森を抜けて
投稿、遅くなりました~( ノД`)…ご免なさい。
木曜、日曜は遅いかも知れませぬ。
隠し通路を抜けた先は、枯れ井戸の中だった。
出るときは、ルークさんが先頭で、私、アルの順。
真ん中って、守られてるって感じがするよね。
恥ずかしいけど、嬉しい物がある。
人や魔物がいないことを確認して出る。
枯れ井戸が在るのは、王都ルーヴェから すぐ東にあるカドの森の中。トヴィア……お兄ちゃんが待っているのは森の外なので、まだ歩かなきゃいけない。
隠し通路の出入り口を知られる理由にはいかないから。
「チナツちゃん、疲れてない?少し、休んでく?」
「大丈夫ですよ。此れでも運動はしてましたから、体力はありますよ?」
と言うか、全然疲れてない。
一応、勇者として初期ステータス高めとか?だったら嬉しいな。
「うちは、疲れ知らずニャ!どんどん行くニャ。」
ティオは、ずっと私の頭の上に乗っている。
フードに付いている耳の間に、前足と顔を、後ろ足を肩に乗せて 立ち乗り?みたいになっている。
ティオを呆れて見た後、
「じぁ、このまま行くよ。取り敢えず、トヴィアと合流だ。」
「あぁ」
「はい!」
「ニャ~!」
森を抜けるまでに、ラット ホーンラビット ゴブリンが襲ってきた。
いや、襲う前 姿を現した時点でルークさんに切り伏せられていた。
複数で現れても、火の玉を同じ数だけ飛ばして消し炭にしていた。
強いだろうなぁとは思っていたけど、踏み込みから先が見えなかった。
消えたら魔物が魔石になってる。
因みに、魔石はちゃっかりティオが回収していた。
すんなり森を抜け、30分位だろうか?王都を囲む外壁に辿り着いた。
外壁の側の大きな木の陰に、トヴィアお兄ちゃんと 2頭引きの幌馬車があった。
お兄ちゃんは此方に気付くと、騎士の礼をした。
お兄ちゃんは、白いワイシャツに茶色のベスト、黒色のズボンに革靴姿だった。
「御待ちしておりました!団長 副団長!」
「あぁ~。ちょっと待たせちまったな。此れ、急がないと夜中になっちまうか?」
「いえ、気にしないで下さい。うちの親も、気にする人達じゃありませんから。……チナツ!」
「あ、はい?」
トヴィアお兄ちゃんは、小走りで私の元へ来ると 私の両手を握りしめ、
「早く行こう!俺も、両親も楽しみにしてたんだ!さぁ!こっちへ。あ、荷台の方に乗る?それとも、俺と一緒に馭者席に座る?」
「へ?え?あの」
戸惑っていたら、アルが無言でやって来てトヴィアお兄ちゃんを引き離し、荷台の方へ私を連れていった。
「……私も、一緒に行けたら良かったんだが」
「いやいや、ダメでしょ。仕事 忙しいのに此処まで送ってもらって……いろいろと、時間使わせてご免なさい。それと、本当にありがとうございました。」
「時間等、どうとでもなる。気にする事はない。」
「チナツちゃん!王都に戻ってきたら、お店の方に顔 出せると思うから また、会おう!元気でな!」
「ルークさんも、お世話になりました。ありがとうございました!」
「ティオも元気で」
「うちは、いつでも元気ニャ」
ルークさんがトヴィアお兄ちゃんを、馭者席に押し込み
「チナツちゃんに何かあれば……」
「わわ、分かってます!分かってますから、そんなに睨まないで下さい~。」
「なら、良い。気を付けて行け」
「はい!」
私は、荷台に乗り込んだ。ルークさんがアルの隣に戻ってくる。
「チナツ、此れから大変かも知れんが 頑張れよ。立派な冒険者に成れるよう祈ってる。また、会おう」
「またね!チナツちゃん!」
「はい!アルもルークさんもお元気で!」
ゆっくりと、馬車が進み出す。
少しずつ馬車は加速して行き、アルとルークさんは見えなくなった。




