77/81
王子様とぼく
77
絶海の孤島ならぬ、絶湖の孤島だった。
おにぎりみたいな形をした、エメラルドグリーンの湖に浮かぶ、小さな孤島。
その孤島にある、巨大な白黒の立体迷路。
その巨大白黒立体迷路には、一つだけ部屋があって、
ぼくは、今、そこに居る。
白い王子様(名前はしろたえ)は、とても親切で、とても優しい。僕のことを気遣ってくれるし、美味しい紅茶も入れてくれる。でも・・如何せん・・知らないことが多すぎるのだ。つまりは、何がどうしてこうなっているのか、僕が一番答えてほしい質問には何一つ答えてくれない。いや、そもそも答えを知らないのだ。
肝心なことが何も分からないまま時間ばかりが過ぎていく。




