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慰愛霧  作者: 明日葉甘楽
5/11

02/16


 無機質な扉が開く


 蒸気の音がした 見覚えのある車掌が手を差し伸べた


 僕はその手に惹かれ いつか大切な誰かと見た景色を旅する


 水色 緑色 黄土色 張り巡らされた電線や大地に生えた巨大なビル


 空色の中の白だったり 誰かの物だった赤色だったり


 様々な色 色が意識できないまま通り過ぎ去っていく


 この列車は止まることはない 僕は少し息をしてみた




 この窓から見える夜は恐ろしくない


 星々に飾られた黒色のインクが 暗がりを襲っていたけれど


 この列車は夜を恐れない


 月世界の住民や地底人は楽しそうでいいけれど


 この景色が見られないなら 僕は地上人で良い



 ハンドルを強く握り締めた僕は 続いていないレールを鼻で笑った




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