ステータスと魔法
無性に、甘いものが食べたくなる瞬間ってあるよね?щ(゜▽゜щ)
夕飯を食べ終わり、殿下達が退室していった後 私はベッドに腰掛け考えていた。
そう、ステータスと魔法について。
「ステータス!」
取り敢えず声に出して言ってみる。…………。
「ステータスオープン!」…………。
「開け!ステータス」…………。
「能力値公開!」…………。「能力オープン!」「能力値開放!」「オープン ザ ステータス!」
言ってて空しくなってきた。
だいたい、最初の「ステータス」で表示されなきゃ ほぼ無いわ〜。
いろいろ言っちゃったのは、未練だね〜。
後は、何らかの魔法道具で見れるってのに期待しよう。
ギルドカードとかね!
切り替えて、次行ってみよ〜う!
魔法!
魔法使いが居たんだから、此れは確実に在る!
私にその才能が有るか無いかだ!
困るのは、魔法を覚えるのに魔法書が必要な場合だけど、此れからやってみて出来なかったら、明日にでもルークさんかセトさんに聞けば済む話だよね!
まずは、小説何かだと 魔力の流れを感じるところから「魔力感知」ってやつだね。
早速、ベッドの上に胡座をかき 両手の親指と人差し指で軽く輪を作りそれぞれの膝の上辺りに置くと、背筋を伸ばし眼を閉じた。意識を臍の辺りに集中してみる。……ほんのり温かい?
此れが魔力なのかよく分からないけど、その温もりを意識したまま血液の循環を想像する。
温もりが全身に行き渡る感じ。
…… …… …… ハッ!と眼を開ける。
温もりが気持ち良くて、寝そうだった!?
意識しなくなったとたん、温もりは臍の辺りに吸い込まれるように消えてしまった。
……此れは、出来たんじゃない?
今の温もりが魔力なら、使える!イケる!
私は、魔法の手応えが有り嬉しくなると 実際に魔法を使って見ることにした。
ただ、今いる場所は室内だから定番の魔法は殆ど使えない。
思い付くのは、「明かりを灯す」「身体を清潔にする」「浮遊」「転移」其れぐらいしか思い付かない。
「浮遊」「転移」は、魔力消費が凄そう。
どれだけ、魔力が有るか解らないのに使うのは危険だよね。
となると、明かりか身体。
私、今日お風呂入ってないんだよね。
この世界のお風呂事情が解らないけど、ゆっくり お風呂入りたいなぁ。
よし!身体綺麗にしたい!清潔魔法を覚えよう!
清潔なイメージ‼……って、何?
うがい・手洗い・お風呂・石鹸……違うなぁ?
物をイメージするんじゃなくて〜身体についた汚れが魔力によって洗い流される、お風呂上がりのようなサッパリ感。
頭上から魔力の水を掛ける感じで……
「リフレッシュ!」
すると、頭上に無数の小さく輝く光の玉が 足元に向かって流れ落ちていった。
「おおおお、なんかサッパリした。」
枕元で丸くなっていたティオが、近づいて来た。
「ニャんか、良い匂いがするニャ?」
ティオに言われて、腕の匂いを自分で嗅いでみた。
クンクン。
どうやら、お風呂のイメージが強くて石鹸の香りまで 再現したようだ。
「イメージ魔法 凄すぎじゃない?」
取り敢えず、傍に寄ってきたティオにも魔法を掛けてみた。
自分以外にも使えるかの確認だ。
無事に発動。
ティオの毛艶が増した気がする。
艶々のティオを暫くモフモフしてから、明かり魔法にも挑戦した。
明かりはイメージしやすくて、簡単に出来た。
大きさも調整出来ることを確認してから、今日は もう眠ることにした。
思ったより疲れていたせいか、又はベッドの寝心地が善すぎたせいか、翌朝 セトさんに起こされるまで熟睡していた。