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灰冠(はいかん)の大陸アルメリア  作者: たむ


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第三章:影界戦火編 第19話 風と影の帰還 ― 旅立ちの地へ

ひとつの戦いが終われば、

ひとつの旅が始まる。

王は留まらず、

風のように次へ向かう。

■ 影界の大地、黎明に染まる


絶影界が崩壊し、

影界の空に淡い光が差し込んでいた。


大地はまだ黒いが、

その上を吹く風は“温かかった”。


ロウガ

「……なんかよ……

 影界が影界じゃなくなった気がすんな……」


アルフレッド

「アリア様の風で……

 影界が“安らぎ”を取り戻しつつあるんです……」


エリオンは片翼を抑えながら立っていた。

砕けた灰色の翼は完全には戻らない。


アリアは心配そうに寄り添う。


アリア

「エリオン……痛まない?」


エリオン

「……痛いよ。

 でも、アリアを守れたなら……

 なんでもない……」


アリア

「……ありがとう。

 でも、もう無茶はしないで。」


エリオンはわずかに赤面し、視線を逸らす。


(言うなよ……そんな顔で……)


■ ■ ノクスからの“影の祝福”


そこへ、

影界女王ノクスが姿を現した。


以前の禍々しさは消え、

影そのものの美しさを宿した姿。


ノクス


『アリア……

   風の王よ。

   妾は……感謝を述べに来た。』


アリア

「ノクス……

 影界は……もう大丈夫?」


ノクス


『完全ではない。

   だが、お前の風が……

   影に“休息”をもたらした。』


ノクスはアリアの手を取り、

黒い宝珠を差し出した。


ノクス


『これは“影の祝福”。

   影界の王だけが扱える祝印だ。

   お前なら光と影の均衡を保てる。

   ——受け取れ。』


アリア

「ノクス……ありがとう。」


宝珠がアリアの胸元へ吸い込まれ、

風に“影”の響きが宿る。


アルフレッド

「す、すごい……

 風属性に影属性が……“無干渉で同居”……!?

 通常、相反属性は拒絶し合うはずなのに!!」


ロウガ

「嬢ちゃん、もう反則級なんじゃねぇの……?」


アリアは少し苦笑した。


■ ■ ノクスの謝罪と告白


ノクスはエリオンへ目を向けた。


ノクス


『片翼の戦士よ。

   妾の影が……お前を傷つけた。

   すまぬ。』


エリオン

「……謝らなくていい。

 アリアを守れた。それでいい。」


ノクス


『アリア……

   この戦士は、

   お前を“風の王”としてではなく……

   一人の人として愛しているぞ。』


アリア

「えっ」


エリオン

「ノ、ノクスッ!!!???」


ロウガ

「おぉぉぉい言うなよ女王サマ!!」


アルフレッド

「わああああっ!! 空気が空気が!!」


ノクスは不思議そうに首を傾げる。


ノクス


『?……事実を述べただけだが……?』


アリアとエリオンの間に

妙な沈黙が流れた。


アリア(心の声)

(エリオン……?

 あの時、名前を呼んでくれた声……

 まだ胸が……熱い……)


エリオン(心の声)

(ノクス……余計なことを……!!

 でも……いつか……アリアには……)


■ ■ 旅立ちの準備


アリアはノクスへ深く礼をした。


アリア

「ノクス。

 影界は……あなたに任せるわ。」


ノクス


『ああ。

   だが——困った時は呼べ。

   影界の風は、必ずお前に応える。』


アリア

「うん。必ず。」


ロウガ

「さて……嬢ちゃん。

 そろそろ帰るか?」


アルフレッド

「帝国に戻ったら……報告が山ほど……!」


エリオン

「……戻ったら、まず休もう。

 アリアが……ずっと戦ってたから。」


アリア

「みんな……ありがとう。

 帰ろう。私たちの世界へ。」


光と影の風がアリアの背中に翼を作る。


■ ■ 影界からの帰還


影界の空が開き、

外界への“帰還門”が現れる。


ノクス


『風の王よ……

   アリア……

   また会おう。』


アリア

「うん。また。」


仲間たちは光に包まれ、

影界を後にした。


■ ■ 帝国・観測庁


——帰還の直後。


アリアたちが帝国観測庁に転移した瞬間、

研究員たちが慌てて駆け寄ってくる。


研究員

「アリア様!!

 大変です!!

 帝国全土で……“第二風災”の兆候が……!!」


アリア

「第二風災……?」


研究員

「観測塔が検知したのは……

 “強すぎる風属性”の暴走です!!

 その根源地は——」


アリア

「根源地は……どこ?」


研究員

「アリア様の故郷、“風の村トーレン”です!!」


アリア

「……ッ!!」


ロウガ

「嬢ちゃんの村が……!?」


エリオン

「アリア……!」


アルフレッド

「急ぎましょう!!」


アリアは拳を握った。


アリア


「——次の戦いが来た。

   みんな、行くわよ!」


光と影の風が、再び舞い上がる。

影界編の“余韻と帰還”の回でした。


アリアがノクスを救い、影界が再生

ルージュの最後の言葉

ノクスからの“影の祝福”

エリオンの片翼の後遺症

仲間たちの帰還

そして新章の予兆:“第二風災”


次回からいよいよ 第四章・風災編 に突入します

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