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お金は計画的に使わないと・・・ねぇ。

過去話にいきなり突入。



今年運が良いと書いたが、昨年の大みそかから運がよかったのだと思う。

宝くじの当選発表はそのタイミングだったのだから。


実際に当選に気が付いたのは、1月も中旬を過ぎたころだった。


あの時、気が向いて当選番号検索して、ほんとによかったと思う。




億単位の金額が当選した人間がどういう行動するのか。


まずは隠しカメラがないかチェック。

人を疑うことから始める、卑しい私です。


念のため番号をもう一度確認。


その後、引換期限が過ぎていないかチェック。


さらに念のために、番号をもう一度確認。


このあたりから脂汗が出てくる。


とりあえず手順を調べ、半信半疑のまま銀行で手続きを進めます。




億単位の当選者が、最初に手にする金額は?


百万円でした。分厚さが予想よりも薄くて現実的。


帰り道の挙動不審さはすごかったと思う。


もう二度と持ち歩かないぞと反省。




自宅に戻り一息、なるほど、お金は人をおかしくするというのがよく分かった。


よし冷静になってからこのお金は使おう。







そのまま2月に突入。


あれ、自分こんなにマイペースな人間だったか?


貯金とか毎月の貯蓄分増えちゃってるじゃん。




これではいけないと思い立つが、今欲しいものはない。


特にやりたいこともなく、浪費先が少ない。


考えた挙句、ペットを飼うことにした。ワンちゃんが良い。


その子のために贅沢をしよう。




意気揚々と部屋出て、すぐの道で出会った。


足から血を流して歩いている女と、彼女を支えて必死に連れて行こうとする男。


それも、中学生くらいの女の子と、小学生くらいの男の子だ。



その二人の必死さに、つい女性に肩を貸してしまった。




あの時、手を差し伸べて、ほんとによかったと思う。


肩越しに見る二人の顔に驚きがひろがる。


「大丈夫、大丈夫だから」


何が大丈夫かわけもわからないまま歩き出し、車を探す。


タクシーを止め病院を告げると、男の子が声を上げる。


「すみません、でもお金が」


「大丈夫、お金なら、あるから」



まさか自分の口からこんな言葉が出るとは。


なるほど、お金は人をおかしくする。

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