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平和な世界に勇者召喚  作者: 和威
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チナツVSルーク

大変遅くなりました。

4日以上、空くことはないとか言っといての体たらく……。

申し訳ない(;つД`)


頭の中ではストーリーは展開されていくのに、文章に全然出来ないとか

……未熟者ですね。知ってるけど!


鉄扇と長剣がぶつかり合う。

普通の人では、目で追う事も叶わない速さで斬り結ぶ。

鉄扇と長剣の応酬に、2人の周りの砂が巻き上げられる。正直、風で巻き上げられる袴の裾や袖が邪魔だが、気にしている余裕が無い。

……くっ!予想以上に重い!

肉体強化をしているとは言え、其れはルークさんも同じ。

どうしても力では負けてしまう。

正面から受け止める訳にはいかず受け流すのだが、其れでも一撃一撃が重い。更に剣と扇、リーチに差が有り懐に入らざるを得ない。

ルークさん以上に集中を強いられる。

此のままでは、集中が少しでも切れた時点で負けてしまう。

一端距離を取りたい所だが、ルークさんが其れを許す訳もなく

「……こんなに打ち合えるなんて、楽しいね?」

ルークさんが手を緩める事無く、微笑み付きで話し掛けてきた。

……余裕。

眉間に皺が寄るのが分かる。

私が受け流すのでいっぱいいっぱいなのが、分かった上でのセリフ。

正直むかつくが何とか押さえ込み、私も微笑んで言ってやる。

「大人の男性が、いたいけな少女に此れはどうかと思いますよ?大人気ないと言うか、手加減と言う言葉を知らないと言うか?恥ずかしく無いんですか?」

ルークさんの頬がピクッと微かに動いた。

だが、微笑み続ける。

「この速さに対応しといて、いたいけな少女、ね。そっちの方が恥ずかしいんじゃない?」

今度は私の頬がピクッと動く。

「ふふふ、いたいけな少女に打ち勝てない副団長。笑えます、ね?」

「あはは、俺の前に居るのはいたいけな少女じゃなく、勇者様だからね。本気で相手をするのが礼儀だよ。お子様には大人の礼儀は分からないかもね?」

「ふふふ、勇者様だなんて騎士様に言われると照れますよ?私が戦闘特化で無くて良かったですね?」

「あはは、戦闘特化だったらもっと楽しめたかもね?残念だよ。」

「ふふふ、そんなに打ちのめされるのが好きなんですか?ドMだったんですね?知りませんでした~。」

「アハハ」

「ウフフ」

笑い合いながらも打ち合いは続く。



「ニャ~、ご主人が怖いニャ!」

「主が怖いですヨ!ダークサイドに落ちちゃうですヨ!」



「がうう、がうがう(主の主は、主~!!)」

「…………(主、愉しそうです。)」



「聞こえてるからね!バルト~!!」

猫バルトに向かって叫んだ瞬間、一際強い一撃が襲う。

たまらず右の鉄扇を落とすが、左の鉄扇をルークさんの顔目掛けて投げつけた。

ルークさんは身体を後ろへ下げるだけで鉄扇を避けた。

私とルークさんの間に少しの距離が出来る。

すかさず間に「ストーンウォール」を形成し、後ろへ跳び更に距離を稼ぐ。やっと取れた距離だが、安堵している暇は無い。

直ぐに土壁を壊してルークさんが距離を縮めに来た。

私は再び鉄扇を両手に出し、「ウィンドカッター」を連続で放つ。其れを、ルークさんは長剣に炎を纏わせ斬っていく。

此れは、セルヴィス叔父様にも防がれた事が有るので、ルークさんが防いでくるのは予想通り。なので、「ウィンドカッター」を飛ばしながらもう1つ魔法を練る。

見た目は只の「ライトボール」で、握り拳程度の大きさの物を次々に自分の周りに浮かべていく。

うん、やっぱり光属性が1番適正が高いようだ。

消費魔力が少ないし、とても楽。

30個くらい出したところで、ルークさんも「ファイアアロー」を次々と浮かべた。

手始めに1つ、ルークさんの足元に飛ばした。

「ーーチュインーー」

短い音を発した時には、ルークさんの右足の前の地面に直径1センチの円形の穴が穿たれていた。

穴の深さは……深そう。細長い煙が立ち上る。

…………見えなかった。

自分で出しといてアレだけど、流石 光属性。光って言ったら光線でしょ?「レーザービーム」でしょ?

ワタシワルクナイ

チラッとルークさんを見ると、穴を見たまま固まっていた。

うんうん、ルークさんにも見えてない、と……。

取り敢えず、「ファイアアロー」を「レーザー」で消してから固まるルークさんに近づき、閉じた扇で首をちょんと突ついた。

はっ!と目覚めたルークさんと目が合う。

近づいて分かったけど、冷や汗だらだらですね。

私はなるべく明るく言った。

「私の勝ちですね!」

「あ、ああ、そうだね。うん、アレは……無理。」

はぁぁ~と盛大に溜め息をついて、剣を仕舞って座り込んでしまった。

「……自分でもドン引きしてますよ?」

顔を上げたルークさんが苦笑する。

「初めて使ったって事かな?光栄だね。でも、アレは……避けれないし、貫通力も凄そうだから盾も意味ない。強力過ぎ。……勝てないね。」

よいしょっと、立ち上がったルークさんは私のおでこを拳で軽くコツンとしてきた。

「ん!」

「まぁ、此れで安心して送り出せるよ。俺も、観戦してた皆も、ね。」

此れから世界の王都を回る私を心配してくれていた?

全然、気付かなかった私はルークさんの言葉に目をパチパチと数度瞬きをした。

なんとなく恥ずかしくなり顔を反らすと、離れた所に居るひ~ちゃんとイフリートが見えた。

ひ~ちゃんが私の方へ駆け出し、イフリートは会釈して消えてしまった。

駆けながらひ~ちゃんの姿が縮み、私の元に着く時には大型犬の大きさになっていた。

「がうがう」言いながら、私の腰辺りに頭をスリスリしてきた。角や牙も縮んでいて、当たっても痛くない。

「来てくれて有り難う。ひ~ちゃん!」

ひ~ちゃんの長い毛を堪能しながら、私はお礼を言った。

「がうがう、がう、うう~(観てただけ、主、凄い。)」

……何でも、イフリートとひ~ちゃんの実力は同等で戦っても相討ちになるのが分かったので、2人?で観戦を決め込んで座ってた……らしい。

気付かなかった……!

まぁ、其れだけ集中してたって事何だけど

「でも、来てくれたから1対1で戦えたんだし、やっぱり有り難うだよ。」

にっこり笑ってひ~ちゃんの首辺りをもふもふしてたら、

「がうう~、がうがう(また、喚んで!)」

と言い残して、影に吸い込まれる様に消えてしまった。

あ~、もう少しもふりたかった……。

ひ~ちゃんが消えた場所を、未練がましく見ていたら観覧席に居たみんながやって来た。

ティオが私の胸に飛び込み、猫バルトがパタパタと頭に乗ってきた。

ティオがゴロゴロと喉を鳴らし、猫バルトの肉球が額に当たる。

あ~、もう!家の仔可愛過ぎる!

叔父様達から労いの言葉を貰う。

その中に「安心」と言う言葉が含まれてて、胸の内がほっこりと温かくなった。

みんなの為にも頑張ろうと思う。

取り敢えず、明日ミシェルと合流したらクロイツ家に挨拶ですね。

着せ替え人形になるのも甘んじて受けましょう!













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