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平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
106/107

テテンの村の村長さん

短めです。


後書きに和威の子供の頃のよくあるホラー話(実体験)書いてます。

どうでも良い方はスルーで!

あと、全然怖くないです。


お昼前に、私達は目的地のテテンの村に到着する事が出来た。

この世界で初めて訪れたリヴェの村同様、冒険者さんが門番をしている。

其れに加えて、王国の兵士さんが村の周りを見回っている様だった。

そう、騎士団の下には兵士団がいる。

騎士も相当数居るけれど、其だけでは国は守れない。

基本的に騎士は王城や砦の守護を任されて、兵士は街や砦を守護している。

あんまり仲は良くないらしい。

騎士も兵士も実力主義だけど、貴族は簡単なテストで騎士に成れてしまう事、兵士の中には騎士のテストに落ちた人も居る事、つまり兵士=平民。

御高く留まっちゃってる貴族が兵士を見下してたりするんだよね。

嫌な感じ~。

私の知ってる騎士の方々はそんな事無いと信じたい。


騎士のテストを受けずに兵士になる人も多いらしいよ。

理由は人それぞれだけど、1番は安定した収入だね。

コレ、大事!

テストには出ないけどね!


兵士が見回りしてるのはアレだよね?

モンスターの強力化。

大きい街に親戚とかが居る人は、既に移ってたりするらしい。で、直ぐに移れない人の為に 護衛に冒険者と兵士が派遣されているんだって。

……アルからの情報です。


馬車に乗ったまま村の中に入る。

村の中心にある井戸の側に停めると私達は馬車から降りた。

……箱馬車からもホンリューテさん達が降りてきた。

チラッと村の様子を見回してみる。

うん、馬車が2台も入ってきたせいか「何事!?」て感じで見られてる。

ちょっと恥ずかしい……。

村の奥から、杖を突いた小柄なお爺さんがやって来た。

豊かな白髪を爆発させた様な独創的な髪型をしていて、白い髭が胸まで伸びている。

急いでくれているのだろうけれど、お爺さんの歩みは亀並みに遅い。

1歩出るたびに、杖がぷるぷると震えている。

多分、村長さん何だろうけど……代替わりをお薦めしたくなる。

お爺さんの後ろから付いてきている兵士さんも、どうしようかと迷っている感じがした。

此方から向かった方が良さそう。


「初めまして、ギルドからワイバーンの討伐依頼を請けてきたチナツ・クロイツです。幌馬車に居るのが私の仲間です。宜しくお願いします。」

私は自分からお爺さんに近付いて話しかけた。

ミシェル達には馬車で待機してもらってる。

残念ながらホンリューテさんも1人でやって来た。

「シュメール聖樹教会のホンリューテと申します。私はオルクに帰る途中で立ち寄らせて頂きました。此処で休息を取らせて頂きたい。」

お爺さんはゆっくりと私とホンリューテさんの顔を交互に見た。

「ようこそぉ、おいでぇ下さいましたぁ。……村長のぉ…え~、あぁドネとぉ、申しますぅ。……なんもぉ無いとこぉですがぁ~……ゆっくりぃ……ゆっくりぃ…………。」

そこまで言って、お爺さんは口をもごもごさせて黙ってしまった。

ほんっとに、後継者居ないの!?

私はホンリューテさんの方を盗み見た。

……営業スマイルですね。

挨拶はしたし長居はしないから、どうでも良いのかも知れない。

困った様に後ろに居た兵士さんが前に出てきた。

「御初にお目に掛かります。第7兵士隊隊長エムリクと申します。休息を取られるのでしたら、唯一の宿屋が在りますのでそちらを御使い下さい。チナツ様には、依頼の事も有りますのでドネさんの村長宅にお願い致します。」

エムリクさんが丁寧に礼をして言った。

「では、ホンリューテさん。私達はドネさんのお宅に伺わせて貰いますので、此れで。オルクの街迄の無事を祈っています。」

「ええ、短い距離でしたが有り難う御座いました。オルクへ来られる事が有りましたら、是非教会へ御立ち寄り下さい。今日の御礼をさせて頂きたい。私も、無事に依頼を達成される事を祈っております。」

ホンリューテさんがそう言って、手を差し出してきたので握手を交わした。

2人して作り笑顔。

ちょっとホンリューテさんの握る力が強い……かな?

オルクに行く事が有っても、多分教会には行かないよ?ウフフ。


馬車はその場に置いておいて構わないと言う事だったので、ミシェル達を呼んで村長宅へ……勿論、ドネさんの歩むスピードで進むのでとても遅い。

その間、エムリクさんに握手を求められ(会報誌にサインも求められた!断ったけどね!)たり、村の施設の説明をしてもらった。

やっとの事で村長宅に着くと、ドネさんは杖を放り投げ家の奥へと声を掛けた。

「ばーさんや!冒険者さんが来てくれたぞぉい。お茶淹れてくれやぁ。」

そう言ってスタスタと居間へ歩いて行ってしまった。

……え~とぉ、

チラリとエムリクさんを見る。

困った顔で頬を掻くエムリクさん。

「すみません。アレが普段のドネさんです。」

つまり、外でのドネさんは演技?

「……試された?みたいな?」

「特に馬車で来た人にしているようで、気に入らなければそのまま呆け続けるそうです。ドネさんなりに村を守る為にしている事みたいですから、気を悪くされたのなら謝ります。」

「いえ、エムリクさんが謝る事ではありませんし、ちょっとびっくりしちゃっただけですから。」

……うん、本当に驚いた。

代替わり……必要ないわ。現役バリバリです。

「さっ、ドネさんの所へ行きましょう。怒鳴られる前に…」

「こらあ!若い者がいつまでぐずぐずしとるんじゃあ!!さっさと入ってこんかぁい!!」

……怒鳴られた。

元気過ぎるよ。

私達は慌ててドネさんの元へ向かった。




私が小学生の頃のこと。

2歳上の姉が喘息で病院に入院をしていた。私は良く土曜日の午後、学校が終わってからお見舞いに行っては少ないお小遣いで、姉の食べたいものを買っていた。

(お小遣いは一月500円だったのに、ひとつ200円位のアイスとか……なんちゅうお人好しなんだと今なら思える。因みに自分は50円のアイスで我慢してたw)


珍しくその日は、母と2人でお見舞いに行っていた。

多分、母が医者と話していた為帰りが遅くなってしまい病院から出た時には外は真っ暗になっていた。

私の家と病院の間には小学校があり、道なりに行こうとすると広い学校のグランドを回っていく事になる。

時間が掛かる為グランドを突っ切って行こうと言う事になった。

私は母の後ろをテクテクと付いて行った。

グランドの真ん中に差し掛かったときだ。私は何故か立ち止まるとグランドの右奥に設置してあるブランコを見てしまった。

そこそこ、距離がある為 音は聞こえないのだが、誰も乗っていないブランコが揺れていた。

設置されたブランコは全部で4つ。

その右奥から二つ目のブランコが……ブランコだけが揺れていた。

咄嗟に母の服を掴んだ。

「お母さん、ブランコ、揺れてる!」

「ん、あら本当ね。きっと風で揺れてるんでしょ?それより、ほら、速く帰るわよ。」

母は全く気にせずに歩き始めた。

……風で揺れてるなら、他のブランコだって揺れるんじゃないの?

……今、殆ど無風だよ!お母さん!

私はチラチラとブランコを気にしながら、小走りで母を追って家へと帰った。

ブランコはずっと揺れていた。




…………ほ~ら怖くない!

何て事無い学校七不思議の1つでした。

グランドを走り回る二宮さんは見たことありません。花子さんもないですね。やった事はありますw 全学校に出没するのであれば、花子さんは「どこでもドア」をお持ちなのでしょう!

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