ピンチです!
一瞬で、大きなベッドの上に移動させられた!
移動する前に 会長が持っていたあの紙……
発動させたら燃えていた。
確か、私を呼んだ魔法書もルークさんが燃えたって、言っていた気がする。
1回限定。
でも、魔力を通すだけで即発動。
便利だけど、敵に使われるとやっかいだね。
と、
あの会長が、ニタニタ笑いながらこっちへ来ようとしている。
逃げなきゃ。
ゲルティさんの所に……
「テレポート!」
…………あれ?
「テレポート!!」
……出来ない!
ああああああ、じゃあ、ガラス!ガラス壊そう!
「ストーンボール!」
…………出ない!
「ファイアボール!ウォーターボール!ウィンドカッター!」
…………!?
「クフフフフ、無駄ですよ?この部屋で魔法は使えません。」
「!?」
会長が部屋の入口に立って言うと、部屋の中へ入ってきた。
同時に入口が消える。
私は、慌ててベッドから降りると腰から短剣を抜くと構えた。
「それ以上、近付かないで!」
「クフフ、近接の心得が有るようですね。身体も鍛えてある?クフフ、クフ楽しみです。」
舐めるような視線が私の足元から順に上がっていく。
再び、全身に鳥肌が立つ。
「……ウィンドカッター」
会長が指を鳴らす。
「なっ!」
小さな鎌鼬が私を襲う。
咄嗟に両腕で顔を庇うが、最初から顔を狙う気は無かったらしく、マントだけがズタズタに切り裂かれた。
「クハハ!言ってませんでしたね~。私は、使えますよ魔法。この部屋の主ですからね~。クハハハハハ!」
次の瞬間、会長の姿が消える。
「がはっ!?」
横っ腹に激痛が走る。
ベッドの中央まで、吹き飛ばされる。
「…かっ……は、ああ……!」
腹を押さえ蹲る。
「クフフ!少々、強すぎましたか?クハハハハハ!」
「うっ……はぁ、」
何とか、お腹を押さえながら上体を起こす。
「…あっ!?」
目の前に来た会長に前髪を掴まれ、上向かせられた。
「あ~、そんなに痛かったですか?クフフ、涙が溜まってますよ?」
会長が舌を伸ばし、ゆっくりと近付けてくる。
ギュッと眼を瞑り耐える。
舌が目尻を舐め上げた。
……気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い!
「………ツを離せーーーー!!」
声と同時にガラスの壁に衝撃が走った!
見るとウィルネストさんがガラスに拳を打ち付けていた。
「……ウィルネスト、さん」
「クフフ、思ったより速かったですね。でも、無駄!クハハハハハ防御魔法も掛けてありますか…ツっ!」
私は、髪を掴む会長の手首に全力で爪を立てた!
「この女がぁ!!」
髪を離し様、手の甲で左頬を打たれる。
バシィィ!
「あうっ!」
ベッドに倒れ込むと、今度は顎を掴まれた。
「まぁ、抵抗されるのが愉しいんですけどね~。クフ、クフフあ~ほら、口が切れて血が……」
会長の舌がまた、近付いてくる。
「…此れでぇ!!終わりだぁ!!」
ウィルネストさんの声が響いた!
驚いて眼を見張る。
ガラスの壁に皹が入っていた。
皹の中心にウィルネストさんの拳が打ち付けられる。
パキィィィィン
ガラスが割れる。
「ちっ!?」
会長はガラスが割れる瞬間、黒い輪っか状の物を取り出すと私の首に押し付けた。
輪っかは光ると私の首にピタリと嵌まる。
「何を……!」
会長は爪を立てた時に出来た傷口を押し当てた。
その瞬間、私の全身に電流が流れた!
「きゃあああああああああああああ!!」
本当は、
怒れるセルヴィス叔父様が
ガラスを一撃で粉砕!
とか、考えてました。(笑)
叔父様こわ~い




