表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰冠(はいかん)の大陸アルメリア  作者: たむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/75

第三章:影界戦火編 第17話 絶影界崩し ― アリアの王術・最終段階

王は領土を持つのではない。

王は“守る意志”を持つのだ。

影界がいくら広くとも、

その意志の前では揺らぐ。

■ 影界全土 ― 絶影界の展開


ノクスが解き放った“影の世界魔術”は拡大し続けた。


黒い霧が空を覆い、

大地も海も空間もすべて影へと変わってゆく。


アルフレッド

「アリア様!!

 ノクスの世界魔術《絶影界ぜつえいかい》が

 影界そのものを“吸収”し始めています!!」


ロウガ

「つまりどうなる!?

 オレらの立ってる地面が影に呑まれるってことか!?」


アルフレッド

「最悪……存在そのものが消えます!!」


ロウガ

「おいおい……!」


エリオンは息を荒げながら、

アリアの背中を見つめる。


エリオン

「アリア……

 お前……

 この世界全部を相手にするつもりか……」


アリア

「……ううん。

 “ノクスと、影界の根源”を相手にするの。」


その言葉に三人が息を呑む。


■ ■ ノクスの本当の目的


ノクス(真体)は空に浮かび、

巨大な影翼を広げていた。


ノクス


『王よ……

   この影界は、かつて“光の王”に砕かれた。

   妾はそれを修復しようとしただけだ。

   影界は……哀しみの世界。

   お前たち人間が捨てた心の残骸。』


アリア

「……影界が……捨てられた心……?」


ノクス


『そうだ。

   人間が抱えきれぬ哀しみ、絶望、怒り、孤独……

   その全てを集めた“世界の影”——それが影界だ。

   妾はその影を守り続けてきた。

   光の王からも。

   外界からも。』


アリア

「だから……

 外の世界を壊そうとしているの?」


ノクス


『違う。

   お前たちが“影を捨てる”から、

   影界が増えすぎて崩れ始めているのだ。

   だから妾は——影を統合する“王”を作った。

   お前をな。』


アリア

「…………」


ノクスの声は悲しげで、

怒りと孤独が混じっていた。


エリオン

「アリア……」


アリア

「ノクス……

 あなたはただ、

 “捨てられた影を守りたかった”だけなのね。」


ノクス


『……そうだ。

   だからお前は妾の王になれ。

   影を抱く者なら、妾を救える。

   妾も……お前を救える。』


アリアの風が揺れた。


■ ■ ルージュの最後の足掻き


戦場の隅で、

ルージュが血を吐きながらアリアを睨む。


ルージュ

「……ノクス様は……

 あなたなんかに救われたいんじゃない……

 影だけを抱く“完全な王”を求めてる……!」


ロウガ

「いい加減にしろ!!」


ロウガの拳がルージュを止めようと迫る。


しかし——

ルージュはふいにアリアへ視線を向けた。


ルージュ

「アリア……

 あなたが“光だけ”を選んでくれれば……

 ノクス様は……苦しまなかった……」


アリア

「ルージュ……

 あなたもノクスを……守りたかったんだね。」


ルージュの瞳が揺れる。


ルージュ

「……くそ……

 そんな顔すんなよ……!」


次の瞬間、

彼女の身体が影に呑まれ始めた。


アルフレッド

「ルージュさん!!

 影界の崩壊に巻き込まれて……!!」


ルージュ

「アリア……

 ノクス様を……

 お願いだ……救って……」


その声を最後に、

ルージュは影へと消えた。


ロウガ

「……消えた……」


アリアは拳を握りしめた。


アリア

「……ノクスも……

 影界も……

 救う方法……必ずある。」


ノクスの瞳が大きく揺れた。


■ ■ アリア、王術・最終段階を解禁


アリアの足元の魔陣が再び変化する。


アルフレッド

「魔術式……第三層……!!

 アリア様……まだ“上”が……!!」


エリオン

「アリア……

 お前……本当に……」


アリア

「ノクスが影なら——

 私は“影界ごと抱く風”になる。」


ノクス


『何をするつもりだ!?

   王よ!!』


アリアは宣言した。


「《黒風光陣》——最終段階。」


光と影が螺旋を描き、

アリアの全身から“世界級の風”が吹き荒れる。


風がこの世界そのものの境界を揺るがした。


ロウガ

「なんだこの風……!!

 オレの身体ごと持ってかれそうだ!!」


エリオン

「アリア……

 やっぱり……お前……王だ……!」


アルフレッド

「世界魔術級……!!

 王術でここまでの領域に……!!」


アリアが剣を構えた。


■ ■ 絶影界へ風を放つ


ノクスが叫ぶ。


ノクス


『王よ……!!

   その風を“影界”へ向けるつもりか!!』


アリア

「ええ。

 だってあなたは言った——

 影界は“捨てられた心”だって。」


ノクス


『やめよ!!

   影界を壊すな!!

   そこには……!!』


アリア

「壊さないわ。」


風がさらに強くなる。


アリア


「“影界を救う”の。」


ノクスの顔に恐怖の色が走る。


ノクス


『王よ……!!

   妾を否定するな!!』


アリア


「否定なんかしない。

   だけど——

   あなたひとりに“影全部”を抱えさせない。」


アリアは剣を振り上げ、

絶影界そのものへ向けた。


「——黒風光陣・最終段階」

「《界風・黎明断かいふう・れいめいだん》!!」


光と影の風が、

世界を切り裂く“境界の刃”となる。


ノクス


『アリアァァァァァッ!!』


風が影界へ叩き込まれた。

影界そのものを揺るがす“世界規模の戦い”となりました。


ノクスの正体と目的

ルージュの消滅

アリアの王術・最終段階

世界魔術と王術の激突

最後、アリアが“影界そのもの”へ刃を振るう決断


次回はついに影界編の結末へ向けて収束します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ