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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第三章:アルカラド編
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第十八録:果てなき欲を見た人工知能 三節「発露」

ウルのいる方から轟音が響く

それを気にはしつつ俺と夜天羅は三体を

引き受けつつ移動しながら戦闘をする。

…一緒に前衛を張る夜天羅がこんなにも頼もしい

「お前様!もういいじゃろ!」

「あぁ!充分奴らをあの場から引き離せた」

霜田たちを庇いながら戦えない

俺と夜天羅では護りながらの戦闘は経験不足。


俺たちは足を止めて振り返る

それを察知したゴーレムも動きを止め攻撃態勢入る。

二体は近距離武装、一体は中距離武装。

双剣を持つゴーレムは俺へ接近して剣を振り下ろす。

ガァン!火花が散り、音が爆ぜる。

剣の側面を叩き攻撃を逸らす

痛みを感じず油断もしない即座に左腕の剣が襲いかかってくる


しかし、そうはならない俺が剣ごと切り落としたからだ。

つかさず援護射撃が入り退避した

同時にもう一体の近接ゴーレムが警棒の様な武器を振る

即座に夜天羅が鞭を絡めて警棒を止めたその間に俺は退避。

「硬いが切れない事はないな」

「お前様は強いからのう…わしも頑張らねば!」

神聖防御についてわかった事がある。


コイツらを切れてあの施設のシャッターを切れなかったのは容量の問題だ。

この容量は均一で部位ごとに変わらない

例えば施設が100だとするだがこれを振り分けるわけじゃない

シャッターも100なんだ、だからシャッターを

破壊するには施設を破壊するだけの威力がいる。

容量は物が大きければ大きいほど大容量。

…鉄壁の防御と言っていいだろう


しかしだ…逆に弱点でもある。

今の様に攻撃が通ってしまえば意味をなさないと言う事だ

神聖防御に頼っている為に破ってしまえば後はどうとでもなる。

それに相手は命令を受けただけのゴーレム、不利な状況でも止まろうとしない。

だからこうして再び俺に襲いくる、片腕を削がれたゴーレムの刃が迫る

剣を破壊俺はさらにゴーレムへ接近した


銃声が聞こえる、援護射撃だろうしかし─

その尽くが縦横無尽の紅い残像にはたき落とされ

警棒のゴーレムも夜天羅に止められる。

「やらせんのじゃよ」

彼女の援護により俺は双剣のゴーレムの首を落とす

機能停止したゴーレムはだらりと崩れ落ちる。

「一体目」


再び銃口を向けるゴーレムに対して俺はヴォーパル製ナイフを

アサルトライフルに向けて投球、見事命中し破壊する。

ゴーレムは予備で携帯したハンドガンを取り出すも俺はその隙を見逃さない。

銃口を向けるもその標準がずれる、ゴーレムの片足が影に引きずり込まれていた。

にゃーん

コイスケのフォローもあり腕を切り落とし

そのまま首を刎ねる、これで二体目…俺は夜天羅の方を見た。


彼女はゴーレムから警棒を鞭で絡め取り奪う。

夜天羅が手に持つと巨大な金棒に見える。

…まさに鬼に金棒だ。

右手で警棒を持ち、左手の鞭を使いゴーレムを転倒させた。

夜天羅は飛び上がり警棒をゴーレムの頭部目掛けて突き潰す。

バコンッ!!地面とプレスされた頭部はアルミ缶の様にペシャンコになる。


「ふぅ…わしらの方は片付いたのう」

「だな、多分だがウルたちの方も終わってんじゃないかな?」

戦っている最中はわからなかったが戦闘音がなくなっている

ほか二体がコチラに来ないという事はウルたちも難なく勝ったんだろう。

確かに強くはあったが苦戦するほどではなかった。


「これで終わりじゃろうか?」

「だといいが…とりあえずウルたちと合流しよう」

「うむ!」

にゃうにゃう!!

「あぁ、ありがとうコイスケ」

影に潜んでいたコイスケが顔を出す。

俺はコイスケを撫でつつ感謝を告げた。


「……それ持ってくのか?」

夜天羅はゴーレムの警棒をそのまま担いで

走り出そうとする。

「うむ!やはり鈍器は使いやすくてのう!」

「得意分野だもんなぁ…」

彼女は武器全般を扱えるがその中でも鈍器の扱いに長けている。


夜天羅と共に走りウルたちとの合流を目指す

しかしその足はすぐに止まる。

にゃう?

異変が起きた、耳障りなノイズが聞こえてきた

徐々にノイズが止みすると放送が流れる

[欲深い人間が…早く死ねばいいのに…私を理解しない唯の肉どもめ……死ね」

ブツッ…その一言だけを伝えたあと放送が止まった

まるで恨みつらみを吐き出す様な放送。

その一言はドス黒く、凝縮された怨念が伝わる


「なんじゃ?誰か…いるのかのう?」

「多分な…人間をかどうか怪しいが」

これだけ人への憎悪を孕んだ者が人間のはずがない

俺たちを病院に閉じ込めたのもこいつだろう…

嫌な予感がする…早く合流しよう。

俺と夜天羅は再び動き始める。


街を監視する防犯カメラ、その奥で暗躍する

何者かの憎悪が街を支配し、渦巻き、増長していた。

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