4/11
02/15
名前のない曜日の朝が始まった
気が付けば 寝巻きのまま踏切の前で立ち竦んでいた僕に あのサイレンはきこえていなかっただろう
まるで時間の流れの様に走り去る電車は ずっと先にあるカタパルトに乗り 宇宙に消えていった
例えば そんな朝
フレンチトーストだったり しらすや大根おろしを乗せた卵かけご飯だったり
ウグイスが春を告げに来たり 風見鶏が春を教えてくれたり
そんな朝
春が始まる鐘の音が鳴り響く時 桜は咲くだろうか
蒸れたマフラーの内側に しっとりとした梅の花びらが迷い込んだり
風が途端に止んだりする
少しだけ空を見てみると どこまでも続く 渦を巻いたレールが あの電車の帰りを待っていた