表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
6/107

死ぬる……

本日2話目の投稿。

1日1話、何処行った?

渋いおじ様が、部屋へ案内してくれた。

案内と言っても、さっき居た部屋の隣なんだけど……。

おじ様の名前が判明しました。

セト・クロイツさん。アルステッド殿下の侍従長らしい。

今日1日は、隣の部屋に居るので困った事があれば呼んで欲しいと言って、戻っていった。

私が通された部屋は、広さはさっきの部屋と同じ位なんだけど、天蓋付きのダブルベッド……ふかふかの絨毯、細かい飾り細工が施されたテーブルセット、対のチェスト、大きな衣装ダンス。等々。

極めつけが、隣の部屋へと続くだろうドア。

これ、開けたら殿下やルークさん、セトさんが居そうなんですけど‼

もしかしなくても、此処って殿下の寝室じゃないの!?いあ、王城にちゃんとした部屋が在るんだろうけど、マジですか❗マジなんだろうな〜。

ハァ〜とため息をついて、絨毯の上に座り込んだ。

青いマントを脱いで畳み、リュックを下ろした。

「んニャ、もう、しゃべっていいのニャ?」

のんびりとした猫の喋り方に癒される。

「ん、しゃべっていいよ。でも、取り敢えず荷物の確認したいから全部出してもらえるかな?」

「解ったニャ」

言った瞬間に、目の前にリュックに入れてきた荷物が出現した。

「おおおお、凄い 凄い!」

魔法っぽいものを目にしてテンションが上がる。

ハンカチ、ポケットティッシュ、タオル、下着3着分、カロリンメイト(チョコ味、プレーン味、チーズ味)、水筒(麦茶入り)、スマホにサバイバルナイフ、美穂姉作の猫耳マント

「ちゃんと全部あるみたいだね。よしよし。」

スマホを手に取り、電源を入れてみる。

点いた。

電波は……届いてたらビックリだよね。予想通りだけど残念で仕方ない。

「ご主人〜、前に言ってたもう1つの能力ニャんだけどニャ」

おおう、ご主人呼び〜。

「普通の猫になれるみたいニャんだニャ。」

「マジですか?」

「マジですニャ。」

「……是非、お願いします。」

「解ったニャ……変身……ニャ‼」

器用に後ろ足と尻尾で立つと、最後のニャ‼の所で前足を揃えて右へビシッ……淡い光がリュックを包み込むと、輪郭がぼやけ始めた。

光が消えると其処には、茶色の虎猫がお座りしていた。

「ニャ、ニャンコ〜」

私は、その虎猫に抱き付いた。

首の下を撫で撫で、背中を撫で撫で、お腹を撫で撫で、ついでに肉球も

「くすぐったいニャ〜、止めるニャ〜」

「ああ〜 ニャンコ可愛い。凄く可愛い。」

「しょ、しょうがないニャ。もう少しだけ、許すニャ。……優しくしてニャ〜 ゴロゴロ」

モフモフモフモフモフモフ……

「……コホン」

入ってきたドアの方から、あからさまな咳が聞こえた。

慌てて見ると、アルステッド殿下が苦笑していて、その後ろでルークさんが口と腹を押さえて前屈み気味になってて、さらに セトさんが微笑んでらっしゃった!

一気に顔が熱くなる。

こ、これは恥ずかしくて死ねる❗

「えっと、何時から……」

「……凄く可愛い?辺りから…その、ノックはしたんだが返事が無かったので入らせて貰った。」

「プッ…一応、話し合いの決着がついたから、報告なんかのついでに一緒に夕飯でもと思って来たんだけどね。お邪魔だったようだね。ククッ…プッ」

ルークさん、笑いすぎです。

恥ずかしくて、視線を虎猫の方へ向けると 荷物をいつの間にか全部仕舞って、前足をペロペロしていた。

なんて、出来た子。

「もっと、早く声掛けてくれたら良かったのに」

恨めしく睨んでみる。

「いやいや、可愛い女の子が猫と戯れてる図は目の保養だよ。もっと、観ていたいくらいだよ。なっアル?」

「へっ…あ、ああそうだな。うん、可愛かったぞ。」

また、顔に熱が溜まっていく。わ、話題変えよう。

「と、取り敢えず!お話し聞きたいですし!お腹も空きましたから!ど、どうぞ入ってください!」

殿下の部屋ですけどネ!




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ