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平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
43/107

生きる理由

**Δ~Δ**

=(○х○)=

**(⊃⊂)**

**********

内心、冷や汗タラタラな私。

大人の男の人をひっぱたいてしまった。

感情に任せて、説教みたいな事をしてしまった。

だって、頑張って救った結果が「悪人皆殺しの上自殺」とか、無いでしょ?うん、無いわ~。

チラッ

うぐっ!睨まれてる!

そっと、視線を外しゆっくり椅子に座り直す。

頭に乗ってるティオを胸に抱いて、モフモフ…………。

してたら、いきなり私の視界が陰った。

横を見上げると、ウィルネストさんが直ぐ側に立っていた。

顔を背けようとしたら、頭を鷲掴みにされ強制的に視線を合わせられた。

「……生きて償えと嬢ちゃんが言ったんだ。参考までに教えてもらおうか、嬢ちゃんが生きる意味は何だ?」

「へっ?」

私が生きる意味…………?

生きたいから、死にたくないからって事ではないよね。

目標とか目的とかかな?

「無いなら無いで 構わないが、」

「ん~。そうですね…………私の場合、此処(この世界)に居る意味とか理由?を作っていく事かな?」

「……作っていく」

「うん、私の方こそ何も無いんですよ?今、有るのは与えられた物です。凄く感謝してますよ。好い人ばかりです。だから、作っていくんです。新しく 家族を、友人を、思い出を!……居る理由第1号はウィルネストさんだったんですけど!」

「お、俺が?」

「そうですよ!瀕死のウィルネストさんを助ける!立派な理由でしょう?」

「…………。」

「なのに、死ぬとか……だから、その、謝りませんよ!叩いた事!」

「いや、……そこはどうでも良い。…そうか、無ければ作る、か」

頭が解放されると、今度はウィルネストさんの両腕が固定された。

「な、にをお前らはまた!」

いつの間にか王国騎士2人に、左右を挟まれ腕を捕られている。

「無ければ作る。うん、良いんじゃない?」

「早速、新しい思い出を俺達と作ろうじゃないか?ウィルネスト」

「はぁ!?」

ズルズルと寝ていた部屋に引きづられて行く。

「私も、その思い出作りとやらに参加して参ります。」

メイドさんが指をポキポキ鳴らしながら続く。

「ゾナ!」

ギドさんは何処から出したのか、木槌を持って続いてく。

ティオまでがとてとて歩いていく。

…………

私とセルヴィス叔父様が残った。

「チナツ」

名前を呼ばれ、一瞬 身体がびくついた。

悲し気な表情をして、セルヴィス叔父様は、私の前に来ると座って目線を合わせた。

「私とチナツは、叔父と姪だ。」

「…はい。」

「あの時はああ言ったが、別にチナツだからとかは無い。クロイツ家の誰が居ても、同じ事を私は言うだろう。」

「…はい。」

「だから、ね チナツの作る家族に私はちゃんと入っているのか不安になってね。……泣きそうな顔をさせてしまった。チナツを傷付けた。嫌になったんじゃないか?クロイツ家に入った事を後悔させたんじゃないか?」

「そんな!私の方こそ、無償で受け入れて貰ったのに、何も返せるものが無くて!申し訳な…くて!な、情け、無くて!」

セルヴィス叔父様が、優しく私の頬を手のひらで包む。

「何かを返そうとか、考えなくて良い。私達は、チナツがこの世界で チナツらしく生きられる手伝いがしたいんだ。その上で、チナツの言う家族を、家族の絆や思い出を一緒に作らせて欲しい。」

セルヴィス叔父様と見つめ合う。

あふれて落ちた涙を叔父様の指が優しく拭う。

「セルヴィス、叔父様……」

「ああ、此れからもそう呼んでくれるかい?」

「はい。…………はい、セルヴィス叔父様!」





■奥の部屋

セルヴィスに気を使い、奥の部屋に来たのは良いが 会話が筒抜けで、戸惑っていた。

騎士A「……養女とは聞いてたんだが、」

騎士B「この世界って言ったぞ?国じゃなく世界……」

メイド「だから何も無い、ですか。」

騎士C?「…………」

ドワーフ「嬢ちゃんは誰かに召喚されたゾナ?」

騎士A「そう…なんだろうな、狙われる可能性も隊長は示唆してた。召喚した奴等が取り返しに来るって事じゃないか?」

騎士B「其れも有るが、容姿でも狙われるだろう?美少女ってだけでも理由になるのに、双黒だぞ。」

騎士C?「ぐっ!」

メイド「実際、どこぞの馬鹿に狙われましたものね。御可哀想なチナツお嬢様!」

騎士C?「げふっ!」

ドワーフ「全くゾナ、迷惑料でも貰わんとやっとれんゾナ。」

騎士C?「っで!」

騎士A「チナツ嬢の為にも、分かってる組織は潰さないとな!」

騎士C?「がっ!」

猫「…………ガブッ!」

騎士C?「いってえええ!この猫、本気で!離せ!こら!」

猫「フ~~~~~!ご主人、悲しませた罰ニャ!甘んじて受けるニャ!ガジガジ」

猫以外「………………!?」

メイド「ティオ様、今 喋られましたか?」

猫…………後ろ足で耳の後ろをカキカキ「ニャ…ニャ~?」

騎士3人「はぁ~、狙われる理由が増えた……」





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