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慰愛霧  作者: 明日葉甘楽
1/11

02/07

 赤と黄色と それから水色


 どうしても手に入らなかった三つの色は それ程遠くには見えなかった


 僕を持ち上げたその腕や僕の歌に耳を傾けている表情が フラッシュバックを止めないんだ



 なぜ居なくなったのですか


 なぜ、居なくなったのですか


 夢でしか会えない貴方に 伝えたいことがあります



 例えば 渡り廊下


 混雑する渡り廊下を二人ですり抜けていったり


 例えば 公園


 少し離れた場所から 二人の距離を感じ合ったり


 例えば 花火大会


 夏の夜の儚さは 夏の僕にしか分からないけれど



 もう一度 貴方に会いたい


 もう一度 貴方を見たい



 嗚呼 繋がれ 蜜の色は いつも黄金だ



 僕の声は 目前のガラスが遮っていた


 僕の視界は 目前のガラスが遮っていた


 僕の聴覚は 目前のガラスが遮っていた


 僕の嗅覚は 目前のガラスが遮っていた


 僕の六感は 目前の君が遮っていたんだ


 僕の喘ぎは 目前の君が拭っていた


 僕の叫びは 目前の君が微笑んでいた


 僕の煩いは 目前の君が受け取っていた


 僕の涙は どうやら目前の君の瞳には映らないらしい



 でも 僕の想いは



 大雨の音は僕の心を打つように 寝覚めの瞳を虚ろにさせた




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