50話 月の眷属
お待たせしました。
6/25 上級精霊が精霊の名を呼ぶ時には、全て『○○精霊』という形式にしていましたが、ノリの文章まで固くなりすぎるので、必要のない所は普通呼びに切り替えています。
「さぁ、ここで会ったが百年目。今すぐ冥土に送ってあげますっ!」
「ち、ちょっと、いきなり何を!?
待って下さい。確かに結界を壊してしまった事は謝りますけど、ボクとあなたは初対面……」
「そうですが、それが何か?
あの女にたぶらかされた下僕は皆適当な事を吠えますね。言い訳は以上ですか?」
巨大な狼の上に立って颯爽と登場したメイドさん。その背から軽やかに飛び降りると、こちらをビシッと指差してそう宣言する。
うわっ、この人(?) 他人の言うこと聞かない系!?
「──ふっ。決まった、さすが私」
無意味にポージングを取りながら、ぼそっと呟くメイドさん。
その呟きが耳に届いてきて、ボクは頭を抱える。
聴きたくなかったよ、その台詞っ!
「ちょっと待って下さい!
お兄様をそんな人達と一緒にしないで下さい!」
腕の中にいたティアが前に出て叫ぶのを見たメイドさん。
初めて気付いたという顔をした。
「えっ、そこにいるのはヴォルティスちゃんじゃないですか。どうしてそんな女の子みたいな男をお兄様などと……?
──はっ、まさかっ!? なんて鬼畜な……このケダモノ! 女の敵!」
「ちょっ!?
何を想像してるのっ!?」
真っ赤になってとんちんかんな事を叫ぶメイドさんに、思わず突っ込む。
「……そういう事ですか。何故この場所を突き止められたのかが、ようやく分かりました。
ヴォルティスちゃんを甘い言葉で籠絡して、ここの情報を引き出したのですね。
──この不肖静寂の精霊、これよりヴォルティスちゃんの救出任務を務めさせていただきます」
静寂の精霊!?
このメイドさんが!?
この精霊、パッと見が藍色髪をした二十歳前後の、親しみやすい綺麗な近所のお姉さんって感じの女性だった。
だけど勘違いしまくった挙げ句、自分の台詞に酔ってうっとりしちゃってるし、名前から勝手に想像していた精霊のイメージが崩壊していくんだけど。
「『静寂』って何だろう……」
ボクに引っ付いたままのユイカがぼそりと呟く。ボクも同感です。
ここまで名が体を表してないのも凄いなぁ。
「ごめんなさい、ごめんなさい。
サレスさんは一旦スイッチ入っちゃうと、いつもなかなか止まってくれないんです。
普段はマトモなんですよ、一応……」
一応って。
「いや、謝らなくても。ティアは悪くないから……」
「はぃ……」
自分の事のように謝るティアを慰めるべく、つい頭を撫でていたら、
「あぁっ! ヴォルティスちゃん、そんなに引っ付いたら駄目です!
あ、赤ちゃん出来ちゃいますよ!」
「出来るわけないでしょっ!?
適当なこと言わないでくださいっ!」
もうヤダ、この精霊。
「セイ君との……」
「お、お兄様との赤ちゃん……」
ユイカもティアもそこで頬を染めない。こっちまで恥ずかしくなるから。
「くっ、まさか独り身の私の目の前でイチャついて、精神的ダメージを与えようとしてくるとは……あの純真無垢だったヴォルティスちゃんはもういない……。
男に堕とされたら、こうも恐ろしい子に変わるのね」
「ないない」
あー。
最初「すわ敵襲か!?」と緊張したの、馬鹿らしくなってきちゃった。
「フッフッフ。とはいえ、今の私は月の精霊様の最強ペット、神狼フェンリルを連れてきています。戦力倍増です。
しかも、今宵のフェルちゃんは血に飢えてますよ」
いや、今昼下がりですけど?
そもそもボク達が今立っている所って、未だセーフティエリア内だから攻撃しても無駄なんだけど、気付いてないんだろうか?
……多分気付いてないんだろうなぁ。
ふと、彼女の背後にいるフェルちゃんと呼ばれた神狼に目が行くと、彼(?)と目が合った。
なんかフルフルと小さく首を振って否定の意を示した後、溜め息ついてるんだけど。
何か苦労してそうだ……。
「さぁ、お行きなさい。あの女の使徒に鉄槌ぃおぼぁわっ!?」
フェンリルの前に立ち、こちらを指差しながら口上を垂れるメイドさん、もといサレスさん。
そんな彼女の方をチラッと見たフェンリルはため息一つ、ぺしっと右前脚で彼女を押さえ潰した。
「ネタとはいえ、我をペット呼ばわりするな。
それに遊びはいい加減そこまでにして、ちゃんと話せ駄目メイド。いや、駄メイド」
あ、喋れたんだ。
てか、駄メイドってまた……いいえて妙な。
静寂を司ってますと言われるより、似合ってるんだけど。
「だっ、駄メイドっ!?
こんなに色々頑張っているのに、それはな……いたっ、イタタタタッ!
で、出る。出ちゃう。お昼がリバースしちゃう。グリグリするのやめてっ!?」
地面に落としたタバコを消すように、右前脚をグリグリ動かし始めたフェンリルさん。
そのままこちらに視線を向け、
「――さて、我の名はフェル。運命の精霊より、御息女の警護を依頼されている。
此度は済まぬな、王女の御子よ。そなたの事はあの二柱より聞き及んでいる」
ジタバタ手足を動かしてるサレスさんを完全に無視して、自己紹介を始めてくる。
普通に話の通じそうな神狼(?)でよかった。
サレスさん?
普通にみんな無視してます。付き合うと、話が進まない事が分かったし。
「ボクはセイです。
あの、『一度目はしてやられた』と言ってましたが、何かあったんですか?」
ボクの質問に少し考える素振りを見せたフェルさん。一瞬迷ったみたいだけど、話すことにしたみたいだ。
「少し前にだが、この館を守る結界の要石を安置している村の一つが襲撃を受けたのだ。どうやらこの屋敷に通じる結界を解除する精霊石を奪う為だったようだ。
犯罪者は処断したのだが、最後の抵抗で要石が破壊されてしまってな。
次はどう動くかと、警戒していたタイミングでそなた達が来た……」
あ、それでか。
タイミングが悪いというか、何て言うか。
けど、誰がそんな事を。それに、その村大丈夫だったんだろうか?
ふと、バライスで会った奴らの顔が浮かぶ。
言動見てる限りだとあいつらの可能性がありそうだけど、流石に違うよね?
もしそうなら、本気で許せないんだけど。
「まあこうして対面して、すぐに間違いに気付いたのだかな。こやつは引っ込みがつかずに、悪い癖が出てしまったというわけだ」
更にグリグリと抉るように、脚を動かすフェルさん。
その度に悶える駄メイドさん。
「だ、だめぇ。お嫁に行けなくなるぅ~。
あ、でもこれはこれで、何か新しい世界が見えてきそう」
押さえつけられている場所がクレーターになってる……。
なのに、言葉の割には余裕ありますね、サレスさん。
「フェルさん、精神衛生上非常に悪いので、離してやってください。ティアにあまり見せたくない光景ですし」
「ひどっ!?」
ボクの言葉に溜め息一つ、フェルさんが右前脚をのけて小さく縮んでいく。
それでも体高がボクの背丈くらいあるけど。
「ふぅ、危うく乙女を捨てる所でした。捨てるなら、やっぱり殿方の腕の中の方が良いですね。
……セイ様いります?」
「……いりません」
どう答えたらいいか困ります。変な事聞かないで欲しい。
ユイカとティアがまた過剰反応しちゃうから、そういうの止めて下さい。
それにこんなネタ振るのって、自分では恥ずかしくないんだろうか?
お互いに敵対する事はなくなったので、そのままセーフティエリア内で立ったまま会談となる。
「セイよ。ここに来たという事は、やはりルナに会いに?」
「ええ、フェルさん。ルナさんに会いたいんですけど、会わせて貰えますか?」
「ふむ。目的を聞かせて貰っても?」
フェルさんの背後で愕然とした表情で自分をしきりに指差しているサレスさんがいたけど、引っ掻き回されたくないので、ボクを始め全員無視することに決めたようだ。
そのままガックシと地面に手と膝をついた彼女を放置しつつ、
「エフィ……じゃなくて、精霊王女の復活について相談したいんです」
「そなたの中で眠っているのだったな。経緯は我も精霊女王から聞いている」
「ええ、彼女と同格と聞いているルナさんに、話だけでもと思いまして。時間がかかっているだけなのか、それとも別の問題があるのか……。
ボクじゃ判断出来ないし、ティア……いえ、ヴォルティスも分からないそうです」
「――よかろう。では屋敷についてくるがよい」
「ちょ、フェルちゃ……いえ、フェル様待って下さい。
ルナ様の御付きである私を無視して決めないで下さいよ」
「む? では、サレスは反対なのか?」
「いえ、そうではないですが」
「ならいいではないか。あの件、このタイミング。色々と都合がいい」
「分かりました」
パンッ。
サレスさんが両手を叩くと、上がっていた跳ね橋が軋みを立て降りてきた。
「本来ならば、各村の精霊の守り手より認められた証として、私達の力を込めた精霊石を持って来なければ、この屋敷への通行は認められません。
ですが、雷鳴の精霊を引き連れ、精霊王女様の御子であらせられる貴方の素性ははっきりしていますから、今回は特別に許可させて頂きます。どうぞ」
そうだったのか。
色々無視して一直線に来てしまったせいで、こういう事態になったのね。
「案内します。恐らくルナ様はまだ寝ておられると思いますので、しばらくお待ち頂けると幸いです」
スッと会釈をし、事情を説明するサレスさん。
あ、これがティアやフェルさんの言う真面目モードなのね。
ずっとこの状態だといいんだけどなぁ。
けどもうお昼を回ってる時刻なのに、まだ寝てるのか。
月を司ってる精霊だから、夜型なのかな?
「またか。来客だと言って起こせ」
「フェル様、情け容赦ありませんね……」
「当たり前だ。いつも思うが、あいつは月の眷属たる長の自覚があるのか?
取り決めもお主に代理権渡して、年一の会合にも出ようとしないとかあり得ん」
ボヤくフェルさん。
ええっと、どういう事なんだろう。
何かしてて、疲れて寝ているんじゃないの?
「あの。今疲れて寝てるなら、夜でもいいんですが」
「構わんよ。むしろ叩き起こす事にしよう。
あいつはぐうたらし過ぎだ」
彼らの会話から如実に伝わってくる、ルナさんの残念感。
ああ、凄く嫌な予感が。
「あ、あの。私未だにお会いした事ないのですが、どういう事でしょう?
あの方に何かあったのでしょうか?」
ティアがおずおずと口を挟んでくるのを見て、サレスさんがポンと手を打った。
「ああ、そういえば今のヴォルティスちゃんは最近の新人さんでしたか。という事は、年に一度の精霊総会でも会ったことがなかったのですね。
この地方、バライスの件は知っていますか?」
「あ、はい」
確か、月の精霊であるルナさんが仲違い寸前の獣人達の間に立ち、彼らを上手く取り成したとか。
おかげで彼らから崇められているという話だったんだよね。
「あの話には続きというか裏がありまして。
最初は調子ぶっこいて猫被りながら仲裁していたまでは良かったのですが、その仲裁時に言った数々の自分のくさい発言に羞恥心が限界を迎えたそうで、途中で逃げ出しましてね。
しかも獣人さん達は何を勘違いしたのか、そのヘタレ行為を奥ゆかしいと言う始末。
更にルナ様の演説に感動したガチムチで筋肉隆々な獣人さん達が、神聖な存在のように崇め始めただけでなく、追っかけ回すようになりまして。
その時感じた恐怖からここに屋敷を作って世間から隔離、そして引きこもっちゃったんですよ」
はぁっ!?
「バライスの男ども、総出でストーカーしてたの!?」
ユイカが身も蓋もない事をいう。
いや思っても、それは流石に黙っておこうね。
「ええ。で、そんなこんなで、今のルナ様は単なる引きこもりです。
しかもあまりに長期間引きこもったせいで、男嫌いを拗らせて外に出る事すら怖くなっちゃったそうで。
今や百年以上ここの屋敷の中でごろごろしているだけの甘えん坊ヒッキーです」
「えー」
なにそれ。
いやでも、それって昔のバライスの人達が悪いんじゃ……。
マトリで発生した『拝み事件』をボクも体験してるだけに、ルナさんに妙に同情的な気分になる。
「いやぁ、うちの闇の精霊……あの子がですね。
仲違いを続ける獣人さん達を見て『愚民どもが闇夜に迷子になるのは必然、月が彼らの往く道を照らすのは当然であろう?』と煽ったのがきっかけです。
まぁ、面白そうな事に私も一緒になって煽りま……失礼。
悲劇が起きないうちに介入するように説得しましたけど。ちょっとやり過ぎましたかね?」
「うわぁ、この精霊ら酷い。かわいそう」
タハハハと朗らかな笑みを見せるサレスさんに、ユイカが思わず呻く。
「何を言いますか。その間ずっとここでお世話してきた私を褒めて下さいよ。それに同じ眷属なのにダークネスちゃんの方が酷いんですよ?
引きこもったルナ様をお世話する事になったのは、メイドな私には本懐なんでいいんです。
けどせっかくだしと、あの子にもメイド服着せようとしたら、『くっ…左の眼が疼く…ッ。世界が我に囁くのだ。きっと我の救済を待っているに違いない』とか言い訳して、屋敷から逃げ出しちゃったんですよ。しかも未だに帰ってこないし、どう思います?
――もう少しで可愛いあの子にもメイド服を着せれたのに。残念です」
「何やってるんですか、あなた達」
頭痛い。フェルさんもため息ついてるし。
ルナさんの周りで、マトモなヒト(?)がフェルさんしかいないとかどうなのよ。
「フェルさん、苦労してたんですね。お察しします」
「痛み入る。
ふぅ……。やれやれ全くだ」
「あ、あれ?
なんで私が責められている流れになってるんですか?」
取りあえず、とっとと会おう。
というか、男嫌いっぽい彼女にボクが会ってもいいモノだろうか?
最悪、ティアと精霊化して会わないといけないのか……。
頼むから引きこもり以外はまともな精霊であって欲しいと、願わずにはいられなかった。
そんな風にすったもんだしながら、やっと屋敷の中に招待されたボク達。
ひとまずと、一階にある応接兼来賓室に通された。
こちらとしては長旅で肉体的にも精神的にも疲れているし、今日ぐらいはゆっくりしたいという事で、無理矢理起こすことはしないでいいと伝えている。
ただこれ以上サレスさんに任せると、また余計な事に発展しそうなので、その隣に併設されていた厨房を借りて、ボク自身がお茶会の準備を始める事にした。
ユイカとティアの二人は設置されていたソファーに座るなり眠ってしまった。
ボクと違って女の子だし、かなり疲れていたのだろうね。
疲れた時は甘いモノと相場が決まっている。はからずともメニューが決まったので、一応サレスさんに声を掛けた。
足りない食材を頂いて、スコーンと紅茶の準備を始める。
完成予定時刻は、ちょうど三時のおやつ時。
今回作るのは、女の子が大好きな甘めのおやつ系スコーン。茶葉はアッサムとセイロンの二種類を頂けたので、ミルクティーにするべく準備を始める。
まあミルクティーの好みとしては、この二つではボクがアッサム派で、ユイカがセイロン派なんだけど、ティアはどっちが好きなんだろうか?
どちらでも対応できるよう多めに、そしてクリームダウンが起きないようしっかり準備をしておいて、インベントリーに放り込んでおく。
その間にスコーンの生地を練り上げておく。
用意する味は、『プルーン』『ハチミツ』『練乳クランベリー』の三種類。
更にそこから甘さを変えた二種類を用意し、計六種類の生地に仕立て上げる。
オーブンが無い為少し面倒だったけど、火と風と雷の精霊魔法で代用した。
風の精霊魔法で目の前に浮かべた網の上に生地を乗せ、火の余熱と電磁波を使って、サクサク感が出るよう手早く焼き上げていく。
理屈さえ解っていれば、これくらいは出来る。
「セ、セイ様。男性なのに、凄く手際がいいですね。
しかもその精霊魔法の使い方は見事としか」
「いや、こんなの性別関係ないでしょ。それに慣れたら誰でも出来るよ」
唖然としながら褒めてくるサレスさんに、ボクはそう答えながらも、照れながら頬を掻く。
本職の人に褒められると、なんだかんだと言っても嬉しいモノだね。
部屋中に甘い香りが充満し始める中、ソファーに沈み込んでいたユイカとティアが起き出してきた。
「わぁ。いい匂い」
「もうちょっと待ってね。直に出来るよ」
テーブルの上に並べつつ、サレスさんを含めた人数分の食器を用意していく。
そんな時だった。
バンッと扉が開く音に、思わず振り返った。
「ふぁあぁぁっ……よく寝たぁ。いい匂い~。
──ねぇねぇ、サレス~。私にもちょうだい。後、部屋着どこ置いたの?」
「えっ!?」
そんな声と共に扉を開けて現れたのは、枕を小脇に抱えた、銀髪碧眼の同い年くらいの可愛らしい女の子。
寝ぼけ眼で欠伸をする彼女のその頭には、ピンとたった犬耳があった。
そしてスレンダー気味だけど、年相応なシルエットが透けて見える。
そんな彼女の背後では、その銀髪と同じく銀色の尻尾がゆっくり揺れていた。
何故そこまで詳しく分かるというと、着てない。
いや、半分生地が透けているだぶだぶのTシャツのようなモノだけを着ている。
その服の下に下着は……下着も多分履いている。
多分っていうのは、光で見えないから。
動く度に、半透けのブカブカの服から色々なモノがチラチラしているのだろう、ボクの視界を謎の光が瞬いていて白く消えている。
けどむしろ逆に光のせいで、何も下に履いていないように見えてしまっているんだけどっ!?
この謎の光システム、逆に駄目じゃんっ!?
寝起きのせいか、まだ何処と無くぽけーとした彼女と、ビックリして固まってしまったボクの視界とが絡み合う。
「ふぇっ? 森精種の女の子?
静寂の精霊、お客さんなのー?」
「ルナ様っ!?
お客様の前で、しかも殿方の前で、なんてはしたない格好してるんですか!
……な、なんて美味しいネタを私に提供してくるんですか。やっぱり恐ろしいコ」
えっ!?
この子がルナさん!?
「セイ君見ちゃ駄目っ!」
「お兄様駄目です!」
サレスさんの言葉で硬直が解けたのか、左右からユイカとティアが飛び掛かってきた。
「えっ……殿方? セイ君? お兄様?
──おと……こぉ!?」
こてんっと首を傾げた瞬間、ようやく完全に目が覚めて理解したのだろう。
いきなり絶叫する犬耳少女こと、月の精霊であるルナさん。
ユイカに体当たり気味に押し倒されて絨毯の上に尻餅をつき、ティアがそんなボクの頭を抱き抱えるようにして視線を塞いでくる。
この子、今頃真っ赤になってるんだろうなぁ。
なんか悪い事をしちゃった。
そんなしっちゃかめっちゃかの状態で、そんなとりとめのない事をぼんやりと考えていた。
ルナちゃん、サレスさん登場回です。
サレスさんはのっけから色々暴走してますが、メイドとしてはちゃんとやる事はやってます。
愉快な月の全眷属のまとめ(この話で出た部分)です。
月の精霊→引きこもり
静寂の精霊→駄メイド
闇の精霊→厨二病患者の疑い?(サレス談)
改めてこうしてみると、月のメンバーって……。




