、そして東京の機械生命のメイン信号を破壊し機械生命の連携を完全に断ち切ることが最優先なのだ。
そんなこんなで今僕達は松島基地についた。
「どうもー。救難信号受けて来ましたー、ソフィアの一条零士です。」
「どーも。同じく齋藤冬華です。」
トーカはやけに不機嫌そう。早く東京に妹探しに行きたいんだろうな。
「助かる!ありがたい!」
なんだ、この癖の強い暑苦しいオッサンは。
「ワタシは松島基地司令代理。風見練だ。よろしく頼む。」
「こちらこそ。」
「同じくー」
ちゃんと喋ってくれー、、、トーカ、、、
「君たちに頼みたい事は、、言いにくいんだが、、女川原発の奪還だ。」
俯きながら、熱血マッチョ(風見)が言った。
「嫌な予感はしてましたよ。でも無茶です。ソフィア隊員2人で、原発奪還はムリです。」
「人数の件なら問題ない!」
「どうして?どう見ても私とレイジしか居ないじゃん。」
「この基地には、ワタシ含め4人のソフィア隊員が居る。それに加えてもう1人がコチラに向かっているらしいが、期待はしない方がいいだろうな。」
まあ、ソフィア隊員は対機械生命に置いて最高戦力になりうるから、救援要請はそこら中から来る。来れなくても納得だ。
「まあ、交流のために他のソフィア隊員にも会ってみるといいさ!」