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平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
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箱型馬車

ホラー系読んどると、ホラー系書きと~なるよね~。

和威の実体験とか~?

…………そこまで、怖くないの~(;´д`)

しかも、短いの~(´д`|||)

前書きで書けるんちゃう?

創作の定番はやっぱゾンビ~?

最初からみんなゾンビ!自分もゾンビ!

あら?怖くない!?

王都を出てから問題無く……いや、魔物には何度か襲われたけれど、その殆どがゴブリンやホーンラビット、強くてもオークと言った雑魚だったので遠距離魔法で馬車から降りる事すら無く進む事が出来た。

昼食をのんびりと取った後は、馭者をバルトに代わって貰い進む。

ガタゴトと進む馬車の中は、当然、椅子等は無く 直接座っているとお尻が痛くなって仕方無い。

今は厚手のクッションに座って、ティオをもふもふして過ごしていた。

……やる事が無い。

さっきの魔物を遠距離魔法で、と言うのも 馭者をやっていたミシェルが馬車を操りながら同時に行っていた。

今も馬車の外から

「シュンッ!」「グサッ!「ギャッ!!」

と言った音が度々聞こえてくる。


……速く着くのは良い事何だろうけど……。


魔物が出るたびに馬車を止め降りて戦闘と言う事が無いので、予定よりも目的の村には速く到着出来るだろう。

2日程、と言うのも魔物との戦闘を加味しての日数なのだ。


「私には分からないんだけど、本当に強くなってるの?」

暇だったので、目の前で「メイドの嗜みですわ。」と、刺繍を刺しているミシェルに話しかけた。

……こんなに揺れてるのに、良く刺せるなぁ。

……普通は酔うよね。

……流石と言うか、手が速すぎて止まって見える。なのに絵柄はどんどん完成されていくのは、ちょっとしたホラーじゃない?

「そうですわねぇ。こんな雑魚一撃ですから、全く、全然、これっぽっちも分かりませんね。」

うふふ、と笑ってミシェルが答えた。

私もあははと笑って、馬車の後方を見る。

一応、馬車には屋根が付いてる。

左右から覆う形で、なので前後は開いてる形だ。

太陽の光を反射して、馬車が通った跡にキラキラと魔石が転がっていた。

その魔石の数を見ても、多いのか少ないのか判断出来ないのだった。

「チナツ様も刺してみますか?」

「……いや、遠慮しとく……。」

刺繍は知識としてだけは知ってるけど、実際に刺した事は無い。

絵……も自信無い。

きっと、刺しても何なのか分からない物が出来上がるだろう。

進んで恥をかきたくは無い。

後、絶対 酔う!


ガタゴトと進むと、日が暮れ始める前に目的地前の村に到着した。

この村で1泊して明日の朝出れば、残り半日で目的地に行ける。

早速 馬車を預けると宿に入った。


次の日、朝食と準備を済ませると村を出た。


村から1時間程馬車で進んだ所で、馭者をしていたミシェルがスピードを落とした。

「……前方で盗賊に襲われている馬車が在ります。どうしますか?」

盗賊!?

「襲われてるのなら助けてあげるべき……と思うけど?」

答えてる間も、馬車はゆっくりと進んでいる。

「そう、なんですけど……。」

ミシェルの返答が歯切れが悪い。

私も馬車の前方、ミシェルの背中から襲われている馬車を見てみた。

私達の幌馬車と違い、襲われている馬車は箱型。

白い布が四方でひらひらと揺れている。

その馬車を守る様に、白い全身鎧が2人 盗賊と思われる人と斬り合っている。

反対側からも打ち合ってる音が聞こえるので、他にも護衛が居るのだろう。

盗賊は10人位は居るかな?

「……あれは、神聖騎士ですわ。」

ミシェルが白い全身鎧を指して言う。

「なら、あの馬車は教会の?もしかして、断った依頼の人って事?」

「かも知れませんね。……罠、の可能性もゼロでは有りませんがどうします?」

うん、正直関わりたく無い。

でもなぁ、襲われてるの見ちゃってスルーするのも後味が悪い。

「……教会が私をどうしたいのかが分からないからなぁ。」

私の頭の上に猫バルトが登って来た。

「普通に考えれば、自分達の陣営に引き摺り込んで利用したいんですヨ。何処まで主について知ってるのか分かりませんが、回復魔法が使える位は知ってると思いますヨ。後、「魔の回廊」クリアですヨ。……ニャ~。」

忘れるくらいなら「ニャ~。」付けるの止めれば良いのに。

「ぼったくり以外でも良い噂は聞きませんから、ね。」

「……誘拐とか……平気で、やる?」

嫌な思い出が…………!

小説なんかの腐った教会は、誘拐や殺し、拷問何でも御座れだからなぁ。

「「やるでしょう(ヨ。ニャ。)」」

ミシェルと猫バルトが同時に頷く。

マジですか~。

「何か対策って言ってもなぁ。なんか有る?」

「……チナツ様はなるべく力を見せない、位ですわね?」

「只、笑ってニコニコしてれば良いんですヨ。私と先輩で戦闘は充分ですから、ニャ~!」

私の腕の中でティオがモゾモゾ動く。

「戦うのニャ?任せるのニャ!」

頼もしいです。

「じゃあ、任せるよ!」

「任されましたわ。取り敢えず威嚇してみますわ。」

そう言うと、騎士2人と斬り合っている盗賊の足元に「ファイアーランス」が飛んでいった。

ドガンッ!

と派手な音がして土煙が舞った。

ガラガラと音を発てながら、私達の馬車が近付いて行く。

「ピ~~~~!」

少し離れた森の中から笛の様な音がしたと思ったら、馬車を囲っていた盗賊達が一斉に森の中に撤退して行った。

……撤退するの早く無い?

疑問に思いつつも、箱型馬車から少し離れた所まで近付いてから止まる。

騎士の人達が剣を納めるのが見えた。

本音を言えば、盗賊も居なくなったしこのまま立ち去りたい!

嫌々ではあるけれど、ティオと猫バルトを抱きミシェルと共に馬車から降りた。

「えっ!?もしかしてチナツちゃん!!」

えぅ?

なんか聞き覚えのある声がした。私達からは死角になっていた箱馬車の奥から出てきたのはゴーリさん。

その後ろからチャムさんとチャッツさんも現れた。

「あっ!本当にチナツだ~。久しぶり~。」

「……うん、久しぶり。」

チャムさんが大きく手をブンブン振って来た。

チャッツさんもチャムさんに付き従ってやって来た。

チャムさんは大人しめで殆ど無表情だけど、チャッツさんと一緒に尻尾がブンブン揺れている。

久しぶりの出会いを喜んでくれているのが分かって、私も嬉しくなった。

チャムさんが勢いに任せて私の両手を握ろうとしてきたので、慌ててティオが肩に移動した。

そのまま私の両手を掴んで、チャムさんがぴょんぴょん跳ねながら回る。

私も掴まれている為、強制的に回る羽目になった。


……いや、ちょっ…………回り過ぎ……目、目が~~~!


と、なってきた所でチャッツさんが止めに入ってくれた。

フラフラする私の背も、そっと支えてくれる。

「……大丈夫?」

コテンッと首を傾げて聞いてくる。

止めて!鼻血でそ!

そのピクピク動く耳と髪をわしゃわしゃしたくなる!

同い年とは思えない可愛さだった。

コレが本物の天然ですね!


ゴーリさんがチャッツさんを引き離して聞いてきた。

「チナツちゃんも依頼、請けてるの?今、向かってる所だった?通りがかってくれて助かったよ!」

満面の笑みで手を握ろうとしてきた所を、チャムさんによって叩き落とされた。

「汚い手でチナツちゃんに触らない!」

「なっ!き、きちゃなく無い!それに、さっきチャッツも触ってたじゃないか!!」

「チャッツはいいの~。ゴーリは下心が漏れてるから駄~目~。そう言う意味できちゃないの~。」

ゴーリさんとチャムさんが言い合いを始めた時、その背後から「コホンッ」と業とらしい咳が聞こえた。

全員の視線が向かう。

神聖騎士の2人を引き連れた30代前半位の男性が立っていた。

如何にも聖職者と言った白い法衣に身を包んでおり、法衣の縁取りや装飾品は全て金で施されている。

神聖騎士の白い全身鎧も縁取りは金だ。

そう言う決まりなのか?

金持ちだな!教会!









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