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灰冠(はいかん)の大陸アルメリア  作者: たむ


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第三章:影界戦火編 第14話 影か、光か ― アリアの選択

人は影を恐れ、光にすがる。

だが本当の王は、

どちらかを捨てるのではなく——

どちらも抱く強さを持つ。

■ 影王宮・玉座の間 ― 崩壊の始まり


アリアが光を取り戻した瞬間、

黒風の心臓が激しく脈動した。


ズドォォォンッ!!


宮殿が大きく揺れ、

黒い柱が次々と崩れ落ちていく。


ロウガ

「うおッ……!!

 嬢ちゃんの“意志”が黒風を暴れさせてんのか……!」


アルフレッド

「いいえ……

 光と影の相反による暴走です!!

 このままだと——宮殿ごと崩壊します!!」


ノクスの顔が一転し、怒気を孕む。


ノクス


『……王よ。

   なぜ光を拾った?

   お前は影に抱かれるだけでよかったものを……!』


アリアは胸元を押さえ、必死に立っていた。


アリア

「……私は……

 光を……忘れない……!!」


ノクスの瞳が鋭く光る。


『ならば奪い直すまで。

   王よ——お前は妾のものだ。』


影の触手がアリアへ伸びる。


■ ■ ロウガ&エリオン vs ノクス


ロウガがアリアの前に踊り出る。


ロウガ

「嬢ちゃんはオレらが守る!!

 影の女王さんよ、下がってな!!」


ノクス


『下郎風情が……王の盾を名乗るか。

   滑稽だ。』


ロウガ

「黙ってろ!!

 嬢ちゃんは王だが、オレには仲間なんだよ!!」


ノクスの影がロウガを薙ぎ払おうとした瞬間——


エリオンの剣が影を切り裂いた。


エリオン

「アリアには……

 影より大事な“風”がある。

 俺たちの風が!!」


ノクス


『片翼か……

   その身、奪ってやろう。

   王の翼は影のもの——!』


影の槍がエリオンへ迫る。


ロウガ

「エリオン、右だ!!」


エリオン

「わかってる!!」


二人が連携し、ノクスの影を必死に受け止める。


アルフレッド

「二人とも……!!

 ノクスの力は規格外です!!

 これ以上は……!!」


エリオン

「知ってる……

 それでも行く……

 アリアを失うくらいなら……命なんて惜しくない!!」


ロウガ

「死ぬなっつってんだろ!!」


戦場はノクスの影と二人の怒号が交錯し、

黒風の嵐の中で激しくせめぎ合う。


■ ■ ルージュ、第二真形態


ルージュが影に包まれ、

その姿がさらに禍々しく変形する。


ルージュ


「——影使徒ルージュ・第二真形態。」


肌は黒金に変色し、

鎖が蛇のようにうねり、

背には影の翼が生えた。


ロウガ

「なんだよあれ……!!

 さっきより二倍はヤベぇぞ……!!」


ルージュ

「さあ……誰から殺されたい?」


エリオン

「来いよ……

 アリアの邪魔をするなら、斬るだけだ!!」


ルージュ

「あはは。

 本当に、影王宮の中でその台詞を言うとはね。」


影の鎖が空を裂く。

ルージュは完全に“影の獣”と化していた。


■ ■ アリアの心の中 ― 幼いアリア


その間、アリアの意識は揺れていた。


心の奥深く、

影と光が混ざった海に沈む。


そこに立っていたのは——

幼いアリアだった。


幼いアリア

「……アリア……?

 どうして……泣いてるの……?」


アリア

「わたしは……

 みんなを守れなかった……

 ミラも……

 私のせいで……」


幼いアリアは首を振った。


幼いアリア

「ちがうよ。

 アリアは“守ろうとした”んだよ。」


アリア

「……でも……」


幼いアリア

「私ね、お母さんを失った日……

 誰にも助けてもらえないって思ったの。

 でもね……

 アリアはそのあと、仲間と出会った。」


アリア

「……ロウガ……

 エリオン……

 アル……

 ミラ……」


幼いアリアは笑った。


幼いアリア

「アリアは弱いよ。

 泣いちゃうし、怖がるし。

 でも——

 弱いからこそ、誰かの手を掴めるんだよ。」


アリアの瞳に光が宿る。


アリア

「……私……」


幼いアリア

「アリアはね——

 “光も影も抱いていい”んだよ。」


アリア

「……!」


幼いアリアが手を差し伸べた。


幼いアリア

「影を抱いて怖いなら……

 仲間が光になるでしょ?」


アリアはその手を取り、

強く握りしめた。


アリア

「……ありがとう。

 私……戻る。」


光がアリアの意識を包む。


■ ■ 玉座の間 ― 最終決断


アリアがゆっくり目を開けた。


黒風が荒れ狂い、

ノクスの影がアリアを縛ろうとする。


ノクス


『王よ!!

   影を選べ!!

   妾だけを見よ!!』


アリアは黒風の心臓へ伸びた手を止めた。


アリア

「ノクス……

 私、決めたわ。」


ノクス


『……何を、だ?』


アリアは両手で黒風の心臓を掴み、

ぎゅっと握りしめた。


アリア


「私は——

   光も影も抱いて……

   “私のまま”で王になる!!」


黒風が大爆発した。


ノクス


『——っ!?

   王よ……!!』


アリアは叫び放つ。


アリア


「黒風の心臓!!

   私の“意志”で——従わせる!!」


黒風の心臓が砕け、

まばゆい光と影が混ざった風が吹き荒れる。


ロウガ

「嬢ちゃああああん!!」


エリオン

「アリアァァァァ!!」


アルフレッド

「アリア様!!」


アリアが玉座の間に降り立ち、

黒風と光が交錯する“新たな風”を纏っていた。


アリア


「私は……戻った。

   そして……進む。」


ノクスが絶叫する。


ノクス


『王よ!!

   その選択……許さぬ!!』


アリアは真っ直ぐノクスを見つめた。


「許しなんて要らない。

   これは“私の答え”よ。」


影王宮が大きく爆ぜた。

影界編最大の山場のひとつでした。


アリアの心の中での“幼い自分”との対話

ミラの残光が最後の後押し

ルージュの第二真形態戦

仲間たちの死闘

ノクスとの直接対峙

アリアの最終選択:「光も影も抱いて王になる」


ここから物語は、

アリア完全復活と影界脱出の戦いへ向かいます。

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