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【完結】冤罪で高校を退学させられた俺、大富豪の美少女令嬢に拾われ溺愛生活が幕を開ける。  作者: 抑止旗ベル
第二部「私たちは世界を革命するしかないでしょう」

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そして学校へ・・・。 その①


「こちら、又野さんの制服です。一度着てみて、サイズが合わないようでしたら言ってくださいね」

「ありがとうございます。わざわざすみません」

「いえいえ。それでは私は仕事に戻りますので、お夕飯の時間までどうぞゆっくり」


 そう言って、麻里さんは軽く会釈をして俺の部屋を後にする。


 帰宅中に匂宮が言っていた俺の制服がちょうど届いたらしく、ご丁寧に部屋まで持ってきてくれた。


 ありがたい限りだ。


 部屋着に着替える前に試着しておこう。


 サイズを計った覚えも申告した記憶もないから、合ってないかもしれないしね。


「良い学校の制服ってやっぱ高いんだろうな。絶対に汚さないようにしないと……ん?」

 制服の入ったダンボールを開封しようとした俺は、その上になにか別の荷物が乗っていることに気付いた。


 ……小包? こっちはなにが入ってるんだろう?


 俺はその小包を手に取り、品物名の記載された箇所を見てみる。


 品名『雑貨』、お届け先『匂宮来夢』。


「あぁ……匂宮のやつか。一緒に来てたから麻里さんが間違って俺に渡しちゃったんだ」


 俺は小包を携えて自室を出、匂宮の部屋へ向かう。


 麻里さんの手を煩わせるわけにもいかないし、直接届けに行くとしよう。


 屋敷自体は迷子になってしまいそうなくらい広いが、俺と匂宮の部屋は割と近しい場所に位置している。


 なので俺はなんの問題もなく彼女の部屋に辿り着き、扉を開ける。


 というか開けてしまった。


「匂宮ちょっといい? これさ、匂宮宛の荷物が俺のところに来てて――」

「あ…………」


 何気なく部屋に入ると、そこには。


 スカートを下ろした状態で固まっている匂宮の姿があった。


 どうやら(ていうかどう見ても)スカートを脱いでいる最中だったようで、彼女の白い脚が太ももから足先まで惜しげもなく晒されている。


「…………」


 人の部屋に入るときは――ノックをしなきゃダメなんだよね。


 言い訳をするわけじゃないが、女の子と一緒に暮らすっていうこと自体が初めての経験だから……うん。


「ごめん。マジでごめん。なんでもするから許して」

「いえ、鍵を掛けていなかった私も悪いし、又野くんなら見られても別にいいのだけど……それより」


 と、匂宮はあろうことかスカートを床に脱ぎ捨てたままの状態で俺の方に歩み寄ってくる。


 そして俺の持っていた小包をシュバっとかすめ取り、恐る恐る尋ねてきた。


「中、見た?」

「……? いや、見てないけど……」

「そう。ならいいの」


 俺の答えを聞いて、なにやらもの凄く安堵した様子を見せる匂宮。


 え、スカートを履きなおすことよりも優先されるほどの物なんですか、それ……。


 聞くのが怖い。



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『お前のように怠け者で醜い女は必要ない』と婚約破棄されたので、これからは辺境の王子様をお支えすることにいたします。
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