表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
68/107

ヴァンじゃなくて良かったんだよ?

今日は、本当に暑かった!資源回収で外にいたんすよ!

汗凄い!

提供されたお茶イッキ飲みっす!

扉をくぐった先は、ダンジョンでは無かった。

アルヒレスタ王国よりも高い城壁。

大きな門から続く長い人と馬車の列。

並んでいる人達も印象的だ。

露出している部分が鱗で覆われていたり、太い爬虫類の様な尻尾を揺らしている。

角や翼が生えている人も居る。

獣人、エルフ、ドワーフも居た。

「…………此処って、もしかして」

「あぁ、魔族の国 ハイルニアだ。」

「えっ、ダンジョンに行くんじゃないの!?」

「……ダンジョンは明日からだな。ギルドにも、顔は出しとかないと駄目だし、今日はハイルニア観光でもして過ごす。」

ぐいっと、また腰を引き寄せられる。

!?

「デートしようぜ、チナツ!」

「な、な、何で…」

バチンッ!

ミシェルがいつの間にか手にした鞭を鳴らした。

目が座っていて……怖い!

「それ以上、お嬢様に触れないで下さい。鞭、味わいたいですか?」

ヴァンが手を離す。

「危ないメイドだな、別に痛くも痒くもないが そう言う趣味はない。」

「良かったですわ。喜ぶ輩を打ってもつまらないですからね。」

うぅ、ドS発言ですよ。ミシェル……。

「だが、デートぐらいは良いだろう?健全だし、チナツもアルヒレスタ以外は初めてなんじゃないか?興味、あるだろう?魔族の国だぞ?」

最後の方は、私に聞いてきた。

確かに、興味深いですけどね!

其れに、冒険者になりたかったのも異世界の色んな所を廻りたかった訳で……。

「……ごめん、ミシェル。ダンジョンには早く行きたいけど、魔族の国に興味は……ある。」

私の言葉にヴァンがニヤリと笑った。

ミシェルが悔しそうにヴァンを睨んだ。

「……仕方有りませんわね。」

鞭を仕舞う。

「じゃあ、デート決定だな。メイドは離れて付いてこいよ!」

「……其れぐらい、弁えております!不本意ですが!」

「後は猫だが、」

ヴァンがまた、ティオの首根っこを掴む。

「ニャ~!乱暴は止めるニャ!」

ティオが抗議の声をあげる。

仕方なくダミーのリュックをミシェルに渡した。

「ティオ、今日は戻っててくれる?」

「ニャ~、」

ビシッと、ヴァンの方に右前足をつき出すと、

「ご主人に変な事したら、直ぐに噛みつくニャからニャ~!!」

と叫んでから、ヴァンの手を振りほどき私の腕の中でリュックに戻った。

ヴァンとミシェルが驚き、目を見張った。

「其れが、本体か」

「驚かされますね。ティオ様には……。」

「これ以上は何も出ないけど、ね。ほら、行くんなら行きましょ!ギルドと観光!」





当然ながら、ヴァンの顔パスで列に並ぶ事無く街に入った。

守備兵の方々に、敬礼されて居心地悪かったな。

門を抜けると、大きな通りが目の前に広がっていた。

通りの両端には、隙間無く出店が並んでいる。

そして、通りを埋め尽くす人、人、人。

「……何でこんなに、人が多いのよ?」

私は、ヴァンに聞いてみた。

「この大陸に有る物がほぼ此処で揃える事が出来る。魔の回廊以外にも、この近くにはダンジョンが在る。この大陸にしか存在しない魔物が居る。後は、力試しとかだな。」

へ~、と感心してたらヴァンに手を掴まれた。

「見ての通り、ごった返してるからな 繋ぐくらい構わんだろ?」

困ったような顔で見詰められた。

「はぁ、じゃあギルドは何処に在るんです?先に済ませてしまいましょう。」

ヴァンは嬉しそうに笑うと、私の手を引いて歩き出した。

「こっちだ。」

こんな小さな事で、喜ばないでほしい。

本気なのかと思ってしまうじゃない……。

軽く数百年は生きてるだろう人なんだから……。


大通りから其れほど離れていない場所に、ギルドはあった。

「……何処の国でも、ギルドって正門の近くなの?」

「ん、そうだな。殆どの国でギルドはこの位置だな。異変に気付きやすいし、出撃もしやすい。城の側には兵士が詰めてるからな。」

「ちゃんと理由が有るんですね~。……ヴァンて、この国の王様よね?こんな風に歩いてて問題ないの?」

「問題ないな。いつも転移で移動してるし、黒のイメージが強いから少し違う格好をしてればバレない。」

「……わざと、黒1色なの?」

「ああ、魔王っぽいだろ?」

そう言って、ニヤリと笑った。

魔王っぽいって…………子供っぽい?

でも、其れで、バレないなら有り?

まぁ、良いかとギルドのドアを開けた。

私、ヴァン、ミシェルの順で入った。

午前中と言う事もあり、ギルドの中は冒険者が大勢居た。

そう言えば、この時間に来たの初めてかも。

ヴァンがスタスタと歩いて行くので、小走りで付いて行く。

受付の前で止まると、振り返り手を差し出してきた。

「チナツのギルドカードと昨日の紙」

「あ、はい」

私は、慌ててリュックからギルドカードと通知書を出した。

「これを頼む。明日から挑む。」

受付嬢に渡す。

「……! 畏まりました。少々、お待ち下さい。」

受付嬢はギルドカードと通知書を持って、2階へ上がって行った。

「昇級試験受ける前に、ギルドマスターのサインか何かが必要なの?」

「ああ、受ける前と後で必要だ。まぁ、受けた後は更新手続きがあるからついでになるな。」

「……詳しいね。」

「……暇してた時に受けたからな」

ニヤニヤしながら答えてきた。

「む~、聞かないからね?」

「其処は、聞くとこだろが!」

どうせSSSだろうし~。

羨ましくなんかないやい!

何てやり取りをしていたら、少し離れた席から笑い声が聞こえてきた。

「どこぞの優男が、メイドと小娘連れて冒険かよ!」

「良いご身分だな!そのメイドと小娘は兄ちゃんのお手付きか?羨ましいな~おい!」

「俺達にも回してくれよ?俺、小娘の方な!」

「俺はメイドの方がいいぜ!ご主人様~つってな!」

「「「ぎゃはははは!」」」

冒険者ギルドで絡まれるのは、お約束みたいな物だけど下品だね。

小娘って言われたけど、実際小娘だしね。

ヴァンを見てミシェルを見た。

2人とも目が座ってる。

ミシェルが前に進み出た。

え~、ミシェルさんなにする気?って、鞭持ってるし~~!!

「お嬢様を小娘呼ばわり。万死に値します。」

其処なの!?

本人、気にしてないんだけど!

「あん、メイドの姉ちゃんが相手してくれんの?」

シュッ!

ミシェルが鞭を振るった。

正直、目に魔力込めてないと見えない速さだった。

男達は何が起きたのか分かっていない。

テーブルが真っ二つに割れる。

「「「なっ!?」」」

ギルド内が騒然となった。

「お嬢様の前から今すぐ立ち去るか、今此処で永遠に消えるか選びなさい。」

「ひっ!」

1人が顔をひきつらせながら、走って逃げだす。

「あ、待てよ!」

2人目も逃げ出し、3人目がミシェルを睨み付けた。

「……只で済むと思うなよ!」

「…………。」

ミシェルの腕が高速で動いた。

男の衣服がハラハラと床に落ちた。

「なあ!?」

「自分の実力を理解出来ない蛆虫が、捨てゼリフ等言うものではありませんね。さっさと消えてください。お嬢様のお目汚しです。」

いや、あんたがやったんやん!

3人目の男の人は、泣いて走り去った。

……憐れ







ミシェルが鞭で追い払ったけどね、もしヴァンが動いてたら…………て、タイトルですわ

王への侮辱罪だしね~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ