第三章:影界戦火編 第6話 王の真実 ― 影アリア決着と、新たな“風の王”の誓い
影は光を拒むのではなく、
光に寄り添うために生まれる。
影を認めることこそ、
王が光を持つための第一歩。
■ 影鏡界・決戦の間
黒い鏡が砕け散り、
アリアと影アリアが対峙していた。
黄金灰風を纏うアリア。
黒霧と静寂を纏う影アリア。
二人の剣が触れ合うたび、
風と闇の火花が散った。
ギャアアアァァッ!!
ロウガ
「うおい……何だよあの風圧は……!」
ミラ
「アリア様の“意志”が形になっている……
でも影も……アリア様の“負の心”が実体化している……
どちらも彼女本人……!」
エリオンはただアリアを見つめていた。
エリオン
「アリア……負けるな……」
■ ■ 影アリアの“真実の刃”
影アリアは落ち着いた声で言う。
影アリア
「アリア。
あなたは仲間を救ったと信じてる。
けど本当は——恐れてるんでしょう?」
アリア
「……恐れて……?」
影アリアの瞳が鋭く光る。
「王になることが。
誰も救えなくなることが。
“王は孤独だ”と知っているから。」
アリアは息を呑んだ。
影アリア
「あなたは強くもあるし、弱くもある。
その弱さを隠して“王の姿”を保ってるだけ。」
アリア
「……それでも私は——!」
影アリアはアリアの剣を払い、
彼女の胸元へ黒い刃を当てる。
影アリア
「認めなさい。
あなたは、孤独が怖い。」
アリア
「…………」
鏡の破片が風に乗り、無数の声を生む。
“王よ”
“救えなかった者を思い出せ”
“あなたはもう独りだ”
アリアの足が震えた。
■ ■ 影の王ノクスの囁き
上空から甘く優しい声が落ちてくる。
ノクス
『……王よ。
孤独を恐れるのは罪ではない。
だが、それを認められぬ王は脆い。
影はあなたを歓迎する。』
アリア
「…………っ」
エリオンが叫ぶ。
エリオン
「アリア!!
影の言葉に乗せられるな!!
お前は……独りなんかじゃない!!」
アリアの瞳に、揺れる光が宿った。
■ ■ エリオンの“心の告白”
エリオンは影アリアを睨みつけ、
アリアだけを見て叫ぶ。
エリオン
「アリア……!
俺がいる!
ロウガもミラもアルフレッドも……!!
お前の隣に、こんなに居るだろ!!」
アリア
「エリオン……」
エリオン
「お前の孤独は、全部……
俺がぶっ壊す!!
お前が王でいられるように……
“俺が支える”!!」
影アリアが剣を振り上げる。
影アリア
「偽善よ。
支えるなんて言葉、王には届かない。」
エリオン
「届く!!
アリアは……俺の言葉を信じるんだ!!」
アリアの胸が大きく震えた。
(そうだ……
私は、独りじゃなかった。)
風がアリアを包み込む。
■ ■ アリアの“王としての真実”
アリアは影アリアをまっすぐ見据える。
アリア
「……そうよ。
私は、孤独が怖い。」
影アリアの動きが止まった。
アリア
「王になるのも怖い。
救えない人が出るのも怖い。
間違えるのも……
本当に、怖い。」
影アリア
「……認めたの……?」
アリアは静かに頷いた。
「ええ。
でも私はその“怖さ”ごと王でいる。
仲間がいるから。
私を信じてくれる人がいるから。」
アリアの剣が輝き始めた。
「私は弱い。
だから、強くなる!!
——それが、私の“王の真実”!!」
黄金灰風が一気に広がる。
影アリア
「……! 光……っ!」
アリア
「影よ!!
私の一部なら、私と共にあるべき!!
私はお前を否定しない!!
受け入れて、生きる!!」
剣を振り抜く。
「灰煌・心断風——!!」
黄金灰色の光が影アリアを包み込み、
黒い影は静かに霧となって散った。
影アリア(微笑んで)
「……やっと、認めてくれた……
私という“あなた”を……」
そして消えた。
■ ■ 影界の揺らぎ
影アリアが消えた瞬間、
影鏡界全体が震えた。
ミラ
「アリア様の心が……影界の構造に影響を与えてる……!」
アルフレッド
「この階層……崩れ始めてます!!」
ノクスの声が再び響く。
ノクス
『……王よ。
影を“否定せずに受け入れる”など……
実に興味深い。
ますます……お前を手に入れたくなる。』
アリア
「私は、影にならない。
私は“光と影の両方”を抱えて進む!」
ノクス
『ならば進め、アリア。
次の階層……《影哭界》で、
お前の“涙”を見せてみよ。』
巨大な闇の門が開く。
アリアは深く息を吸い、
仲間たちへ振り返った。
アリア
「行きましょう。
影界の奥へ。
影を受け入れた、“新しい私”で。」
エリオン
「もちろんだ、アリア。」
ロウガ
「ついてくぜ、嬢ちゃん。」
ミラ
「アリア様……本当に……強くなられましたね……」
アルフレッド
「次は……どんな影が……」
アリア
「どんな影でも、私はもう逃げない。」
黄金灰風が、影界に確かな“光”を宿した。
影界第四階層《影哭界》へ——
アリアが“自身の影”を乗り越える重要回。
影アリアの正体=アリアの“弱さの塊”
アリアが弱さを認め、受け入れる
エリオンがアリアの心を救う
アリアが新しい王として覚醒
ノクスがアリアに興味を持つ
次の階層《影哭界》の存在が明らかに
いよいよ影界も核心へと進んでいきます。




