第四十八録:派閥 四節「密談」
太陽の光が差し込み明るく照らす城の内部、街もそうだが1000年前の建造物とは思えないほど状態がいい…石化により保存され続けていた聞いていたがこれほどとは…
「あ〜!!ソレイユさん帰ってきたぁ〜!!」
間延びした柔らかな声が城に響く、パタパタと少し早い足音が近づいてくる。
私とソレイユ様はその声の主へ視線を向けた。
「あら?ルイどうしたの?」
「どうしたの?…じゃないですよ〜!仕事ほっぽらかして〜!!」
「ちょっと、ちょっと、彼女を迎えにいくのも私の仕事じゃない」
眉を顰め頬を膨らませて不服そうにソレイユ様へ文句を言う人物と気さくに言葉を交わす。
「彼女〜?」
ルイと呼ばれた女性は私に気がついたのか目が合う。
「あら〜!?リフロディア教会のそれも枢機卿の方ですか!失礼しました〜私はルイ・フェン・トリーナと申します〜」
「アルメリア・マーセナルです、本日はよろしくお願いします。」
「さ、自己紹介も済んだ事だし部屋に行きましょうか、ルイはそのまま代わりを頼むわね〜」
「もう〜!わかりました〜!」
「ありがとね」
二人はやり取りを済ませるとルイは去ってゆく、ソレイユ様は私に向かうと。
「着いてきて」
城の廊下を歩きとある一室に到着、ソレイユ様は扉を開けて入り私も後に続く。
「どうぞー」
案内された席に座り一先ず落ち着く、部屋を見てみると会議室の様な部屋ではなく恐らくはソレイユ様の自室に案内された。
対面に座るソレイユ様が指を鳴らすと部屋に置かれた茶器が浮遊、それがテーブルに運ばれて暖かな紅茶が差し出される。
「ありがとうございます」
感謝を告げて私は出された紅茶を口にする、爽やかなほのかな甘みを感じる。
「……で、建前の部分はいいわ、何があったの?」
ストレートに本題を問うてくるソレイユ様、そんな彼女へ私は手紙を差し出す。
「まずはこれを」
ソレイユ様は手紙を受け取り封を開けて中身を確認する、すると───
「アハハハ!なるほどねぇ!!」
「あの…」
「ごめんなさいね急に笑っちゃって」
笑い声を上げたソレイユ様に少しムッとしたがそんなにもおかしな内容の手紙だったのだろうか?
「まさかの事で驚いちゃったわ」
「いえ…大丈夫です」
ベロニカ様の手紙が気にならないわけではないが私から内容を聞くことはできない。
「なんてことはないわ、帰ってベロニカへ報告する際は私が全て了承したと言っておきなさい」
「…わかりました。」
「貴女が来た理由も内情も把握したわ…だからここへもう一人呼んでもいいかしら?」
ソレイユ様が人差し指を立てる、誰を呼ぶつもりだろうか?関係者である事は間違いない。
「そう緊張しないでいいわよ貴女の"助言"をくれた人だから」
そう言って指をパチンと鳴らす…その人物へ合図を送ったのだろう。
近くに待機していたのか数分経った頃、扉がノックされた。
「はーい、入ってきて」
ガチャリ、扉が開き現れた人物は────




