表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第三章:アルカラド編
108/250

第二十録:vs.グングニル 五節「音を置き去りに」

[くっ!このっ!!]

鳴り響く鉄の音、弾ける剣戟に火花が散る

俺とウルによる二対一の状況。

それでも拮抗しているのは機体の性能と

生身の様に機体と同期しているからだ。

さすがは高性能機、防衛の要。


正面戦闘を俺が担いながらウルが突撃を繰り出す

人形から変形して逃げ様にも追跡から逃れられない。

ニックの勝ち筋は一つだけ、夜天羅たちを見つけて魔法を解除する事のみ。

ただ、俺たちも攻めあぐねている。

攻撃が通る様にはなったが厄介なのは罰光…

それにあちらも本気を出している。

ゆえに拮抗状態、一進一退が続く。


「ハハ!しぶといね!」

「流石としか言いようがねぇな…うお!!」

陸橋を走る俺とウル、ビルに隠れたグングニルを追うが

次の瞬間、罰光がビルを薙ぎ払いながら迫ると

俺は上空にウルは地上へ避ける。

分断された、そうしてグングニルが

狙ってくきたのは空中にいる俺だった。


銃口が俺を捉える、俺はそれを悠然と見つめる

光が集光をしてゆく…だが文字通りの横槍が入る

ウルの突撃が罰光へヒットした。

[ぐっ!クソ!!]

衝撃で銃口が横に逸れてビルへ発射される。

瓦礫が降り注ぐ中、グングニルは上空に移動

瓦礫を足場に駆け上がり追う俺たち。

グングニルは銃口を向けると罰光を最大出力で

放つためにチャージを開始。


すぐにチャージは終わるだろう。

回避は間に合わない。

なら…このまま攻めるしかない!だが火力が足りない

神聖防御を無力化しても堅牢な魔術防御が邪魔をする。

「ハハ!ヨリツグ!アレは僕の全身全霊を持って阻止しよう!」

「どうする!?」

「この槍の本領をお見舞いしてやるのさ!」

不安定な足場、それをもろともしないウルのバランス

感覚この状態から全力の突撃をするつもりだ…

なら俺はそれを後押ししてやる



「ウル!俺が発射台になってやる!」

俺はどっしりと構えた、両手組む。

意図を理解したウルは俺の両手に足を乗せた。

「ヨリツグ!遠慮は?」

「いらねぇ!かましてやれ!!」

「だよね!!」

槍の内部が高速回転し唸りを上げ紫電が爆ぜる

あまりの回転数に赤熱してゆく槍の先端。

そして、ウル全体が紫電に包まれる。


ウルの動きに合わせて打ち上げる。

刹那…罰光が発射された、迫り来る死の極光

「"オーバーフロー・ライトニングボルト"」

[は?]

罰光と衝突したかに思われた次の瞬間ウルは罰光を

破壊してグングニルより上空へ滞空していた

置き去りにした雷鳴がウルを讃える歓声のように鳴り響く。


「ハハ!これヤバイね!魔力を

 ほとんど持ってかれたよ!ヨリツグあとはよろしく!」

「おう、まかせろ」

罰光という最大の障害がウルと引き換えに取り除かれた、あとは──

[…罰光を破壊すれば勝てるとでも?]

ニックは自分が人間、それもたかだか数人に

追い詰められている。そのどうしようもない静かな憤り。

「勝てる、アイツが作った好機を無駄にするはずがないだろう?」


[…夢想を抱いて死ね]

マシンガンと剣を携え牽制に俺に発砲しながら

向かってくるグングニル、それを正面から迎え撃つ。

「そんな豆鉄砲が効くわけねぇだろ!!」

ノーガードで突っ込む。

解魔の瞳を全開放した俺には雨粒に等しい。

(コイツ!!さっきから!50口径だぞ!?

それも魔術強化済み弾を生身でッ!)


グングニルに接近、袈裟斬りで切り掛かる。

剣に接触、火花を散らす。

剣戟を繰り返す、互いにその全てを防ぎいなす

「やるなぁ!」

[ほざけ!お前は人であるデメリットを忘れているだろう!」

「なんだよ!もう負けた時の言い訳か?」

[っ!お前のスタミナは有限だが俺には

その上限がない!いずれはお前が押し負ける!」

「それまでお前が持つかな!?」


フェイントをかけた横薙ぎが腰部の翼を裂く。

たまらずバックブーストで後退。

[ッこの!?]

「逃がすかよ!!」

俺は追う、このまま攻めてグングニルを削る

その時、瓦礫が飛来する。

マシンガンが効かず質量で押しつぶしにきた

だがこの程度の瓦礫は難なく切り捨てる。


「がっ!?」

瓦礫ごと飛行形態に変形したグングニルが突っ込んでくる

回避が間に合わず間一髪防御を挟むが吹き飛ばされビルに激突。

「ぺっ…やるじゃねぇか」

血を吐き捨てる、一発には一発で返された。

眼前を見ると剣で突き刺しに来るグングニルが視界に入った。


回避─はしない、迎え撃つ。

刀を構え脚に力を溜め足場を壊す勢いで一気に駆ける。

グングニルの剣と俺の刀が衝突する。

その結果、魔術防御を制して刀が剣を引き裂き

勢いのままグングニルの右腕を両断。

「終わりだ!」

[まだだ!まだ!終わらせてなるものか!]


グングニルは左手を振りかぶり俺を叩き落とす

地面に激突するもののすぐに体勢を整える。

そのまま激情に任せたまま俺に突っ込んでくる

左腕の内蔵ブレードを展開し振り被る。

「いや…終わりだよ」

この戦いを終わらすのは俺じゃない、俺ではダメなんだ。

俺は視線をグングニルの背後へ向ける

その背後の上空から飛来するは黒い竜。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ