~登校中の出会い~
─僕にとっての運命の出会いはその日に起きた…。
「チリリリリリリッ!」
目覚まし時計が部屋中に鳴り響く。
いつものように、丸中 秀太は、目覚まし時計を止め朝ごはんを食べ、学校に向かった…。
「あー、今日も眠たいなー…」っと独り言を今日も呟きながら学校へと歩いていった。
「おーい!秀太ー!」
秀太は振り返った。
「おー!幸広じゃん!
今日もお前元気だなー。」
元気そうに答える秀太。
秀太は、東京の私立高校へ通う16歳の高校1年生であり、中野幸広とは、幼稚園からの幼なじみであり、親友である。
「なー、秀太…。」
幸広が呼びかける。
「なにー…」
心配そうに返事を返す。
「お前まだ、好きなひと出来たことないんだって?…」お前そんなんじゃ高校生活そんだぜ。青春しろよー。」
幸広が軽く冗談を言うように問いただす。
「青春かぁ…。」
秀太は、空を見上げながら青春と言う2文字を深く考えた。
「俺には、恋なんて一生関係ないことだよ。」
秀太が自信なさげな声で言う。
「じゃあさ幸広、お前は今恋…してるのか?…」
「当たり前だろ!好きな人もいるぞ。」
自慢げに話す幸広。
そこへ、さらに秀太が問いただす。
「だ…誰なんだよ。幸広の好きな人って…。」
秀太は、気になって思わず聞いてみた。
幸広は、顔を真っ赤にして答えた。
「と、隣のクラスの和泉優香ちゃんだよ…。だ、誰にも言うなよ!恥ずかしいから。」
完全に幸広の顔は、真っ赤だった。
秀太は、驚いた。
「和泉優香って、あの学年一の美少女って言われてるあの和泉優香!?」
驚いた表情でもう一度聞いてみた。
「な…なんだよ。悪いか!俺、優香ちゃんに一目惚れしたんだよ!」
恥ずかしながらも幸広は言った。
秀太は、驚きの表情と真剣にも語る幸広との表情に少し笑ってしまいそうであった。
「そして、よう、今日優香ちゃんに告白しようと思ってるんだけど…。ど…どう思う?秀太。」
「告…告白!!」
思わず秀太は、口にしてしまった。
幸広の眼差しは真剣そのものだった。
「どう、思うって…。
告白することは別に悪いことじゃないしいいと思うよ?…」
秀太は、そう答えた。
幸広は、突然とんでもないことを口にした。
「わかった!お前も今日
優香ちゃんに告白しろ!」
秀太は、固まった。
「ちょ…ちょっと待って!何で俺が和泉優香に告白しないと、いけないのさ。」
秀太は、そくざま答えた。
「何でって、勝負するんだよ。どうせ、恋愛無経験の秀太なんて、優香ちゃんに告白してOKもらえるわけも、ないしな。」
自信満々に勝負を挑んだ、幸広。
幸広は、今とても勝ち誇ったような気持ちでいっぱいだった。
秀太は、思った。
どうせ、和泉優香なんて、俺のこと相手してくれる訳ないしな。
まぁ、いっか。
秀太も覚悟を決めた。
「わ…わかったよ
幸広!俺も和泉優香に告白するよ!」
そして、学校へ到着。
さらにこのあと、秀太と幸広は、隣のクラスの和泉優香に告白しようとしていた。