支配
政界の大物、玲央の父
――堂嶋議員は、玲央の裏稼業をなんとなく嗅ぎつけていた。
自宅の書斎、重厚な革張りの椅子に座る父。
玲央は呼び出された側だが、余裕綽々とゆっくり足を踏み入れる。
父「玲央…おまえ――」
玲央「なんですか?」
父「聞いたぞ。裏で違法なことやってると…もしバレたら、おまえも俺も終わるんだぞ!」
玲央「まあ、確かに危なかったですね。ですが、父さんより先に警察内部の情報提供で、捕まることはありませんでした」
父「情報提供?おまえは…誰に恩を売ったんだ?」
玲央「恩、ですか。まあ、表向きは警察に助けていただいたという形ですね。父上にも感謝していただけるかと」
父は眉をひそめ、少し声を荒げる。
父「恩を売る?おまえ、あまりにも危険だ…社会の秩序を乱して!」
玲央は淡々と父の前に歩み寄る。
怜央「父上…あなたも完璧ではありませんよね?僕が持ってる情報では、かなりえげつないスキャンダルのネタ…抑えてるんですよ?少し手を加えれば、世間は大騒ぎになります」
父は息を飲む。
父「何を――」
怜央「黙っていただければ、私の裏稼業を目くじら立てて詮索する必要もありません。父上の威信を保つには、少しの協力が必要です」
父の顔が硬直する。
警察情報で恩を売る玲央
逆に親父の弱みを握る冷徹さ
父は表面上は強面でも、心理的に完全に制御される
父は仕方なく頷く。
父「…わかった。黙っておこう…」
怜央は軽く頷き、微笑む。
心の中では、父の忠誠心も恐怖心も掌の上で踊っているのを確信していた。
怜央の世界は、家族すらも利用する――
これが、怜央の冷徹かつ狡猾な支配の証だった。




