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平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
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続く世界会議

まだ、アル視点で~す。


■アル視点

会議が始まった。

「え~、今回の議題を「魔物の脅威」としたのは、ギルドや兵士達から魔物の強さが上がっている気がすると、報告を受けたからです。実際、私も戦って見ましたが 言われてみれば、と言う程度では有りましたが強くなっていると思われます。皆さんの所でも同じでしょうか?」

カルーナ王が、円卓を見回し聞いた。

全員が頷く。

ランドルク王が眼鏡を押し上げ言う。

「今の所は、問題なく対処出来る程度ですがね。このまま、強くなり続けると困りますね~。」

「そうねぇ~。特に、あなたの所は物流が滞ると困るわよねん?」

「ふっ、私は、人的被害について困ると言ってるんですよ。」

「あなたの口から人的被害!?驚きだわ~。人の命よりお金の方が大事なお国柄のくせに~。」

「おい、ばばあ、会議は始まってんだ。変なチャチャ入れてんじゃねぇよ。だいたい、ランドルク王が金の亡者なのは全員が知っている事実だ。今さら、ぎゃあぎゃあ言ってんじゃねぇ。」

マルジェシタ王に獅子王が言う。

「ばばあって言うなってんだよ!何回言えば覚えるんだい!頭も動物並かい!」

立ち上がり、胸の下で腕を組み、胸を強調して言う。

「はっ!ばばあにばばあと教えてやってるだけだぜ?無駄な脂肪を魔法で寄せ集めてるだけじゃねぇか!似非乳えせちちばばあが!」

「!?言わせておけば、この糞猫が!自前じゃ、ボケェ!!表出ろ!焼き猫にしてくれるわ!!」

「猫じゃねぇ!!糞ばばあが!上等だぁ、その似非乳引き千切ってやらぁ!!」

マルジェシタ王と獅子王が睨み合う。

カルーナ王は、おろおろと2人の王を見ており、

ランドルク王は、我関せずと 何かの本を読み始めている。

エーテリア王は、腕を組み目を閉じると、眉間に皺を寄せてた。

オブゼスタ王は、何処からか出したお酒を飲み始めた。

魔王……は、足を組み右肘を立て、頭を乗せてにやにや笑っていた。

はぁ、此れが毎年恒例なのだと言う。

マルジェシタ魔法王国とウォル・ド・ネシタ王国の間には、アルヒレスタ王国、世界樹、ランドルク王国が存在している。

戦争をするなら、この3つのどれかを通過しなければならない。

なので、この2人のやり取りは放置されやすい。

まぁ、ランドルク王国なら かなりの大金を積めば通してくれそうではあるが……。

カルーナ王が助けて欲しそうに、魔王の方を見る。

仕方なさそうに魔王が左手を2人に向けた。

「……座ってろ。後、暫く喋るな。」

魔王が言うや、マルジェシタ王と獅子王が魔力で強制的に座らされる。

「ん~!んっ!」

「んん!?んっん~!!」

口が開かず、話せなくなる。

「ふっ、じゃあ続けてくれ、カルーナ王。」

「あっ、はい。有り難うございます。では、皆さんも魔物が強くなっていると認識されている。と言う事ですが、この事に対して何か情報や意見は有りませんか?」

「……遠回しに聞いてくのは止めましょうよ?魔物が強くなり始めて、直ぐに動き出した国が有るじゃ~ないですか?皆さんも、気付いてらっしゃるんでしょう?」

ランドルク王が本から私の方へ視線を向けてきた。

……来たか、思ったより早かったな。

「……そうですね。何か知っているのか、もしくは分かった事が有るのなら話して貰いましょうか、アルステッド殿?」

「話す気が有るからこそ、アルヒレスタ王ではなくアルステッド殿が来たのダノ?」

私は、気付かれないようそっと息を吐いた。

「お恥ずかしい話しですが、私を蹴落とす為の力として「勇者召喚」を行った馬鹿がおります。」

まぁ、アルヒレスタ王の第2妃が自分の子を王にしたがっているのは、此処に居る者全てが知っている。

「利用される前に、保護出来ましたが……魔物については、報告を貰ったのはその後です。此れと言った情報は持っておりません。申し訳なく思います。」

「勇者が召喚されたのは、もぅ、かなり昔の事でしょう?魔神だか邪神だかが、現れた時の?」

ランドルク王がエーテリア王を見て言う。

「残念ながら私もまだ、産まれてない頃の話しですからね。……ランドルク王は闇の魔神が復活する前兆だと?」

「可能性の話しですよ?魔物が魔神の力で生まれている説がある位ですからね。魔神の力が強まり、魔物が強化された。普通に辿り着く簡単な予想ですよ。」

「まぁ、そうですね。では、私より上の魔王殿はどうお考えか?」

エーテリア王が魔王に話しを振る。

魔王はニヤリと笑うと、私を見詰めた。

「まず、「勇者召喚」だが、此れは人の力だけでは成功しない。」

!?

「……なら、我が国に居る勇者は勇者ではない、と?」

チナツが勇者ではない。

只の少女なら此れほど喜ばしい事はない。

チナツを魔神等と訳の分からない存在と戦わせずにすむ!

「……いや~、勇者だろう。さっきも言ったが、人の力だけでは成功しない。成功したと言う事は、人外の意志が働いたと言う事だ。……世界が勇者を望んだ。と言っていい。」

「!!」

魔王の言葉にエーテリア王が頷く。

「……ふむ、少なくとも勇者が必要な状況にあると?」

「ああ、親父から聞いた話しだと 先代の勇者は戦いを生業にしていた者だと言う。……仮定だが、闇の魔神?俺んとこだと邪神なんだが、それとの戦いを前提に 戦い馴れた者が召喚されたとするなら、」

「くっ!チナツはまだ、16歳の少女です!闇の魔神だかと戦える筈がない!」

私は、気付けば円卓を叩いていた。

王達が目を見開いて驚いていた。

私自身、驚いている。

握り締めた拳を開く。

「……すみません。続けて、下さい。」

「ふっ、まぁいいさ。」

魔王がにやにや笑いながら、私を見ながら言う。

「そのチナツ?が戦闘職じゃないなら、別の理由が存在するんじゃないのか?って事さ。」

「別の理由……」

「何か聞いてないのか?本人は違っても、身内や一族何かが戦闘職かも知れない。潜在能力が戦闘向きの可能性だってあるだろう。」

「……確かに、能力は、高いですが、」

私は、後ろに控えていたトヴィアを見た。

「すいません。普通の家庭だったとしか聞いていません。」

「…………。」

「よし!なら本人に直接聞いてみようじゃないか!」

「なっ!?」

「1年に1度しか私達は揃わないんだぞ?少しでも、情報は欲しい。只でさえ魔族領の魔物は強い。理由もなく強くなられていっては困るんだよ。違うか?」

「…………。」

他の王達が頷く。

「じゃあ、さっと行って拐って来るから、茶会でもして待ってな。」

言うと、魔王が指をパチンと鳴らした。

それぞれの王の好みの食べ物や飲み物が並ぶ。

再び、魔王の側に扉が出現していた。

「じゃ、行ってくる。」

ひらひらと手を振り、魔王は扉をくぐって行った。

「ブハッ!はぁ~、やっと喋れる~!」

「……ひでぇ目にあったぜ。どっかの似非乳ばばあのせいで!」

「はぁ~!黙れ!糞猫!!」

また、マルジェシタ王と獅子王の言い合いが始まった。

「良いですよね~。あの、転移門。羨ましい。」

カルーナ王が物欲し気に魔王がいた場所を見る。

ランドルク王、エーテリア王、オブゼスタ王は出された飲み物を、何も言わずに飲み始めた。

「…………私は、無力だな、」

誰に言うともなく、呟いた。

「あの人を止められる人なんて、何処にも居やしないさ。」

ルークが言う。

「…………はぁ~。」

私は、大きな溜め息を1つ吐いた。











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