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平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
88/107

1粒5000円

あんこ大好き……でも、たい焼きや大判焼きはカスタードが良い(*´ω`*)

ギルドの職員が食べ終わった食器類を下げてくれて、食後のお茶をまったりと飲んでいた。

教会に関しては相手の出方次第で良いし、どうにかしたいとは思うけど大陸中に在るから無理!

ちょっかい出してきたら、その都度撃退するしかない。

「…………回復薬、ポーションとかは無いの?」

魔法で回復出来ちゃうから全然気にしてなかった。

ギドさんが「市販のやつが~」とか言ってたような?

ヴァンが説明してくれる。

「薬草等を使って作るポーションは、そこそこ出回っている。そのポーションに聖魔法を込めるとハイポーションだ。当然、聖魔法を込められる魔法使いは教会に居る。教会と距離を取っている聖魔法使いが多少は居るが、数が少ない為に結局 高額になる。」

……やっぱ、お金か~。

「私も作った方が良いのかな?魔力は多い方だと思うし。」

「……チナツが作ると、エクストラハイポーションとか出来そうだな。口付けただけで全快しそうだ。」

ヴァンが面白そうに笑う。

言い過ぎだろうと思うけど、ツェッツさんとリュスタさんも頷いていた。

む~~~~!

「要するに、込める魔力量に気を付ければ良いんでしょう!いいもの!今、新しいの思い付いたから…………作ってやる!!」

立ち上がると、両手を握り締め祈り始める。

ヴァンは完全に面白がって見ている。

ツェッツさんとリュスタさんは、困惑と期待……かな?

テーブルと同じ大きさの魔方陣が、空中に現れる。

ポトッ……ポトッポトッ……ポトポトッポ…ドザアアアアア!!

カラフルな紙に包まれた飴玉が、大量にテーブルの上に落ちた。

山の様に積み上がり、溢れた飴玉が床を埋め尽くした。

……出し過ぎた!!てへっ!

私は両手でガッツポーズを決め、言った。

「これぞ!リジェネキャンディ!!」

ドヤアア!!

「舐めてる間、自然回復する優れもの!当然、傷をおってから舐めてもOK!飴玉だから場所も取らない!ポッケに入る!」

クククと笑いながら、ヴァンが飴玉を1つ取り口に入れた。

空中から短剣を取り出すと、服を捲って左腕に軽く切り付けた。

瞬時に傷が癒えて消える。

「ほぉ~」

次に、短剣を逆手に持ち深々と腕に突き刺した!?

「「「なっ!!」」」

驚く私達を他所に、ヴァンは刺した短剣を引き抜いた。

血が吹き出ると同時に、光が傷口を包み癒した。

「成る程な。傷の度合いに因ってキャンディの減り方が変わるな。切った程度だと分からないが、突き刺すと3分の1の大きさになった。…………良いんじゃないか?」

ツェッツさんとリュスタさんも、手にキャンディを取り繁々と眺めた。

「……凄いですね。其れだけの物を1度に此れだけ出せるとは」

そうでしょう、そうでしょう!

ぶっちゃけ、足の踏み場もない。

「魔力はどれくらい残ってる?」

「フフン!後、数回は同じくらい出せるよ!」

「……昨日倒れたのは、やはり再生か……。」

「だろうね。3人も居たし、初めてってのが大きかったんじゃないかな?余計に魔力持ってかれた感じ。」

私はツェッツさんに言った。

「このキャンディはギルドで管理して下さい。此れからの魔物との戦いで必要になってくるでしょう?」

「良いのか!助かる!」

ツェッツさんは素直に喜んだが、リュスタさんが渋い顔をした。

「此れだけの回復アイテム、正直 手が出ませんよ。いくら支払えば良いのか……。」

「えっ!?あげるよ?」

「「は!?」」

ヴァンとリュスタさんが同時に驚いた声を出す。

「馬鹿な事を言うな!自分を安売りする行為だぞ!たかられまくるぞ!馬鹿!」

ヴァンに馬鹿って2度も言われた!

「あんな怪我人が出るたび 駆け付けられる筈無いんだから持ってて貰わなきゃ困る!喰らえ!」

さっき出したからコツ?みたいなのは掴んだ!

祈りも要らない!

ヴァンに向かって手を伸ばし叫んだ。

「リジェネキャンディ攻撃!!」

ヴァンの頭の上に出た魔方陣から、キャンディが雨の様に降り注いだ。

「たっ!?止め!……地味に痛い!」

ざまぁ!!

私とヴァンが睨み合う。

騒いでいた為か、ティオと猫バルトが起きた。

「ニャ~、酷い目に合ったニャ~。」

「うう~、主のドS~ですヨ。……おおう、キャンディが一杯!?あ、食べた私へのご褒美ですヨ!ニャ~!」

言うなりキャンディの海へダイブ!

そして、慌ててベッドへ戻る猫バルト……。

「酷いですヨ!キャンディの海と見せて、聖魔法の海!!地味に痛いですヨ!ニャ~!!」

…………ざまぁ?

「勝手に飛び込んどいて……はぁ。」

私は菓子皿を出して、ベッドへ投げた。

「ご褒美はこっちね?」

菓子皿inたい焼き!ホカホカ!

くんくん……。

「こ、此れは、あんこの匂い!!頂きますヨ。ニャ~!」

猫バルトがたい焼きにがぶりついたのを見てから、視線をヴァンに戻した。

……椅子の上に胡座で座っていた。

地味に効いてるのか?

「…………塵積も、だ。痛くはないが痒い。メイドにも地味に効くだろうな。」

ミシェルか……吸血鬼だっけ、忘れてた。

ずっとキャンディを弄っていたリュスタさんが、顔をあげて言った。

「教会なら、1粒小金貨1枚はつけるでしょう。双黒の天使様の意思を尊重して、1粒銀貨1枚!」

「その呼び方止めて下さい!!チナツで良いです!後、小銀貨1枚!!」

「小銀貨1枚!?安過ぎます!小銀貨8枚!!」

「小銀貨1枚と銅貨5枚!!」

「小銀貨5枚!!此れ以下は駄目ですよ!」

……立場が逆じゃない?コレ。

普通、これ以上はまけられません!だよね。

「…………小銀貨1枚!!」

「戻さないで下さい!!小銀貨5枚です!!」

ヴァンが口を挟んできた。

「小銀貨5枚だ。チナツ……これ以上ごねるなら、双黒の天使様の呼び方で定着させるぞ?」

「小銀貨5枚です!!」

私は直ぐに折れた!

羞恥心には勝てません!

「ククク、リュスタ、この部屋にあるキャンディは全部国で買い取る。その後、各ギルドに分配する。問題あるか?」

「いえ、有りません。寧ろ助かります。」

ヴァンは……魔王様だった。忘れてた。

「…………全部って、いくつ有るのかな?コレ。」

膝下迄キャンディで埋まっている部屋を見た。

「軽く、万は超えてるだろうな。最低白金貨5枚か。」

「…………。」

5千万円也。

「チナツの事だから、他の7国にも同じ様に公平に出すつもりだろう?勿論、事前に聞く必要は有るが、な?」

5千万×8ヵ国=4億

宝くじかよ!

高校生の持つ金額じゃ無いよ~!?



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