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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第二章:ルスティア編
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第十五録:次に向けて 四節「余暇」

──ウルが槍の依頼を出した日から1週間が経った

あの後一度全員で集まり今後の話をした結果はわかってはいたがウルが。

"すまないね!槍が完成するまで各自自由行動で!"との事だ。

昼の忙しい時間が過ぎた宿の一階で俺は暇を持て余していた。

夜天羅は買い物に行くといい、今は完全に一人


「今日も暇してるね」

「ミレーネさん!そうですね…

 依頼も受ける気しないのでかなり暇してます…」

気分は完全に春休みとかだ。

堕天使件で次の目的地までの資金には困らない

うにゃんにゃー

膝から突如としてコイスケが現れそのまま

俺の膝でリラックスをする。

コイスケは自分の力の使い方に慣れたのか

最近はこうして急に現れる事がある。

そのままコイスケを撫でるとゴロゴロと喉を鳴らし始める。


「ま〜可愛いねぇ」

仕事がひと段落したのかミレーネさんも

コイスケを撫でるのに参加する。

「あっそうよ!ヨリツグくんあなた"アレ"に参加しない?」

「アレ?」

「ちょっと待っててたしか──」

ミレーネさんの声をかき消すかの様に

激しくドアベルの音が鳴り視線を向けた先には─


「お、お前様ぁ!!」

「うおっ夜天羅、どうしたんだよ?」

勢いよく入ってきたのは夜天羅だった。

紙袋を抱えて走ってきたのか少し息を荒くして

俺が座っている席まで足早に来る。

「あらヤテンラちゃんおかえり、どうしたの?」

「これじゃ!」

カウンターテーブルに置かれたのは

一枚のチラシ、俺とミレーネさんはそれをマジマジと覗く


「ルスティア最強の男決定戦!スーパーアームレスリング大会?」

キャッチーな見た目のチラシにはそう書かれていた

参加費は銀貨5枚。誰でも歓迎!豪華景品あり!らしい

「夜天羅、気になる景品でもあるのか?」

「あ!これよこれ!私がさっきヨリツグくんに参加しないか聞いたの!」

どうやらミレーネさんが言っていたアレとはこの事だったらしい。

しかし夜天羅はなんでこんな興奮してるんだ?

「お前様!景品!景品を見てみるんじゃ!」

「んー?」


夜天羅に促され景品欄を見てみる

確かに豪華と銘を打つだけのことは

あるラインナップだと──目に止まったのは優勝商品。

それを見た俺は。

「参加します」

「えっ即決?」

にゃうん?

コイスケを傍に抱えて立ち上がると驚きを

隠せないミレーネさん、だが俺の闘志に火が付いた

「お前様!がんばれ!全力で応援するのじゃ」

「えぇ…」

この宣言と俺の熱意に少し引き気味のミレーネさん

それを他所目にやる気がMAXの俺とテンションが上がっている夜天羅。

それからすぐに俺は参加申込書を提出、3日後の大会に参加をすることに。


アームレスリングと呼ばれるがルールは少ない。

自身のもつ筋力、技術のみを使用すること

物理、魔法、魔術等の攻撃は反則として失格。

それにこの世界ならではなのが

魔術、魔法の使用をしていいこと。

ただし前述の様に対戦相手に対して使用はできない自身にのみ使用が可能だ。


大会はトーナメント方式で争う。

予選は3日後で上位16名が本戦に立つことを許される

ミレーネさん曰くこの街でも人気の大会らしい

予選はかなり激戦になることもある。

過去にデボンズさんも出場してかなりいい線まで行った事があるそう。

今は店があるしその日は出張で露店を開く。

その日はお祭り騒ぎというかお祭りの催し物だ


「いやぁ…まさか本当にあるとはなぁ」

「じゃのう、食べれんものとして諦めておったがまさかまさかじゃなぁ」

俺たちが狙う優勝商品"八重ノ島特産品セット"

ほぼ鎖国している状態の八重ノ島の品

人気があり普段出回る事のない希少品。

俺たちはもう優勝する気満々で宿への帰路に着く。

時間は夕方、宿に入りそのまま食事でもしようと夜天羅と併設の軽食店へ向かう。


「やあ!ヨリツグ!ヤテンラ!」

「ウル!」

「ウル殿!」

そこにいたのはウル、今日は一人の様だ

ウルは優雅にコーヒーを飲んでいた。

「どうしたんだよ」

「なに!近くに寄ったから様子はどうかとね!」


俺はウルの隣に座り夜天羅は俺の隣へ座り二人で紅茶を頼んだ。

「こっちはまぁぼちぼちだ、そっちは?」

「僕たちはいい調子さ!皆長い休暇を楽しんでいるよ!」

そう言ってコーヒーを一口飲むウル。

1週間会ってなかったが元気そうでよかった。

「飯食べてくか?」

「すまない!今日は先約があってね!

また明日にでもいこうじゃないか!」

ウルをご飯に誘うが約束がある様子

よくみると隣の空いている席に紙袋が置かれていた

なるほど小休憩でここに寄ったのもあるのか。


「そういえばもうすぐ祭りだね!二人は行くのかい?」

「まぁその予定だ。」

「大会があるしのう」

「……まさか、アームレスリング大会かい?」

「そうそう、優勝商品が欲しくてな」

「楽しみじゃのう!」

夜天羅とオレのテンションとは打って変わり

真剣な顔で考えを巡らしている。


「…?どうしたウル」

「いや…まさか、()()()()()が出てくるとは、と思ってね」

「お主その口ぶりまさか…」

「僕もその大会に出るのさ」

俺たちは顔を見合わせた、この瞬間、優勝の雲行きが怪しくなる。

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