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【完結】冤罪で高校を退学させられた俺、大富豪の美少女令嬢に拾われ溺愛生活が幕を開ける。  作者: 抑止旗ベル
第三部「コンピューター研究部のいちばん長い日」

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ラブコメみたいな日々 その⑦


「同志諸君、今日は良いトピックスを仕入れてきた」

「おぉ、なんですか?」

「それはだな……むむ、なんという奇跡。もう練習に取り組んでいたか。感心、感心」

「……? どういうことです?」

「早く教えてくれ」

「ふっ、いいだろう。見たまえこれを」


 牛山がグッと突き出したスマホの画面を、俺と炭原さんは覗き込む。


 そこには、高校生のみ出場可能なeスポーツの大会の公式サイトが表示されていた。


 競技として表記されているタイトルの中には、ついさっきまで俺たちが遊んでいたFPSもある。


 なんか薄々、話が見えてきたな……、


「あの、牛山先輩。つまり?」

「つまりだな。この大会に我々も出場しようというわけだ!」

「今日、来るのが遅かったのはそれのせいか」


 普段は絶対に俺より先に来てるから、何をしてるんだろうと不思議に思っていた。


 しかし。


「こういうってさ、それこそゲームを専門にしてる部活の人たちが出るんじゃないか? ウチにだってそういう部があるわけだし」

「だからこそだよ! その専門でやってる部活よりも我々がいい結果を残せば、来年の入部希望が増えるって寸法さ!」

「ああ……そういうこと」

「そういうことさ! いやぁ、コン研の未来は明るいなー!」

「じゃあまず、顧問の先生の許可をもらわないとですね」

「顧問の先生……⁉」


 炭原さんの言葉を聞いて、牛山は雷に打たれたような動揺を見せる。


 いやまあ、そりゃ顧問の許可は要るだろうね。


 あ、でも待てよ。


「そういえば顧問の先生が部室に来てるの見たことないな。誰がやってるんだ? その動揺から察するに、こういうのには厳しい先生がやってるみたいだが」

「……いない」

「はい?」


 俺が拍子抜けした声で聞き返すと、牛山は苦悶の表情で語りだす。


「ほんの数分前の事だ。僕は許可をもらいに職員室へ行った。だがそこで恐るべき事実が判明した。なんと、この部活には顧問が存在していなかったのだ!」

「そ、存在していなかったって……」


 牛山の言葉に困惑している俺に、炭原さんが小声で耳打ちをしてくる。


「あ、ありえます? そんなこと」

「信じがたいよな……?」

「はい」

「俺も同感だけど……牛山が言っている以上、受け入れるしかないよな。なぁ、今まではどうしてたんだ? なにも創設時からフリーなわけじゃないだろ?」

「ああ、つい一年前まではいたらしいが、今年、何かの手違いで前任からの引継ぎがなされなかったのだろう」

「なるほどな」


 あれ?


 ということは。


「この部活って、新入部員がどうこう以前に、このままだと廃部じゃないか?」

「その通り、先程、職員室の先生にも同じことを言われた。『顧問がいない部活は存続できない』とね」



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『お前のように怠け者で醜い女は必要ない』と婚約破棄されたので、これからは辺境の王子様をお支えすることにいたします。
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