第四十四録:死の進軍 一節「援軍」
俺とザディルさんたちはここに関しての情報共有を始める、どうやら二人はついさっきここに来て探索を始めようとした所に俺が来た様だ。
「なるほど…"スペリオル"ジェンドゥルですか、厄介な奴がいるのですね」
「やや!面倒ですねぇ」
俺も納得が行く、ザディルさんが現れた事でザッカルは動くに動けなくなったわけか。
「で、ヨリツグさんはジェンドゥルが出てこなくて困っていると!依頼はなんです?」
「そう、依頼はまぁ…依頼者の家宝の奪還だな。」
ハミルトンが詳細を聞いてくる、正直に話してやると手帳にカリカリと書き込んでゆく。
こんな情報ですら手帳に書く、きっともう癖なんだろう、職業病に近いかもしれない。
「なら…私の出番ですね。」
ザディルさんは右手の手袋を外しておもむろに地面へ触れた…一体何をして?
「西…地下に隠れていますね、死体で守りを固めています」
「わかるんですか!?」
「初めて見ると驚きですよね〜」
呑気にその様子を見ているハミルトン、今までに何度も見てきたんだろうな。
魔術…なんだろうか?何かを発動した様にには見えなかったが…。
「…場所は判明しましたし行きましょうか」
「ザディルさんたちの任務はいいんですか?」
「ここの調査の邪魔になりますし、それ以前に騎士ですからね…来たからには放っておけません」
これは…めちゃくちゃ心強い、これ以上ない援軍だ。
「ありがたいです、よろしくお願いします。」
「では行きましょう」
ザディルさんとハミルトンを加えてジェンドゥルが隠れている西側へ向かうことに。
「そういえば!ヨリツグさんはフラウリンはどうなったんですか?」
歩きながら雑談混じりに聞いてくるハミルトン…知らないのか?コイツほどの情報通なら知っていそうだが…
「ん?あぁ…依頼はちゃんと達成したよ」
「やや!どうでした?」
「国が一つできた」
「………はぃ?」
「それは…詳しく知りたいですね」
ハミルトンは唐突な大ニュースに固まり、ザディルさんは詳しく聞いてくる。
二人になら話しても大丈夫だろうと詳細を事細かく話す。
「なるほど…そんな大事件があったのですね、マルスは大丈夫でしたか?」
「マルスさん?普通だったと思いますけど…」
ザディルさんにそう言われるものの俺はマルスさんの普通を知らない。
「あぁ…失礼、マルスではなくヨリツグさんたちがですよアイツは少し独特ですから」
「あぁ…そういう」
言われればそうだな…話すたびにハープを鳴らす人だもんな、でも良い人なのは変わりないからやはり問題はない。
「大丈夫ですよ、マルスさんとは短い間でしたが協力的でした。」
「ならよかったです。」
「な、な、な、何を呑気な!大、大、大スクープじゃありませんか!!!!」
「声が大きいですよ」
「ぐっ!!」
ハミルトンはザディルさんに嗜められると、声を抑えて悔しそうにしている。
「これが終わったら全部聞きますからね!良いですよねザディルさん!?」
「分かりました、いいですよ」
どうやら俺の拒否権はないらしい、まぁハミルトンを止める方が難しいかのも確かだ。
「着きましたね…やはり地下に居ますね、それにあの建物の中は改造されていて入るのは危険です」
ザディルさんは再び地面に触れジェンドゥルの居場所を確認する、動きはないらしい。
「まぁ〜あれだけ死体がいればねぇ」
建物から顔を少し出して前方を見る、状況で言えばゾンビ映画せのままだな。
かなりの数の死体がとあるビルを囲っている、ここに居ますと明言している様な物だ。
「あまりにもあからさまだな…」
「罠かと思いましたが…その可能性はないです」
「…夜天羅に突っついてもらいますか?」
「お願いします」
俺は夜天羅と連絡をとりビルを打ち抜いてもらう様に頼んだ。
[お前様!第一射いくのじゃ!]
夜天羅の声が響く…その数秒後には轟音が響き渡りビルの上部が崩れる。
…過去の遺跡を壊すのに少し抵抗はあるがザディルさんからの許可は出ている。




